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シキ  作者: 現野翔子
翠の章

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将来の夢

「今日はみんなの将来の夢について語り合ってもらいます。決まっている人は何になりたいのか、どうしてそれになりたいのかを話してあげてください。まだ考えていない人は、他の人の話を聞いて、一度考えてみましょう。」


 再来週の遠足に向けて、自分の将来を考えてみる授業。まずは五人一班でお互いの話を聞く。私は何を話そうかな。

 私の班で最初に話してくれたのはエリーちゃん。


「では、ここは私から話すわ。決まっているもの。

 私はみんなが知っての通り、侯爵になるの。お父様のように、領民がより豊かになれるよう考えられる、立派な侯爵になるつもりよ。だって私は、瀬古侯爵家の一人娘なんだもの。」


 お答案が大好きなんだね。領民が豊かに、というのは、みんなが美味しいものを食べられて、みんなが暖かくいられて、ということ。そのために頑張る、と。

 私には継ぐものがないから、エリーちゃんの話は参考にできないね。

 次はエリーちゃんに促されて、清水しみず邦治くにはるが話してくれる。


「僕は絵里奈さんのように考えているわけではないけど。まず、僕は第三子だから家を継ぐことはないね。運動もそんなに得意じゃないし、官吏になると思う。まだ積極的になりたいと思っているわけじゃないけどね。」


 邦治は伯爵家の子。官吏というのは国に仕えて、国のみんなが安心して暮らせるように、苦しんでいる人を助けるために行動する者だ、と言っていた。みんなを助けるために働く人。素敵だね。これは私もお勉強を頑張ればなれるものだ。

 エリーちゃんの指示で、今度は佐藤さとう瑞穂みずほという平民の子が話す。


「私はお針子になりたいの。理由は、お母さんが、自分の作った服を綺麗な人に着てもらって、喜んでもらって、お母さんもとても嬉しそうだから。私もそうなりたいなって。」


 瑞穂はいつも自分で刺繍したハンカチを持っていて、制服の裾にもしている。草花や動物が可愛くて、綺麗なの。お洋服を作って喜ばせる人という話は、エリーちゃんや邦治のものより分かりやすい。自分の作った物を褒めてもらえると嬉しいから。私も図工の授業で作った物を持って帰ると、頑張ったね、上手にできたね、と言ってもらえるの。

 エリーちゃんも真面目な顔で頷いた。


「そうね、お針子の人は大事だわ。私の服も作ってもらっているもの。じゃあ、次は。」

「俺は騎士になりたい。見回りして、街の安全を守るんだ。格好良いだろ?」


 今度は木村きむら浩介こうすけ。平民で、席が後ろだからよくお話するの。騎士ならお兄ちゃんがしていたよね。悪い人がいたら捕まえて、怖いことをされている人を助けて、守るお仕事だ。


「最後は愛良ちゃんね。」

「え、と。私は……」


 どれも素敵。でも、全部にはなれないから、一つを選ばないと。


「愛良ちゃんは何を素敵だと思うのかしら。」

「えっと、ね。あ、魔法使いさん。」


 最初に思い浮かんだのは、初めて虹彩に来て、初めて見た慶司の魔法。綺麗だったの、とっても。なんであんな風になるのは本当に不思議で、教えてもらってもやっぱり不思議で。


「……と、とても、夢のある発言、ね。」

「お砂糖から鳥さんでもお花でも何でも作れるの。」

「料理人、かしら。」


 戸惑うエリーちゃんだけど推測してくれる。

 だけど、料理人や魔法使いになれば、人を守る騎士にはなれない。お針子になれば、多くの人を助ける官吏にはなれない。

 そう考えていると、瑞穂がお母さんも魔法を使えると言い出した。


「ただの布と糸から、お姫様のドレスが作れちゃうんだから。」

「すごい!」


 この後は他の班の人の話も聞いたけど、私のように考えていない人もたくさんいた。だけど、貴族のお家の子は、みんな家を継ぐか、官吏になるか騎士になるか、お家の人とも相談して決めている子が多かったの。


「来週の同じ時間に、また将来の夢の話をします。その時までに、身近な人に話を聞いてみましょう。」




 放課後、すぐに聞ける身近な人に聞きに行くの。もう私も一人で調理室に行けるはずだから。

 中等部・高等部と書かれた門を通って職員室の傍から入る。きちんと自分の上履きに履き替えて、真っ直ぐ進む。あれ、真っ直ぐじゃなかったかな。ここは普通教室棟だから、えっと。

 うろうろしていると、見知った人に話しかけられる。


「なんでこんな所にいるんだよ。」

「ちょっと行き先が分からないだけ!」

「それを迷子って言うんだよ。」


 なかなか来ないから探してくれていたという秋人に手を引かれていく。また迷子になったら困るからって。だけど、学校の中で迷子になったと揶揄われてしまった。その上、着いてすぐ慶司にもそのことを言った。秋人だって、先週は弘樹にたくさん怒られていたのに。


