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プロローグ第二弾・ここが帝国、カールレン皇宮!


大陸で覇を唱えるヴェイネス帝国。

この帝国における政治の中心,皇帝の住まう地・・・

・・・そして 帝国を支える行政機関、それがカールレン皇宮である。



ただし、人が多く住む都市、または王都というわけではない。

あくまでも皇宮であり・・・城郭都市ではないのである。

皇宮内では 許可された者しか入城できず・・・皇宮周辺の広大な平原は防衛の関連上、一般人の立ち入りを禁止している。


このカールレン皇宮の立ち位置としては・・日本式の城に似ていた。

いわば・・人の住まない大平原の真ん中に ドカーンとその威容を誇る大坂城のような存在なのである。

とはいっても・・・その面積は大坂城どころではなく とてつもなく広大なのであるが・・・



皇宮内の構造は・・・王族たちの住まう宮殿地区から・・各種省庁が建ち並ぶ官庁街、

貴族たちの屋敷が立ち並ぶ貴族地区、そして、一般官僚たちの住む住宅街と彼らにサービスを提供する商業地区。

皇宮は都市ではないとは言ったが・・・都市としての基本的機能は有していた。


ただし・・この皇宮に住まう人たちは・・すべて許可された者。

分かりやすく言えば・・全員が公務員である。

商業地区で働く店員でさえ・・・公務員としての資格があたえられているのであった。





この帝国を支える・・・カールレン皇宮!

巨大で素晴らしく・・形容し難い形状の建築物が竹の子のように乱立、そして・・その建造物間をつなぐ複雑な立体通路。



・・・この皇宮に訪れた外国の使者は・・その威容さ、巨大さ・・複雑さに絶句し・・・思わず口にするという。

「迷路なのか!? ぐちゃぐちゃになりすぎて、わけが分からん」  



あまりにも複雑・・・この皇宮はラビリンスのような構造になってしまっていたのである。


そして・・・

毎日、毎時間、この皇宮内で勤めている官僚たち、そして貴族、あげくに王族までもが どこかで迷子となっていたりする。

あげくに空間まで歪んでしまっており、常識的思考で脱出しようとすると ますますドツボにはまり出られなくなる。



そんなラビリンスな皇宮は・・迷路で楽しむアトラクションではない!!

政治の中心、政務を行う所でもあり 王族たちが住まう場所でもある。

そう! もちろん、あの第4王女アリスこと・・・ヴェイネス・ティ・アリスフィーナもこの皇宮内で生活している。


アリスはたしかに この皇宮で住んでいるのだが、そのアリスに会った者は ほとんどおらず、行方不明状態になっていた。

だが! ここに、そのアリスと接触した幸運な!?者がいたのである。

それは・・新人官僚であるテル君。

テル君はいわば・・・珍獣UMAの目撃者的立場となっていた。


以前、一度だけ皇宮警備隊を中心にして アリスの捜索が数か月に及びなされたのだが、そのうち諦めて探すこともやめたようである。

王族のわりには扱いが雑であった。



アリスの母親は平民出であり、王族内でのアリスの立場は・・・

・・・・微妙というより いてもいなくてもいいような立場となってしまっていたのである。


そんな王族たちの思惑は別にして・・・

皇宮警備隊の認識では皇宮内のどこかに存在するアリスの自室に そのアリス本人がいるであろうと予測はしていた。

だが・・その自室がどこに存在しているのかが不明であった。



皇宮内案内図という本のなかには・・・アリスの自室の位置があきらかになっているのだが・・

あまりにも複雑な迷路のため 姫の自室にたどりつくことができない。


そう! 皇宮警備隊や官僚たちさえたどりつけないというトンデモ状態なのである。

皇宮内で よく人が行き来する主要通路・・・別名、皇宮国道に沿っていけば 一応、迷わないのだが、

その脇道にそれると・・・迷路の罠におちいる危険性が高まるのである。

おそらく アリスの自室はその脇道のどこかにあるだろうと予想されたのだが・・・たどり着けなかったのであった。




ここまでくると・・・もはや姫の自室がエルドラドなみの都市伝説と化していた。

(財宝があるわけではないよ!)


一応 アリスフィーナ姫は行方不明だが お付きのメイドは確認されており

姫様の御食事を運ぶ姿を、何度も目撃されている。


というわけで アリスフィーナ姫は皇宮内にいることは確かなので安心ではあるが・・・

・・・姫の自室にいたる経路が不明なのは問題であった。



そこで・・・アリスフィーナ姫の目撃者だというテル君に対して上司からの命令が下る。  

アリスフィーナ姫と接触し その自室への通路を明らかにせよ!!!

 


テル君は・・・皇宮内で生息しているというアリスフィーナ姫の探索に旅発つ。

肩に背負っているリュックサックの中身は・・・緊急用の水と食料、帰り道を導く長いロープ。

その上・・・もしもの時のビバークに備え テントなどのアウトドア用品をそろえ、

もちろん、屋内なのに傘や防寒具など準備。

まるで・・・どこかの秘境へ探検するかのような出で立ちである。



だが・・これだけでは危険だ!!

最後の仕上げは・・・神頼み!!・・・神殿に行きお守りを多数購入した。

テル君・・・考えれる最高の装備で いざ! 出発・・・・秘境へ


== はたしてテル君はラビリンスの果てに何を見るのか!? 天国か地獄か!? 運命はいかに!! ==


ドヒャ~! ギャアー! 罠だ!! グワァ~

ラビリンスにテル君の叫びがこだまする。


ここは秘境・・・時空がゆがむラビリンス。

なにが起きても不思議ではない摩訶不思議地帯。



そして・・・6時間後には なぜかテル君、迷いの森に送還された。

ラビリンスにおける安全装置が発動したのである。

迷子になっても安心、親切設計!!

だが・・・テル君は負けない!・・再び挑戦・・・!!


やっぱし森へと送還・・再び挑戦・・・!!


それでも森へと送還・・再び挑戦・・・!!





数日後・・・アリスフィーナ姫を発見できず、ラビリンス内でうずくまり、泣きじゃくるテル君がいた。

「うっううう 全然見つからない!」


そんな絶望の中・・・なにかこちらに向かってくる気配を感じた。

それは 黒い影・・・颯爽とした黒い影であった。

「あれ!? また遭難したの」


テル君は・・ハッ!とした。

それは・・・彼女の声・・・忘れもしないロリロリな姫の声!


テル君は希望とともに顔を上げたとき、アリスフィーナ姫と視線が交差する。

そして・・・彼女の姿がゆがみ消えていった。


再びテル君は・・・迷いの森へと転送されたのである。姫の魔法によって・・・

「え~ ちょっと待って・・! え~ やだ~! やっと会えたのに・・・」

テル君は迷いの森で・・・絶叫するのであった。







--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)



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