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ラビリンス!!忘れ去られた王女は何かと大暴れ・・・  作者: 抹茶な紅茶
暴動ですか!? それとも騒乱!? いいえ、クーデターです!
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通路対決・アリス戦記


「逃走中の皇帝を捕縛せよ!!」


その任務を受けたクーデター軍の兵士が・・続々とラビリンスに入り込んでいく。

ゲルラ隊長率いる5000人。

ナイフ伯爵のビジネス的陰謀によって2500人。

ユセル大公の気の迷いによって・・・追加の兵士たち2000人弱。


総勢9000人以上の兵力がラビリンス内にあふれかえり おしくらまんじゅう状態には・・・なっていません!

それどころか 人口密度ってなに!?ってぐらい・・・スカスカ状態である。


このラビリンスは・・・時空がゆがんでいる。

その広さは無限大!?・・とは言いすぎだが、

少なくとも5千や1万人程度の人たちで 一杯になることはないのである。

いやいや!! 百万人いてもスカスカの状態であろう!

それだけ広大な空間を擁しているのだ。



そして・・・ラビリンスに侵入した兵士は、みんな!!道に迷っていた。 

皇帝を捉えるどころか・・・自分たちの居場所すらもわかっていない。


アリスのような脳内ナビがないと・・このラビリンスでは すぐに迷子になってしまう。

先ほど歩いていた通路が 時空のゆがみによって消え・・新たなる通路が出来上がる。

たえず・・通路が変化し続けているのだ。

もちろん 通路地図など作っても無駄である。



◇◆◇◆◇◆◇



場所は変わって・・・ここはラビリンスの外、皇宮内にあるお食事処""峠の茶屋""付近。

アリスは いつものようにメイド姿となってお食事処""峠の茶屋""にきていたのだが・・・・今日も休店である。

昨日も休店で・・・今日も休店。いったいどうしたのだろうか!?


しかも 付近の商店も全て閉まっており・・・まるでシャッター商店街!!

・・・いつもなら人通りの多い皇宮国道と呼ばれる通路も閑散としていた。

人っ子一人もいないのである。


まさに・・・世界の終わり! アリスを残して世界の終焉!!

アイアム伝説! 最後の少女!!


「ちょ・・・ちょっと怖いよ・・・もしかして みんな・・・魔獣となってしまい世界中を徘徊!?」

アリス・・・異世界のドラマを見すぎて・・・頭の中がレジェンドになっていた。



もちろん・・・アリスの考えすぎである。

ラビリンスの奥深く、隠れ部屋ですごしていたため クーデター発生も知らず、

外出禁止の戒厳令さえ知らなかったのであった。



「まてよ! そうだ! 脳内ナビで周辺をさぐれば・・・人影ぐらい確認できるはず」

アリスはすぐに脳内ナビを発動した。


すると・・・脳内地図のあちらこちらに 無数の赤い点滅が表示されている!!

赤い点滅・・・・それは要注意物体、危険な存在、敵対生物の可能性あり・・を意味していた。


えっ!? いったいどうなってるの!?

本当に・・・・周りは敵だらけ!? 

襲ってくるの!?

異世界ドラマのように魔獣たちが襲ってくるの!?

そんな懸念が頭をよぎり恐怖した。


そして・・踵を返し、すぐに隠れ家に戻ろうとしたその時!!

大声がアリスの耳に入ってきた。




「おい! そこの女! なぜ出歩いている! 戒厳令中だぞ」



この付近を警戒していたクーデター軍の兵士、数人に発見されたのである。

もちろん・・・戒厳令中に外出した以上、捕縛されるであろう。


アリスの心臓は波打つ、恐怖である。

通路の向こうに・・・武装した兵士がこちらを向き・・・怒鳴ってきている。

あれが赤い点滅の正体!?・・・・あきらかに敵対の意思ありだ。

大声で怒鳴りアリスを威嚇しているのだ。


なにかよく分からないけど・・面倒なことになった。

ここは逃げたほうが良さそうだ。


アリスは走った。 おもいきり走って逃げた。


時空転移して・・・即座に瞬間移動すればいいはずなのだが・・・そんな魔術があることを すっかり忘れてしまっていた。

おそらく・・・冷静な判断ができなかったせいだろう。


メイドスカートを大きく膨らませ・・大股でおもいきりアリスは逃げる。


「あの女! 逃げたぞ 捕まえろ!」


兵士たちの怒鳴り声が聞こえてきた。

""捕えろ""と言っている!

まずい! やばい! 捕まったら・・・なんかまずい!


でも、うちは何か悪いことはしてないよね・・・・してないはず・・・と思っていたら思い出した。

うん、やってた!

とんでもないことをしていた!

仕返しは犯罪でないと思ってたけど・・・よくよく考えると犯罪だった。


レイルビット伯爵を病院送りにしてたのだ!