「慶司、今日は何を作るの?」

「飴細工。花びらに少し工夫をしてみようか。」


 前回と同じように準備をして、今回は食紅を少し入れて、薄い赤、濃い桃色くらいの色にした。


「このくらい小さくしてみようか。」

「こう?」


 慶司が前回よりも小さく飴を切って、お手本を見せてくれる。雫型にして、太くなっているように切り込みを入れた。私もやってみるけど、綺麗な雫型にもならず、上手く真ん中に切り込みが入れられない。


「うー!」

「練習練習。」


 笑いながら言われてしまったけど、何個も作ればそれなりの形になってくる。それを五個ずつ組み合わせれば、一つの花になる。


「桜だ!」

「そう。季節的には少し遅いけどね。」


 始業式には満開だった桜も、もう大半が散ってしまっている。飴細工の桜ならいつでも見られるよ。自分が作ったのはどことなく歪で、桜と言われればそうだと思ってもらえそうな出来栄えだけど、慶司の作ったは言われなくても桜の花びらに見えるくらい綺麗。絵に描いたような桜の花びらだ。お手本を見て同じように作ったはずなのに、なんでこんなに違うのかな。

 満足するまで見たら、一週間の出来事を話していく。


「花嫁の幽霊さんね、今、幸せなんだって。」

「へ?」


 桃子のお話を聞かせてあげるの。もちろん、名前は伏せて。秘密だからね。先週は慶司も幽霊さんのお話をしていたのに、今は何の花しか分からない、と言うような顔をしている。秋人は怒られたことを思い出したのか不満そうだけど。


「慶司先輩のせいだから!幽霊に、幽霊じゃなかったけど、幽霊に会うし。弘樹さんにも怒られるし。愛良の魂の持っていかれないようにって言ったら、馬鹿にしたような目で見られるし。」


 幽霊さんと友達になろうとせずに、持っていかれると言うからだよ。きちんとお話すればいいだけなのに。だけど慶司は少し違うことを思ったようで、楽しそうに秋人を見ている。


「あれ、信じたの?まだまだ純粋だねー。」

「はあ!?そもそも慶司先輩が白い布切れとか言い出すから、行かないといけない流れになったんだろ!」

「それも信じたんだ。」


 本当はそんなの見てないって。たくさん嘘を吐いたね。いけないことだけど、おかげで幽霊さんの桃子とお友達になれたから、許してあげよう。

 他にもお話したいことがたくさんあるから。


「あのね、今日の授業で将来の夢の話をしたの。でね、周りの人に聞いてみて、って。慶司は魔法使い?」

「うん、そうだよ。」

「嘘吐け!まだ学生だろ!」


 学生と魔法使いは両立しないみたい。でも学校がお休みの日に、お店にもいる。そう思って見つめれば、続きを話してくれる。


「冗談はさておいて、店を継ぐ予定だよ。今のところはね。商会のほうがあるから、店舗に立つのはそんなに多くないだろうけど。」


 具体的だ。高等部一年生になっているからかな。それとも、継ぐものがあるから、早く決まっているのかな。


「へえ。秋人は?」

「俺は騎士だな。」

「なんで?」

「え、と。」


 騎士は世襲ではないから、何か理由があるはず。だけど、なぜか秋人は目を逸らした。頬も少し赤く、答えもない。代わりに慶司が教えてくれた。


「小さい頃に助けてもらったんだよね。迷子になって、一人で暗くて怖いーって泣いてた時に。」

「泣いてねえよ!」


 一人で暗いのは怖いのか。だから、あんなに力いっぱい握りしめてきた。幽霊さんが怖いだけではなかったみたい。


「嬉しかったの?助けてもらえて。」

「そりゃ、まあ。俺もあんな風に困ってるところを助けられたらいいな、って思うくらいには。俺の話はいいだろ。愛良は何になりたいんだよ。」

「魔法使い。でも、騎士も官吏もお針子も、みんな素敵。全部はなれないから、選ばないといけないの。」


 困ってしまうね。だって、全部になりたいから。悩む仕草をして見せると、慶司がいいことを教えてくれた。


「じゃあ、実際に仕事してる人に聞いてみると良いよ。愛良のお兄さんとか、友幸さんとか。」




 次の土曜日、帰って少しゆっくりしたら、慶司の言葉に従って、お兄ちゃんに聞いてみる。


「そうだな。愛良くらいの年齢なら、全部を騎士って表現するかもしれないけど、厳密には騎士と兵士がいるんだ。どちらも悪い人を捕まえるし、人々を守るのが仕事。街の見回りは主に兵士だな。

