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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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ハンバーガー

 今日はもう色々面倒くさいので、夕飯はマクドナルドだ。


 武士にはハッピーセットがお似合いだが、この量ではとても足りないので追加で買ってきてやる必要がある。

 と、いうわけで、ビッグマックである。


「いい匂いがする」


 玄関の戸を開けるなり、匂いを嗅ぎつけた武士が飛んできた。犬ならブンブン尻尾を振っていることだろう。

 ……。

 ……無いよな? 武士に尻尾って無いよな?


「それはなんだ?」


 はんばーがーだよ。


 マクドナルドの袋に釘付けになる武士にそれを預け、私は手を洗いに行く。

 ポテトぐらいは齧られてるかなーと思いながら戻ってきたら、武士はコップに茶を入れて袋をテーブルに置き、律儀に正座して待っていた。


 ちゃんと待ってたのか、偉いな。


 そう言いかけて、私はコイツが犬じゃなかったことをまた思い出した。


「おお! これはまさしく “ はんばぁがぁ ” とやらではないか!」


 案の定大喜びである。どうやら、CMで見てずっと気になっていたらしい。


 大口を開けて、かぶりつく。

 すると反対側からバーガーが飛び出た。


「ほぉひゃほほーーーーっ!!」


 うるせぇなコイツは。


 初めは普通のバーガーにしてやるべきだったか。巨大なハンバーガーに悪戦苦闘し、どんどん口の周りと服を汚していく武士を見てそんなことを思う。

 しかし今となっては色々遅いので、私は私でチーズバーガーを黙々と食べ進めるのであった。

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