いばらの城で引きこもりなう。
花ゆき様、ナツ様の
【童話パロ企画】参加作品です。
大幅遅刻申し訳ございません(泣)
いばらの離宮の腹黒殿下視点です。
先にいばらの城でばいとなう。を読んでいただいた方がよくわかります。
女なんてみんな同じ…世の中つまらないと思ってた。
「最低賃金以下じゃないですか~。」
今日も愛しい婚約者が怒鳴りこんできた。
「本当に学習しないですね。」
可愛いその耳をパクっとアマガミしてささやいた。
「やめ…。」
可愛い婚約者があえいだ。
もう食べ頃のようですね。
私はその柔らかい耳を堪能した。
制服支給…私の趣味で色々揃えた男装も魅力的な引き締まった足が良かったですね。
通勤費別もなにもいつでも私のそばだからいらないです、離すつもりありませんし。
無料宿舎…私の腕のなかはコロンだけはいつでも無料解放です。
食事あり…あーんがあんなに楽しいとは…。
時給は500バンはお小遣いです。
はっきりいって破格ですよ24時間出ますからね…コロンは気がついていませんけど。
可愛い婚約者の首輪を軽く引っ張って口づけた。
「あ…いや…。」
可愛くあえぐ婚約者をたんのうしながら思いを馳せる。
魔界一豊かな国…この辺りの国の盟主にいずれなることが確実の私に老若男女とりつくのは当たり前なのかもしれないが、はっきりいって迷惑だった。
護衛官と使用人を連れていばらの魔獣で離宮を守らせる。
そしていばらの離宮に引きこもった。
それでも諦めずに武人に勘違いした女がきていばらの魔獣に撃退されていった。
魔王陛下は花嫁候補を送り込むし…。
人間が絶世の美女が捕らわれてると侵入したときはあえて姿をみせて心をおっておいてやりました。
やさぐれた心と満たされない心を抱えて…気がついたら100年たってた。
でも…あの日…。
庭のお気に入りの場所で昼寝をしていたら気配を感じました。
めんどくさくて無視していた。
どうせ護衛官がかづけるんだ。
“殿下、子犬が紛れ込んでおります”
可愛いもの好きの竜人族の護衛官がドコカ微笑ましそうに心話してきた。
“ほっておいてください。”
どうせなにもできなしさせないだろう?
気配はどんどん近づいて来た。
ヒースが一応構えて隠れ場所で待機したのがわかった。
何ですか…そのうかれようは?
気配は庭をみるとあわてて私にちかづいてきて私をのぞきこんだ。
『大丈夫ですか?』
まったく悪意も色気も感じない声に私は吹き出しそうになりました。
あったのは純粋な心配だけだ。
一瞬間があって柔らかいものが唇におしつけられた。
思わず目をあけると黒い誠実そうな瞳の可愛い子犬が…黒いたち耳をピコピコさせてた。
子犬は子犬でもほぼ人型で黒い柴犬耳とくるんとしたしっぽがあるだけのあきらかに人型魔族の血を引いている。
欲しい…この目で私だけを見ていて欲しい…。
あの耳をかじりたい。
『不法侵入者、我が君から離れろ。』
ヒースがウキウキと表面上は重々しく斧を首もとに突きつけた。
黒柴犬はぶるぶる震えている。
『ヒース、子犬は閉じ込めておいてください。』
さてどうに料理しようかと思わずしたなめずりした。
『地下牢でよろしいですか?』
ヒースがウキウキと言った。
あそこなら未使用だし変な連中も来ないから可憐な子犬を隠すにはぴったりだ。
子犬はますます震えた。
あとは…きちんと私のものだと対外的にも印をつけないとな…。
『……そこで、首輪つけにいきます。』
まずは所有印をつけないとですね。
笑わないようにいうとヒースがウキウキ引っ立てていった。
あのモフモフ好き武人め…。
地下牢で乾かないように加湿器をおいておいたら壁の設計士の落書きをみてキューキュー言い出したと聞いた…設計士いわく演出だといっていたが…。
キューキュー…可愛い…見に行きたい。
私はニマニマした。
モフモフ好き武人なヒースの頬もゆるみっぱなしだ。
先に事情を調べてもらい受けるために周りを囲わないと…。
『インダリオ、農耕犬どもの国の事情を調べてください。』
秘書官に命じる。
『はい、殿下。』
インダリオすぐに仕事にかかった。
つまり、こういうことですね。
農耕犬の国は南の農耕妖精の国に押されて利益率が下がったところに冷害や災害で作物の生産がさがって…経済的不安から…
闇の魔神族の国王に嫁入り…側室…好色だが優しいと評判ですね…訳あり王女殿下がいたはずですが…。
上の王子が代わりにいくと言ってそれをやめさせるために、子犬…第二王女コロンが賞金狙いでここに潜入…農耕犬の国は女が多くて男が婿入りでしたね…魔王陛下も切羽詰まってるようですね。
『コロン姫は女王の後添いのお子さまなので中途半端なお姿だそうです。』
だから農耕犬の国ではおかわいそうにと同情されても恋人はいなかったらしい。
恋人がいたら…ふ、ふふふ…。
ともかく子犬は人がよすぎる。
お金が必要ならば庭で寝てる怪しい男などほっておけばよいのに…。
経済的不安があるのであれば…インダリオは…もう少し調査させて…。
とりあえず…事務官に命じて…。
『オーロラスト殿下およびでございますか?』
ハリアス事務官が慇懃にいった。
『子犬を雇いたい、条件をつめなさい。』
私はそういいながら金の髪を数本引き抜き首輪を作った魔宝石を埋め込み魔力を込める。
