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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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中華粥

 はーい、大家さんだよー。

 今日は、風邪に効くかどうかは知らねぇけど治りかけの時に食ったら泣きそうなぐらい美味しい中華粥のレシピ書いてくねー。


 まず、小さい鍋に大体一センチぐらいの水を入れます。もう少し多くてもいいよ。

 そこに、鶏ガラスープの素と味覇を入れます。気が向いたら麺つゆも少々。

 加えて生姜チューブも「おりゃっ」ぐらい入れる。


 で、鍋に火をかけたら鳥ミンチ投入。食べたい分だけ入れてオーケー。

 そんで切った長ネギを入れる。私は丸々一本入れるよ。

 あとは、玉ねぎだったり人参だったり大根だったりを刻んで米と一緒に突っこむ。こういう時のために、普段からカット野菜を冷凍庫に入れていつでも使えるようにしておくべきだね。私は怠っていたので全部一から切りました。

 最後に卵を溶いて入れて、しばらく煮込む。待つこと十分くらい。


 はい、“なんか知らんけどすげぇ風邪に効きそうな中華粥”。


「うまい……」


 一口食べた武士が幸せそうに言った。

 うんうん、そうだろそうだろ。消耗した体力に染みるよな。


「これなら何杯でも食える……」


 分かる。


「おかわり!」


 早ぇなぁ、もう!

 や、まあいいけどさ。存分に食いなさいよ。


「かたじけぬ。お礼に後でリンゴを剥いてやろう」


 え、まじで? お前リンゴむけるようになったの?

 ありがてぇな。頼むわ。


 そうして中華粥を堪能した後、武士はキッチンに立っていた。


「……」


 リンゴを、右手に乗せて。


「……」


 ……。


「大家殿」


 はい。


「りんごじゅーすはいかがか?」


 いや握り潰してリンゴ汁出そうとしてんじゃねぇよ。包丁怖いならそう言え。

 つーか武士のくせに刃物怖がってんじゃねぇよ。


 そのあと、武士にピーラーの存在を教えてやって、無事に皮を剥いたリンゴが出てきた。武士はピーラーにいたく感動し、一生懸命電池の存在を探していた。

 それはエレキテル関係ねぇんだよ。

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― 新着の感想 ―
[一言] ・・・コメがはいってなくない? はいってなくなくなくない?(´・ω・`)
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