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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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マジで声が出ない

 声が、出なくなった。


「……」


 多分ね、風邪は風邪なんだろうね。

 でも熱は無いし、鼻水頭痛悪寒も無い。ただただ喉の痛みだけがある。


 そして、ピンポイントに声が出ない。


「……」


 まだ会社が休みで本当に良かったよ。ほんとなんか全然声出ねぇんだもん。

 いや、低い声なら出せるな。会話はギリいけるか。


「……大家殿」


 なんすか(デスボイス)。


「ぬははははははは!!!!」


 笑うんじゃねー(デスボ)。


 おっかしいなー。

 あれかね、おみくじの弊害かね?

 そういや包丁で指を切ったし、季節外れの蚊に二箇所刺されたし、こうして今喉がデスボですし。いいことねぇなぁ令和二年。


「そう落ち込むな。某が良い物をやろう」


 ひとしきり笑った後、武士はキッチンへと向かった。なんだなんだ。


 しばらくして帰ってきた武士は、マグカップを手にしていた。


「柚子茶である」


 わぁ。


「柚子は風邪によく効き、蜂蜜は荒れた喉に効く。混ぜ合わせ湯に溶いてきたから、飲むといい」


 あー、なるほど。

 そりゃ喉に効きそうだ。ありがとな、武士。いただくとしよう(デスボ)。


「ぶふっ」


 笑うんじゃねぇよ。


 しかしあれだね。武士、お前よくこんなん知ってたね。やっぱり江戸時代の民間療法ってのはバカにできないな。


「いいや? ヒルナンデスの知識だ」


 ヒルナンデスの知識!!!!(デスボ)



 ともかく、どうもありがとう。

 私は完全にやられた喉を、武士の入れてくれた柚子茶で潤すのであった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 確かにテレビとかで、健康豆知識みたいなの良くやってるよね。
[一言] 蜂蜜柚子茶って効きそうですねぇ。お大事に。
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