それに・・・デス・リストに記載された連中もそれなりに痛めつけた!!

まずい!! もしバレていたら重罪に?!・・・すぐにでも国外逃亡をしないと!!


アリス・・おかしな方向に思考を働かせながら・・・通路を駆け走る。

ちなみに・・・レイルビット伯爵事件はバレていない。巷の噂では祟りということになっている。


そんなどうでもいいことを考えながら・・・アリスは駆け走る!

駆け走る! 膨らむスカートが邪魔だ! それでも駆け走る!



いくら頑張って走っても・・・やっぱし兵士の方が早い!

とんでもない速さで・・・追いついてきているのだ!

常識的にいうと・・日頃から訓練している兵士に勝てるわけがないのである。



だが・・・なんとしても逃げ切るのだ!

速度で勝てないのならテクニック勝負! カーブで距離を稼ぐ!!


目前に迫りくる90度カーブの曲がり角

ここは多くの走り屋を地獄に陥れた別名・・・魔女の叫び!!


アリスは体を傾けさせながら、スカートを膨らませ、エアーブレーキ!

しかも両足を交互に回転させた!!


「キュルルル~ルルル~」

スリップ音も口ずさむ! もちろん雰囲気作り!!


どうだ! まいったか!

最小のコーナリングを狙う・・・これぞ走り屋たちの秘儀、人間ドリフト!!

そして・・・人呼んでイニシャルアリス!


これがアリスの実力よ



だがその時! 悲劇が起きる!

ドカー――ン。


アリスは何かに弾き飛ばされたかのように 床の上をコロコロと転がった。

どうやら誰かとぶつかったらしい!!



ボーイ・ミーツ・ガール!!


付近を警戒していた別の兵士と正面衝突したみたいだ。

相手の兵士はガタイがでかく まるで巨人兵・・・まったくダメージがないかのように立ち尽くしていた。

そのうち・・・その巨人兵は 誰かを弾き飛ばしたことに気付き・・すまなそうな顔をしてアリスを見た。


だが・・・その後ろから駆けつけてくる兵士たちの声を聞いて、その巨人兵は我にかえったようだ。


「よし!いいぞ そこで転がってる女を捕まえろ!」


「えっ!? 女!? おう! まかせな」


すまなさそうな顔が一転・・・獰猛な顔となり

・・床に転がっているアリスに向かってジャンプした!


この巨人兵・・・巨大な体格ながら すばやい動き!

巨体であっても 兵士としての運動神経を持っていたのである。

 

アリスの頭上を黒い影が覆う。

圧倒的迫力・・・まさに追撃の巨人兵!




「きゃぁぁぁ~」

アリスは悲鳴を上げた。

何が怖いかというと・・・襲いかかられる恐怖ではない。

ガタイのデカいこの巨人兵の目が怖かった。


あれは・・・まちがいなくロリコン好きの目である。

目がロリコンしている!

何を言ってるのかは分からないが・・・とにかくロリコンの目なのである。

捕縛するという建前を使い・・あんなことやこんなことを・・・


(アリスの見解は正しかったのか・・・それとも被害妄想だったのかは不明である

ただし・・後世の歴史家によれば この巨人兵にロリコン趣味がなかったのは確かであった)




アリス、貞操の危機。

そして・・・我が身を守るための魔法を発動したのである。

夢の中、三十六課で何度も練習して取得した時空魔法の一つ・・・重力波!


アリスは小さく片手をふると・・・周囲の空気が震えだし小さい地響きを引き起こす。

そして・・目に見えない空気の塊が 襲い来る巨人兵へと飛翔したのだ。


これは・・・4大元素魔法の一つ、風魔法による風圧弾に似ているが・・・仕組みは全く違う。

アリスが得意とする時空魔法によって・・・空間のゆがみを作り出し、空気の壁を前へと押しだしたのだ。



「どわぁぁぁぐぅぁぁぁぁぁ」

アリスへと襲い掛かってきた巨人兵は 空気の塊・・・いや! 空気の巨大ハンマーというべきものに

ぶち当てられ ホームランボールのように 後方へと吹き飛ばされた。

そして・・その巨体を通路の床を何度もバウンドさせながら・・転がっていく。




ガタイのデカい巨人兵は床とキスしながら・・痛みのために呻いていた。

骨折ぐらいはあるだろうが・・・おそらく命の危険はないだろう。

朦朧とする意識の中、巨人兵は遠くにたたずむメイド少女を見た。

「あの女! いや、あの少女は・・詠唱もなく魔法を・・・」

 



とりあえず危機を切り抜けたアリスは立ち上がり・・・追いかけてきていた兵士たちと対峙した。

ちなみに・・・両者の間には 先ほど倒した巨人兵が わずかに呻く声を出しながら横たわっている。


まるでテニスコートのネットラインのような存在であった。


アリスは兵士を睨む。

同時に数人の兵士も睨み返してきた。

だが・・・この兵士たちは この少女を畏怖していた。


そう! あの巨人兵を吹き飛ばしたのだ。

クーデター軍の中でも・・この巨人兵の怪力は有名であり・・レスラーとしても有名であった。

不意を打ったとしても・・・この巨人兵を倒したということは この少女はただ者ではない!!