 それから、悪いことをした人を捕まえた時、本当にその人がしたのかを調べるんだ。愛良だって、自分がしてないのに、したって怒られたら嫌だろう?」


 うん。先週、それで秋人がご機嫌斜めになっていたの。それから、お兄ちゃんは何をするお仕事か詳しく教えてくれた。騎士はお客さんを守ったり、貴族が関わる事件を担当したりすることが多いとか。だから、騎士は貴族階級出身の人が多いって。お兄ちゃんは平民だから、珍しい部類。

 それから、自分の仕事に興味を持ってくれて嬉しいと言ってくれた。だけど、顔は嬉しそうにしていない。


「危ない素事でもあるんだ。悪い人を捕まえるわけだから、剣で斬られたり、銃で撃たれたりすることもあり得る。」


 痛いことになるかもしれない。お兄ちゃんが怪我してしまうかもしれないのも怖い。だけど、まだお兄ちゃんはそんな怪我をして帰って来ていない。痣はあるけど、それは練習している時の怪我だって。


「お兄ちゃんはなんで騎士になろうと思ったの?」

「お爺ちゃんが似たようなことをしていて、格好良いと思ったからだよ。」

「格好いいから、なんだ。」


 浩介も格好いいから、と言っていた。他の騎士を知らないからよく分からないけど、確かにお兄ちゃんは格好いい。


「そう、最初は格好良いから。それから、守るために、とか、大切な人を支えるために、とか、他の理由ができたんだ。見知らぬ誰かのため、なんて言われても分かりにくいだろ?目の前の誰かのため、じゃないと。」


 エリーちゃんと邦治にとっては、領民や国民が見知らぬ誰かであないのかな。お父さんが侯爵だから、身近な誰かが官吏だから、憧れたのかな。


「じゃあ、その大切な人って誰?」

「内緒、かな。」


 教えてくれなかった。だけど、お兄ちゃんはとても優しい顔をしていて、本当にその人のために危ないこともできるというのは感じられた。

 大切な人のためなら、自分が危なくても、何かができる。



 次は友兄。そういえば、何のお仕事をしているのかな。色んなことを知っていたし、お料理もできるし、何でもできるの。


「俺は役者だよ。」

「役者?」

「そう。お話を演じて、再現する人、って言ったら良いかな。まあ、それだけじゃないんだけど、メインはそれかな。」


 伝説だったり、昔から伝わっているおとぎ話みたいなものだったり、近頃注目されている人の話だったり。


「へえ。色んなことができなきゃいけないね。」

「そうだね。その代わり、お芝居の中でなら、魔法使いにも騎士にも、お姫様や王子様にだって何にだってなれるんだ。」

「みんなを幸せにできる人にも?」

「もちろん。見ている人を楽しませられるし。」


 どれか一つを選ばなくていい選択肢。だって、役者なら何にでもなれるから。


「なりたい!」


 だからそう言ったの。でも、友兄はなぜか嬉しそうではないの。自分のしていることをしたいと言ってもらえても、嬉しくはないみたい。


「まあ、選択肢の一つくらいで良いんじゃないかな。まだ先のことだよ。……愛良には早いだろうし。」

「何?何が早いの?」


 大人になったら、と言って、教えてくれないの。十八歳が成人年齢。八年も先の話だ。


「じゃあ、役者になるには何をしたらいいの?」

「色んな経験を積むこと、かな。色々できるようになっておいたら良い。学園の勉強もきっと無駄にならないから。」


 だけど友兄は学園に行ったことがないって。お勉強は好きだから、私は頑張るの。まずは、来週の授業に向けて、話すことをまとめることからだね。




 次の週の授業では、お話を聞いてくるという宿題をしてこなかった子もいた。エリーちゃんみたいに何度も話し合っているから今更という子も、実家が遠いから一週間では無理という子もいた。だから今週は先週話せなくて、聞けた子だけ。話を聞いてきた上で、何を見つけたか話すの。

 他の人の話も聞いて、早い段階で私の番が回ってくる。


「先週の班でのお話で、官吏もお針子も騎士も全部素敵だと感じたから、一つを選ぶのは難しいです。

 そこでお兄ちゃんみたいな人に聞きました。役者をしていて、お芝居の中でなら何にだってなれる、と言っていました。だから、私は何にでもなれる役者になりたいと思いました。」


 そのためにすることはあんまり分からなかったけど、とりあえず授業を受けて、色んなことをすればいい。

 後は他の子の話を聞くだけ。聖職者になりたいとか、お船を作る人になりたいとか、お野菜作る人になりたいとか。お家で、父さんとお母さんはしていないけど、こういう職業がある、という話を聞いてきた子もいた。


 全員が話し終われば、先生が来週のお話をしてくれた。


「将来のお話をしてもらったのは、来週、〔始祖の地〕に遠足に行くからです。そこでは、みんなと変わらない年齢の子が話をしてくれますが、平民や貴族という差以上に大きなものを感じるでしょう。ですが、色んな人の話を聞いて、自分を見つめることが、みんなの人生を豊かにしてくれると信じています。」


