ラッコ……
あれから全然ラッコ熱が冷めていません。蓄積する現実への疲労の合間、スマホを開けば必ずラッコの赤ちゃんを見つめています。誰か助けてください。
いっそもうバンクーバー水族館の通販サイトでぬいぐるみでも買ったろかと思っていたら、何故か獣医のおじさんのぬいぐるみが売られているのを発見したのが昨日の話です(高評価でした)。
「かび殿のぬいぐるみも買うがいい」
後ろから覗き込む武士が、タコ助を抱きしめながら言う。かび殿とはカービィのことだ。でもその言い方だと、バイキンマンの手下になっちゃうな。
「言うまでもなく、わど殿も一緒である!」
せっかくならワドルディも添えたい気持ちらしい。すっかり虜になっちゃってまあ。
世間は今日も様々なニュースが飛んでは流れ、私はどこまでも傍観者だ。いや、傍観者なのが一番いい。ある日突然自分の意志主張関係無く引っ張り出され、やいのやいのと騒ぎ立てられることほど迷惑で面食らうことはないと思う。よって私は、今日も謎のちょんまげと共に日々を穏やかに暮らすのであった。
「あと、どんぐりとにぼしと銀之丞にそろそろ新居を構えてやりたいと考えておってな。立地はてれびの横などどうだろう。そうだ、芋の薄切り揚げ(ポテトチップス)が安売りしていたぞ。とりあえずカゴに入るだけ買ってみたがもう半分食べてしもうた」
嘘だ、全然穏やかじゃなかった。ポテトチップスの件はお説教だ、このおバカ!
「それから……」
まだあんのか! 江戸に帰ってくれよ、もうー!




