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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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イカのゲーム

 相変わらず時代の潮流に乗り遅れるのを常としている私ですが、最近流行語大賞にノミネートされてるのを見てようやく「イカゲーム」を知りました。

 ニンテンドーのやつじゃなく、デスゲーム系の韓国ドラマなんですね。ざっとあらすじ見たけど面白そうだなぁ。


 そして、今から語るのは上記の情報を知る前の私と武士の話です。


「某、“いかげぇむ”とやらを知っとるぞ」


 何気無く武士に「イカゲームって何よ」と尋ねた所、ドヤ顔でそう返ってきた次第。だから当然「なら教えてよ」とお伝えした所、奴はおもむろに立ち上がりました。


「まず……某が先手を務めよう。ヨォーッ!」


 右手を前に突き出し、左手を頭の上に。んで片足で立つ。


「イカ!!!!」


 ビシッと効果音がしそうなほど、武士はポーズを決めた。


「……」


 ……。

 ……何すか。


「……次に某が合図を出したら、大家殿も某と同じポーズをするのだ」


 なにそれ……。


「ヨォーッ!」


 嘘だろ、問答無用じゃん。ちょ待てよ、確か右手を前に突き出し……。

 イカ!!!!


「…………ぬふー」


 すっげぇ腹の立つ顔されとる。


「いかんいかん、大家殿。左手の指は曲げておいてはならんのだぞ? こう、ピンと。ピンと反っておらねばならぬ」


 は? そんな細かいとこまで見られんの?

 え? こう?


「然り!!!!」


 あ、これでいいのね。へぇ……。


 ……。


 や、これ絶対イカゲームじゃねぇだろ。

 何ならイカである必要ですらねぇだろ。


「だが某、これですかい殿達と実に盛り上がる」


 ご近所のお子さんね。いつも通り仲が良さそうで何よりだ。


「ではお次は大家殿の番! ヨォーッ!」


 イカ!!(ビシッ

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