透明の魔宝石が紫色に輝く。
私の瞳と同じ色だ。
間違えなく子犬は…コロンは…私のもの…一生離すつもりはない。
ハリアス事務官は怪訝そうな顔をしたが説明するつもりはない。
インダリオのように信頼しているわけでないからな。
『時給500バンでございます。』
ハリアス事務官が時給を弾き出した。
『安いのではないか?』
モフモフ好き武人がボソリといったのを聞き咎めてハリアス事務官がちらっとにらんだ。
『無資格の犬には妥当でございます。』
ハリアス事務官が雇うなら我が姪の方が優秀で美人ですのにとぶつぶつ呟いた。
『では24時間換算で雇用契約書をつくってください。』
私はもう可愛い子犬に心が飛んでいてハリアス事務官の思惑などどうでもよかった。
地下牢にいくと可愛い子犬が壁に向かってなんかいってた。
キューキューが見たかったのに残念です。
『絶対にお金をてにいれるんだ。』
強い眼差しで子犬が宣言した。
『…それでは、バイトをしませんか?』
牢の外から声をかける。
『バイトですか?』
子犬が震えながらも強い視線を向けた。
可愛すぎです。
『ええ、私もいい加減送り込まれてくる刺客や求愛者や父上の使者や力試しの冒険者にうんざりなんです。』
作り上げた紫の魔宝石のついた金の首輪を子犬に装着した。
魔力で外れないように継ぎ目をふさいだ。
『具体的にどういう仕事を?』
子犬が少しふるえながら聞いた。
『簡単な仕事ですよ。』
微笑んで答えた。
後ろから音もなくハリアス事務官が来て条件を捲し立てた。
そんなに捲し立てなくてもいいでしょう?
耳がたれてきました。
『それで仕事内容は?』
子犬がふるえながら聞いた。
『私の婚約者です。』
甘く微笑んで私は子犬の尻尾の根元を撫でた。
子犬の力が抜けるのがわかった。
ここが弱点ですか?
『良いですよね?』
耳元をアマガミして子犬にささやいた。
子犬は息も絶え絶えでうなづいた。
ここもですね?
「言いたいことがあるのですが殿下?」
バタンと勢いよく扉あいて可愛い婚約者が飛び込んできた。
寝椅子に寄りかかって読書をしているふりをしながらもにやつき押さえるのがやっとだ。
「何ですか?コロン?」
口にチョコレートを運びなら言った。
「500バンって最低賃金以下ですよね。」
子犬が可愛くおこりながら
賃金あげてくださーいと叫んだ。
「おや、冗談も休み休み言いなさい、あなたは浅慮にも茨の離宮に侵入して昼寝をしていた私に口づけて捕まったのですよ。」
まあ、可愛すぎるも罪ですが…。
ゆっくりと近づいて子犬の顎を持ったそのまま上を向かせキスする。
「このように口づけされて私は大変驚きました。、払ってるだけありがたいと思いなさい。」
子犬の唇と口腔内を堪能して甘く微笑んだ。
ありがたくなーい!
子犬がキューキュー叫んだ。
ああ、可愛い私の婚約者…もう離さない。
制服といってドレスやスケスケのベビードールとかきせるのたびにかわいすぎで誰にも見せずに囲い込みたくなります。
もう少し外堀を埋めてから……
農作業できませんとごねたので私がおさないときていた正装を着せたらもう可愛くて……
父上も公認だし……母上も私と同じ可愛い物好きです。
ワンコ王子様の格好みたい~とリクエストされました…あまり見せたくありませんが仕方ないですね。
可愛い婚約者……金銭以外は欲のない婚約者は気がついてないようですが…回りは固めました。
婚約者を抱き締めて柔らかさを堪能する。
あの微野望事務官どうしてやりましょうか?
「ふーん……あの男は君が邪魔なんですね、国は心配しないで大丈夫ですよ。」
私はそういってつぎの制服ですがと手を叩いた。
衣装の係が紫の豪華なドレスを持ってきた。
ハリアス事務官はいばらの魔獣にお仕置きさせましょう。
「これを着て本城で御披露目です。」
私は極上の笑みを浮かべた。
そのまま婚約者を膝上に抱き上げてされて耳をアマガミする。
子犬があえいだそのままキスする。
ええ?それって公式発表だよね。
後々不味いんじゃ無いんですか?
子犬がぶつぶついってるのがきこえた。
逃がしません。
お披露目会でうるさい連中が可愛い婚約者をふさわしくないとか酒をドレスにかけようとして私の魔力おびたドレスに弾き返されてびしょ濡れになったとか。
農耕犬な可愛い婚約者に樹魔人けしかけて鉈で撃退よい思いでです。
最近逃げようとしているようですが逃がしません。
私の可愛い婚約者……なんのためにあなたの国を援助したと思ってるんですか?
これもそれもすべてあなたをてにいれるためです。
「殿下、食べられます。」
可愛い婚約者が膝の上で抗議した。
チョコレートをつまんで口に含んで口づけした甘いチョコレートが口のなかでまじりあった。
真っ赤になった可愛い婚約者はなすつもりはない。
あなたが最近も誤解している婚約者のバイトはもう本物の婚約者になったんですと言ったらどんな顔をするのでしょう。
告げたとき逃げようとしても逃げられません。
ええ、その首輪は私の魔力…。
私とつながっているのですから…。
愛しています、可愛い婚約者。
私の大事な宝物…逃がしません。
私引きこもりかひきだしたのだから生涯かけて責任とってくださいね。
駄文を読んでいただきありがとうございます♪