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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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あのカレー、その後

 武士が、先日作ったカレーを折に触れて所望している。

 いや、分かるよ。だってすげぇ美味しかったもん。毎日でも食べられると思ったし、何なら今も食べたい。


 しかしあまりの依存性の高さを危険視した私により、例のカレーは封じられていた。


何故なにゆえ!!!!」


 私と同年代ぐらいのいい年したちょんまげが、床でビッタンビッタン跳ねている。やめろやめろ! 今何時だと思ってんだ!


「某はかれぇを食べたい! 大家殿もかれぇを食べたい!」


 はい。


「しからばどうして作る以外の道があろうか!」


 そりゃ、お前の言い分は分からんでもないけど……。


「かれぇだってまた作られたいと思うておる!」


 そこはカレー側の事情だから、憶測でモノ言っちゃダメだと思うな。

 いやー、やっぱそういうわけにもいかないって。いくら煮込めるっつったっても食材は偏るし、別の野菜や魚とも食べないとダメだし。お前も私も食生活が健康にダイレクトアタックしてくる年齢になってきたわけじゃん?


「うむ。油断をすると、すぐ背中からズバリとやられる気配を感じる」


 そうだろ。私も同じことを思うよ。

 ところで武士がダイレクトアタックという言葉を知ってるのは、私が遊戯王を読ませたからです。あの漫画でTRPGを知って無性に憧れたなぁ。

 とにかくそういう理由で、例のカレーは禁じている。諦めなはれ。


「三日後!」


 お、解禁日の交渉か。二週間後。


「三日後の昼餉!」


 十日後とか……?


「三日後の夕餉!!」


 つーかだいぶ小刻みだな!!



 一週間後にカレーになりました。

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