おそらく・・・あの少女は皇帝側の暗部に属している諜報部員!

それも凄腕だ。


少女とはいえ・・とんでもない強敵を目の前にして対峙してしまった!!

戦うと・・・勝てない!

勝てない戦いは・・・できるだけ避けるべきだ。


今ここですべきことは・・時間稼ぎ!

本部には・・すでに連絡をいれてある・・・そのうち、味方がきてくれるはずだ。





一方、アリスは戸惑っていた。

なぜ・・兵士たちに追われているのか!?

理由が分からないのである。


とは言っても・・・レイルビット伯爵の件もあるので・・・色々と思い当たるふしはいくらでもある。

そう! 叩けば・・ほこりが舞い散るほど やらかしているのだ!!


それに・・・目前の兵士の服装から見ても・・皇宮兵士でないのは一目瞭然。

なぜ皇宮に外部の兵士がいるのかも不思議だった。

とりあえず・・・疑問の解決には質問である!!


「あなた方・・皇宮の兵士ではないよね!! どうしてうちを追いかけてきたのか理由が知りたいわ」



アリスの質問に対して 兵士たちは互いの顔を見合わせた。

いまさら何を言ってるのだという感じである。


もしや・・この少女はクーデターも戒厳令も知らないのではないかという考えが脳裏に浮かんだが・・

・・・まさかと思い否定した。

クーデター発生から1日・・・さすがに知らないはずはないということである。


この少女は・・・おそらく、ハッタリをかましてきたということだろ・・・

だが、なぜここでハッタリをかましてきたかという疑問もある!!



とりあえず・・・味方が来訪するまで時間稼ぎだ

・・・適当に会話をすることにした。


「まぁいい!! 我らはこの帝国を救う偉大なお方、ユセル大公配下の軍隊だ!! 帝国を救うため皇帝を倒しに来た」


この兵士の言葉から・・・アリスは想像した。

これは・・・俗にいう戦争というか、クーデターだね!!

ちょっと信じられないが・・・クーデターが発生したのだろう!


だが・・・クーデター云々という前に、この兵士の言葉の中に アリスにとって聞き捨てならない名前があった。

「ユセル大公!?」


「そうだ! 我々はユセル大公閣下の兵だ。すでに宮殿を占領している」


「ユセル大公か・・・」

・・・それはアリスにとって伯父に当たる人物である!

そして・・・アリスにとってあまり良い・・いや! 大嫌いな人物の名前であった。



あの伯父・・ユセル大公は、たしか・・お母さまをひどく嫌っていた。

平民出であると言って・・大変きらっていたのだ。


それに うちのことも・・平民の血を受け継いだ無能者と呼んでいた。

まてよ!? もしかすると 皇宮内での うちの立場を消滅させ 

アリスという人物が存在しないかのように命じたのがユセル大公だったのかもしれない。


王女相手に・・・無視せよと命じることが出来る身分といえば・・・大公ぐらいだろ!

今まで・・・直接の嫌がらせをされてなかったため デス・リストに刻んでいなかったが、

アリスにとって最大の敵はユセル大公だったのかもしれない。


うん、ちょっと仕返ししてもいいよね!

どうせ大公は・・・平民を嫌い、いじめるのが大好きな最低なやつだ。

そんな奴が皇帝になると・・・

きっと悪政をする!

きっと戦争を始める! たしか西方へ領土を広げるとか言ってたはずだ!


ふざけとるのか~ 絶対阻止してやる。

 

正義の鉄槌だ! 天罰だ! 仕返しだ!・・・痛い目にあわせてあげよう!

仕返し♪ 仕返し♪ 


「兵士諸君! うちは決めたよ! 敵は・・・ユセル大公だ! 宣戦布告をする」

アリスは口を大きく開け 通路に響き渡るように宣言した。



「なに!?」

兵士たちは信じられない少女の言葉を聞くと同時に・・・意識が刈り取られた。


アリスはいきなり・・・重力波を兵士たちに向けて放ったのである。

時空のゆがみによって空気を圧縮して前に押しだし・・・

・・・・巨大な空気の塊、またはハンマーとなって、数人の兵士たちを吹き飛ばしたのだ。


まるで木の葉のように舞い・・・何度も床をバウンドして飛ばされていく。


「うん・・とりあえず国境線の敵を蹴散らした いざ進撃! 我が敵は・・・ユセル大公!」

アリスはメイドスカートをたなびかせながら・・宮殿にむかって走りだした。








--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)


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