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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
288/677

オオイヌノ…

「春が聞こえる……」


 武士が、そんな映画のタイトルみたいなことを言った本日。

 窓が寒さにピシッピシ言ってました。


 春どこ?


「先日散歩に出たところ、それは愛らしき小さな青い花が咲いておってな」


 へぇー、オオイヌノフグリかな。


「でかき犬の……!? 大家殿、なんとはしたない!」


 そういう名前の花なんだよ! 仕方ないの!


「何をどう間違ったら、あのような可愛らしき花にそんな名前がつくのだろう」


 えー、知らん……。ちょっと調べてみようか。


 ……。


 あ、そもそもイヌノフグリって花があるみたい。でね、その果実の形状がフグリっぽいの。これが写真。


「あー、これは……あー。……あー」


 この花に似てるから、オオイヌノフグリって名前になったんだって。


「なるほど。それではオオイヌノフグリの果実はさぞかし立派な……」


 ちなみにオオイヌノフグリの果実はこういう平べったいハート型で、あんまそれっぽくない。


「名前負けしておるではないかー!」


 言ってやるなよ! 本人が気にしてたらどうすんだ!


「その時は謝る!」


 潔いな。流石武士。

 ちなみに明治時代に日本にやってきた外来種で、あっちでは「ベロニカ」って呼ばれてるんだって。なんでも、聖書に出てくる優しい女の人が由来になってるとか。


「それが日本に来てしまったせいで、フグリとあいなったのか……」


 国際問題に発展しなきゃいいな……。

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