魅惑の睡眠学習チェイサー
アリスは 颯爽と入って行く!
もちろん、女湯と掲げられているドアの方である。
そこは決してミスをしてはならない!!
一言加えておくと・・・隣の部屋は男湯である。
とりあえず・・混浴でなくて良かった!
でも・・・こんなラビリンスの奥地にまで人が来ることはないとは思うけど
・・・ラーインさんみたいに 迷い込む人もいるので絶対ではない。
もしかしたら・・・たまに誰かが温泉につかりにきているのかも・・・!?
浴場にはいり・・アリスは見た!!
地下10階の浴場であるはずなのに・・・そこは露天風呂、野外だった!!
いつものことであるが・・・もちろん時空がゆがんでいるせいである。
このラビリンスでは お馴染みのあるある現象!
天井はなく・・・太陽の光が湯舟に反射している。
間違いなく野外である。 地下10階だけど・・・
ラビリンスの不可思議現象にもはや驚かないアリスは・・・ゆっくりと風呂に入り身体を温める。
もちろん アリス以外の人はおらず アリスだけの露天風呂となっていた。
やはり・・・こんなとこまで人は来ないのだろう。
""カポ――ン""
温泉特有! 風呂桶の音も実装済みである!
ついでに""ししおどし""の音もする。
""スコーン""
妙に日本ナイズされていたりしていた。
「気持ちいい!! 温度も最適 こんな温泉があるなんて・・・!! 知らなかった
こんな秘境温泉は・・誰にも知られたくないわよね
いつまでもいつまでも・・一人占めにしたい」
人がいないので 思いっきり泳いだりもした! はしゃぎまくった!
一時間ほど・・・満喫したアリスは良い気分!!
幸せにひたりながら 脱衣所で服に着替え・・・
ほてった身体のまま 隠れ部屋に戻ろうとした時、
ようやく・・・元々の目的を思い出したのである。
「温泉! 恐るべし・・・目的を忘れさせるほどの気持ちよさ♪
うちは・・・ 図書館を探す途中だったのよ」
アリスは四大元素以外の系統魔法書がないかと探していたのだ。
ぜひとも見つけて・・・何らかの魔法を身につけたい!!
身体から残り湯的な湯煙を吐き出しながら・・アリスは再び探索を始める。
しばらくすると・・脳内ナビに今まで見たことのないような反応が出始めた。
脳内で映し出される周辺地図の片隅の一点が青く・・・しかも激しく点滅しているのだ。
「なんだろう!?」
もちろん・・・アリスは興味を持った。
これが・・赤い点なら 危険を示すのだが 青い点はおそらく危険物でないはず、
それどころか 何か重要な地点だという予感がしたのである。
わくわく♪♪
アリスは・・・脳内で示す青い点の場所にやってきた。
だが・・・そこは壁によって行き止まりだったのである。
世間的にいうと袋小路!
もちろん・・・アリスにはある程度のからくりを把握していた。
このラビリンス特有の摩訶不思議なトンデモ仕様。
いつもの・・・あるある仕様である。
これは壁であって壁ではない!
ちなみに・・・人生の壁でもないw
アリスはゆっくりと壁に両手を当てた。
手に・・・壁の感触はない。
「やっぱし この壁は幻影なんだ」
そうなるとあとは簡単・・・壁を素通りして中に入るのだ。
アリスは迷いなく足を踏み入れる。 そして楽々と壁を素通りできた。
だが・・・素通りした向こうで アリスの目にしたものとは!?
"" 魔導鍛錬教室 ""・・・と書かれている大きな看板。
壁を素通りすると・・・そこは看板だった!
一応、詳しく述べると・・・大きなドアの横に
木目上の看板が掲げられていたのである。
しかも・・・達筆な美文字で書かれている。
どこか異世界の道場を思い浮かべる情景であった。
魔導鍛錬教室!
いきなり・・・ご都合主義のような教室に アリスは行き当たった。
なにやら・・・魔法を鍛える教室のようだ。
図書館ではないが・・・アリスの要望に応えられそうな教室である。
いや! 鍛錬教室と書かれているのだから・・魔法の書物ぐらいはあるに違いない。
ただし、気になる点がある!!
この教室は幻影の壁によって隠されていたということ。
何故!?隠されていたのか・・・隠すべきものがあるというのか!?
謎と神秘である・・・!
そして・・迫りくる危機、衝撃のラストシーン、君は生き残ることは出来るのかw
なんて思いつつ・・アリスは なんとなく探検隊の気分
「うん! とりあえず中を見てみよう」
ドアを・・ギッギッギッと開けて中を覗いてみた。
内部は・・・広く、開放的・・・まるで野外のようである。
天井がなく地下10階なのに太陽が見える。
おそらく時空のゆがみによって・・・野外に見せかけているのだろう!
