純情な感情
最近、キミの名前をよく耳にする。
そしてテレビをつければキミの笑顔がそこにあって、元気そうな姿を見れるという喜びと同時に、ますます遠い存在となってしまった事への寂しさを感じる。
私にとってキミは、みんなのアイドルで……喩え有名人になってもいつまでも大好きな元幼馴染の男のコで……この想いを凍らせなければいけない人。
キミが引っ越してからたくさんの時間が流れて、キミはあの日の夢を叶えてブラウン管に映るようになった。その結果、やっと忘れられそうになったのに周りの人が名前を出すから幼い時の想いが蘇ってくる。
縛り付けられるように囚われる。この感情に。
この想いを自覚した時にキミはもういなかったから、決定的な言葉を貰っての失恋ってわけじゃない。でもどちらにしても失恋に変わりはない。
だってキミは私を知らない……憶えているはずがない。
忘れたいのに忘れさせてもらえないなんて、本当に酷いよね。
それとも……忘れちゃいけないってことなの?