 人生を豊かに。なんだか最近、難しい話をたくさん聞いている気がする。




 翌週、月曜日。待ちに待った遠足だ。その前に、先週の社会の授業を復習しておこう。今日行く〔始祖の地〕に関して教わった。


 〔始祖の地〕というのは、虹彩皇国での主要な宗教の一つ、始祖教の聖地。始祖教の教義では、〔始祖の地〕で神様が世界を正しくするために頑張っているって。

 その始祖教は他の宗教と違って、神様が何度も生まれ変わっている。何度も死んで、何度も生まれて、何度も人々を導いている。でも、生まれ変わったばかりの神様は前のことを何も覚えていないから、信者が逆に教えてあげたりもする。

 今の始祖教の指導者は私たちと同じ年齢の男の子、三木一。始祖教の人にとっては神様だから、失礼のないようにと言われてしまった。お友達にはなれないのかな。

 〔始祖の地〕の場所は、光陽から皇都を挟んで反対側の島、透影の真ん中あたり。透影にはあまり人が住んでいないから、絶対に逸れちゃダメよ、って。




「なんだか静かだね。」

「大きな声を出しちゃいけない気分。」


 私と瑞穂は小声で話す。別に静かにしなさいと言われたわけではないけど、みんな静かに歩いている。

 今は〔始祖の地〕に向けて、透影の森の中を進んでいる。先生が前と後ろにいて、児童は班ごとにまとまっている。いつも鬼ごっことかをしてくれる浩介や邦治も黙っていて、聖地とはこういう特別な場所だと感じられる。まだ到着していないけど。


 開けた場所に出ると、黒板と同じくらいの大きさの石碑が見える。近寄れば、虹彩の文字でも、前のお部屋にいた時によく見た字でもない文字で書かれている。気になって、声に出して読んでみた。


「我、此処に決意を記す。輪廻する世界を、変化さす為。」

「愛良ちゃん、あれ読めるの?すごいね。」


 瑞穂が褒めてくれる。お部屋にいた時に教えてもらったの、たまに来るベアトリスに。

 石碑の横には、私たちと同じくらいの背の男の子が立っている。一かな。私を見て微笑んでくれた。

 全員がきちんと座れば、一が話し始める。


「みなさん、ようこそ、〔始祖の地〕へ。始祖教については学んで来てくれていることと思います。ですから、今はこの〔始祖の地〕について、そしてこの石碑について話させてください。先ほど一部読んでくれた、一番前の女の子、そう君。もう一度、今度は全文読んでくれますか。」


 手で指し示された私は立って、石碑に近づく。それから、みんなのほうを向いて、それを全部読んでいく。


「我、此処に決意を記す。輪廻する世界を、変化さす為。

 我、此処に誕生を宣す。変化する世界を、生へ導く為。

 我、此処に未来を刻む。死生する世界を、子に残す為。」

「はい、ありがとう。」


 戻って一を見れば、微笑んでこの言葉の意味を説明してくれる。


「この石碑が建てられた当時、この辺りでは争いが繰り返されていました。それを終わらせ、平和な世界を目指すという決意を記しています。みなが天寿を全うし、新たな生命が生まれることのできる世界。そんな未来を夢見たのです。

 そしてその決意をし、人々をまとめ上げたと言われているのが、始祖教の最初の神であり、私はその生まれ変わりだと言われています。

 最初の神は世界の未来を空想しました。ですが幼い私にとって、まだそれは遠く、身近なものとして感じにくいのです。

 ですから、まず、自分の現在と未来について考えてみます。」


 始祖教の指導者で、神様の人の今と未来。神様なのに何でも知っているわけではなく、一緒に生きている。話している様子も、先生とか普通の人と同じように感じられる。


「今の私は、この島からあまり出られません。だから人を通して、あるいは書物を通してしか、世界を知ることができません。これからは、直接、多くを知りたい。」


 閉じ込められたまま。お部屋より大きな島だけど、好きな場所に行けないことと会いたい人に会えないことは、同じ。だけど、お部屋にいた時の私は、世界を知る、なんてことは考えていなくて、アルセリアとベアトリスと本からの知識だけだった。直接知りたい、はお外に出たいと似ているかな。


「今の私は、何者にもなれていません。周りから与えられた、形だけです。これから、本当に導ける人になりたい。これは今聞いてくれているみんなとは違うかもしれない。

 君は、どんな人になりたい?それは職業という意味かもしれないし、人としてどうありたいかという意味かもしれない。」


 人として、なんて少し難しいけど。でも、お兄ちゃんみたいに優しくて、友兄みたいに何でも知っている人、かな。今のところは、ね。

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