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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
174/677

洗濯機

 夏だもの。

 だって夏だもの。

 しかも今年は怒涛の猛暑でしたしね。


 だから、洗濯物が増えるのは仕方ないと思っていた。


 が。


「一日に二回洗濯機を回しておる」


 嘘だろお前ーーーーー!!?


 二人暮らしじゃん。そんなに洗濯物出ます?


「カラッと乾くのが楽しくてな」


 水道代ってご存知です?

 えー、もうなんでだよー。

 みっちみちに詰めて一気に回そうぜ。まあお前、昼は外に行ってることも多いから汗かいて着替えるんだろうけどさ。


「うむ!」


 うむ、じゃねぇよ。元気いっぱい返事してんじゃねぇ。


「だが大家殿、せんたっきにはあまり衣服を詰めてはならぬのだぞ?」


 えー、そんなわけ……。

 ……。

 マジで?


「マジである」


 ちょっと待って。調べる。

 ……。

 あー、マジだ。七割ぐらいが一番いいって書いてる。汚れも落ちやすく、臭いもしにくくなるって。


「ぬふぅ!」


 自慢げ腹立つ!


「しかし、大家殿はすぐに自分が間違っていることを認められるのだな。年を取れば案外それが難しくなるものだ。素晴らしいことであるぞ」


 まあ私、まだ若いからね。


「精進するが良い」


 うるせぇわ。

 でもお前、実は結構色々考えながら家事してくれてんのね。ありがとね。


「……」


 あ、これ適当なこと言ったらたまたま当たってた時にする顔だ! 私にはわかる!

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― 新着の感想 ―
[一言] 運も実力のうちって言うからね。適当だったとしても、正解なら武士の実力だよ。うん。
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