またまた こういうパターン・・・このラビリンス特有のあるある仕様である。
いつものことなので アリスは気にしない。
そんなことより 気になる物が目前に立てられていた。
アリスの進行を邪魔するように立て札が掲げていたのである。
"" 諸事情により閉店しました ""
・・・・・なにか突っ込みがほしそうな立札だ。
アリスも・・・もちろん突っ込む!!
「そりゃ~閉店もするよなぁ 人なんていないこんな僻地・・・というか従業員さえ来ない気もする」
意味不明だが・・・このラビリンス事態が意味不明なので考えても仕方がない。
だが・・・ここでとんでもないものを発見した。
アリス! 驚きである。
先ほどの立札"" 諸事情により閉店しました ""の文字の下の方に、
""店長ミリナ""と書かれていたのである。
お母さまの名前である!
間違いない!!
この"" 魔導鍛錬教室 ""を設置したのはお母さまなのだ!!
ごくり! アリスは喉を鳴らした。
「・・・・よくわかんないけど!! ありがとう お母さま・・・」
この魔導鍛錬教室は 娘であるアリスへのプレゼントだと思う。
お母さまは・・・いつの日にか・・うちがここに来ることを予想していたに違いない!
いや! この教室へと誘導された可能性もあるかも・・・
「うん とりあえず・・・・部屋の確認をしてみよう!」
そこは倉庫的な感じであった。
色々な機材というか魔導の鍛錬用具的なもの!?が積み重なるように置かれていた。
整理しているようで乱雑という感じである。
俗にいう・・経営者が夜逃げしました的な雰囲気。
「違うよ! お母様は夜逃げなんてしてないからね」
とりあえず・・この広大な部屋!?というか教室に置かれている魔導鍛錬用具の一つに近づいてみた。
なんとなく・・・気になったからである。
見たことないような透明な紙・・・いや! 透明な袋に包まれていたからであった。
それは・・・いわゆるシュリンク包装。
某異世界ではお馴染みでもある商品を包むビニール袋だが・・・この世界では目新しいどころか ありえないものでもあった。
もちろん・・・この世界の住民でもあるアリスにとっても・・・不思議で目新しいものである。
しかも・・""睡眠学習チェイサー・未開封""という張り紙まで貼られていた。
「睡眠学習チェイサーってなんだろ!? それに未開封!? ってことは新製品」
アリスは首をかしげる・・・・・いや お母さまからのプレゼントに違いない。
いつの日にか・・うちがこの部屋を探しだした時のご褒美として・・・置かれていたプレゼントなのだ!!
「な・・・なんて! ことなの! ありがとう お母さま」
アリスの目に一筋の涙が・・・流れた気もしたが さっそくビニール袋を喜々として破いた。
現在のアリスは 新しいおもちゃにわくわくする子供なのである。
この睡眠学習チェイサーは 母親であるミリナが どこかの異世界で手に入れた製品である。
異世界!! この世界ではない別次元の世界である。
見た目はマッサージチェア・・・
というかマッサージチェアそのもの!!
もちろん・・・子供のように はしゃぐアリスは 喜び勇み・・マッサージチェア!?に腰かけた。
・・・実に座り心地のよい椅子である
・・・俗にいう人をだめにする椅子である!!
身体を包み込むように優しく抱きしめる感じ・・・もはや癖になりそうだw
そして・・・その安心感により アリスは眠りに落ちていく・・・
この寝心地のよい睡眠学習チェイサーは・・寝ながら睡眠学習・・・
寝ながら・・・魔力循環訓練をおこなう画期的な用具なのであった。
・・・という触れ込みであったのだが・・・
実際は誇大広告というより・・・かなり危険な性能で被害者多数!!
・・・そのため、騒ぎとなり回収されたいわく付き製品。
そんな製品を母親ミリナが 廃棄物場から見つけ出し・・拾ってきたのである。
ちなみに・・・この製品を売り出した世界はこの世界、アリスのいる世界ではない。
そう! 別の世界・・異世界の製品である。または別の星という可能性もある。
異世界といっても 地球世界ではなく・・・アリスのいる世界と同様に魔法が存在し、
より魔法科学の進んだ世界であった。
母親ミリナが 諸事情により その世界に訪れた時、たまたま拾ってきたものである。
ついでにいうと・・・ミリナは別世界へと渡ることが出来る時空魔法の使い手、文字通りのトンデモない魔導師なのだ。
「こんないいものを捨てるなんてもったいないよ。娘のために拾っちゃおっと・・ 」
母親ミリナの狙いは・・・娘アリスに異世界の魔法学を学ばせること。
この世界の魔法学では・・・アリスの才能を引き出せない。
異世界の進んだ魔法学が必要なのだ。
だが・・・母親ミリナはミスをしていた・・・
・・・この睡眠学習チェイサーが 回収騒ぎになるほどの危険な製品であることを・・・・
そして・・母親が娘のために 異世界からパクッてきた睡眠学習チェイサーでアリスは眠りについてしまった。
アリス、夢の中での・・・睡眠学習である!! でも危険性のある睡眠学習でもあった。
-------------------- To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)




