幼馴染が俺がフラれてから急に近づいてくるようになったのだが、どうすればいい?
どうも、ベニテングダケです。
今回はラブコメに挑戦してみました。
「はぁ〜」
俺、高2の田崎信也は人生の大一番と言ってもいい場面を綺麗に外し、落ち込んでいた。まさか、告白したのに返事があれとはな。
「付き合ってください!」
「ご、ごめんなさい、そもそもあなたの事がわからないです」
「えっ…」
まさか、名前も覚えられてないとはな、あんなに前を通ったり近くにいたりしたのになぁ。
「信ちゃーん!どうやった〜!」
大声出しながら走ってくるやつは俺の友達、宮井和樹だ。ちなみに彼女持ちである。爆ぜればいい。
「うっせぇなお前!俺の雰囲気でわかるだろ!」
「いやぁ〜気になっちゃてね〜」
へへっとでも言ってそうな奴は放っておいて家に帰るか。
「ちょ!信ちゃん待ってー!」
待つわけねぇだろリア充め。
俺はマンションに一人暮らしで住んでいて、隣の部屋に幼稚園からの幼馴染である姫野愛華が住んでいる。美人で元気で面白い。完全に格上だ。
「アイツは昔っから人気者でモッテモテのリア充なんだろうなぁー!」
俺は妬みながら1人誰もいない1階で愚痴っていると、
「誰がモッテモテのリア充だって?」
「そりゃあお前の事に………あ」
「さすがに自分の事を言われたらこの愛ちゃんも怒っちゃうぞー?」
「ちょっ、すまんすまん」
こいつが怒った時はものすごく面倒臭い事になるからなぁ
「誰が怒った時はものすごく面倒臭いって?」
「いや!言ってない言ってない」
アイツ心も読めんのか?
「どうせまたリア充リア充言って〜、もしかしてフラれたか〜?」
姫野が体を近づけながら、タイムリーな話題を放り込んできた。
やめろ!その攻撃は二重の意味で俺に効く!
「いっ、いやっ?べ、別にフラれてないし!ていうか逆に俺がアイツのこと嫌いだったとか?」
「あははっ!カマかけたら綺麗なほど引っかかったー!」
クソっ自爆した!こいつ、人の不幸をこんなにゲラゲラ笑いやがって、でもこいつ顔もスタイルも抜群なんだよな。
「いやー、ふふっ、久しぶりにこんなに爆笑したよー!」
「笑いながら喋るんじゃねぇ!」
「ごめんね、ぶふっ、やっぱ無理これ面白過ぎる!」
コ、コイツゥ
「もういい!家ん中入るもん!」
「あっ、拗ねちゃった」
俺はまだ笑っていた姫野を置いて自分の部屋に戻った。
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私、姫野愛華は恋をしている。
その人は、かっこよくて、でも所々可愛かったり、自爆したり、特徴をあげればどんどん出てきちゃう。
「はー、本当に面白かったー」
信くんが告白するってなった時、ものすごく焦ったけど名前すら覚えられてなくて助かった。
私の信くんが取られてたら私、正気を保てる自信が無いもん。
「私、ルックスは自分でもいいと思うから色仕掛けしたらイチコロだと思うんだけどなぁ」
そうだ!私が信くんに色仕掛けしてる所を妄想してみよう!
「お、おい、こんな所に呼び出して何するつもりだよ」
「んー?それはねー、私にメロメロになってもらうためだよー!」
「は?何を言って?」
私が信くんの耳元に近づいて囁く。
「私知ってるんだよ?信が夜に私の事妄想して×××とかしてるのー」
「ばっ!お、お前何言ってんだ!」
「ねぇ、それより先の事、して見ない?」
「んー!恥ずかしすぎるー!」
布団でバタバタしながら悶えて居たら、
ピンポーン
宅配便かな?
「はーい!」
「まじでアイツなんなんだよー!」
アイツ、顔とスタイルは本当に最強だから性格がもうちょっとお淑やかになってくれればいいんだけどなー。
「あー、学校の宿題しねぇとなぁ」
俺が行ってる学校は長期に出される宿題が多いから、やらないでおくと有り得んぐらい溜まって詰んでまうからな。
「少しずつやって行かんとな」
「困難は分割せよ、とも言うしな!」
ピローン
ん?なんだ?
《姫野愛華からのメッセージがあります》
なんだ?アイツ、謝ってくるのか?らしくないな。
姫野愛華
ねぇ!2人で行ける遊園地のチケットが当たったんだけど!!!!一緒に行かない?
アイツ、豪運すぎるだろ、前もなんか当ててなかったか?
うーん、どうしようかなぁ、俺は部活に入ってないし、基本的に暇だからなぁ。
自分
他の人とか誘う人いないの?
俺は何を送ってんだ?2人用だから3人以上は無理に決まってるだろ。
姫野愛華
今は信と行きたい!
ここまで言われたら行くしかねぇよな〜。
自分
了解、いつ行くんだ?
姫野愛華
明後日でいい?
自分
俺はそれで行けるぞ
姫野愛華
じゃあ、明後日の2時にここ集合ね!
>>>>画像
自分
了解
なんやかんやで俺は姫野と遊園地と行くことになった。
二日後
「おまたせ信!待った?」
俺は姫野の姿に思わず息を飲んだ。
普通の人が着ると普通なんだが、姫野が着ると完全に着こなしていて、女神でも見たかのような感動をした。
「どう?綺麗?」
「めっちゃ綺麗」
「やったー!」
なんだこいつ、一夜で何が起こった?こんなに変わるものなのか?人は。
「早速遊園地に行こー!」
「おー」
遊園地の中は賑わっていた。家族連れやリア充が沢山いた。
「早速あれに行こー!」
おれは姫野に手を引っ張られた。
「!?」
こいつの手、柔けぇ。しかも、少しいい匂いがする。
俺は脳が溶けそうになるも、最初のアトラクション?あれこれってアトラクション?
「お化け屋敷だよ!」
「あ、ああ」
コイツ、俺が怖い系無理だと知っていてやらせようとしてきたな!
「おい!俺は怖い系無理ってわかってるよな!」
「えっ?知らなーい」
とぼける姫野に連れられ、俺はお化け屋敷の中に入ってしまった。
「ォォォォオオ!」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」
「おー、怖い怖い」
「チーン」
「もう二度と入らねぇ」
「次はあれに乗るよー!」
「えっ、あれって」
「ジェットコースターだよ〜」
「5連続ぐらい回ってるんだけど?」
「まあまあまあまあ」
俺はジェットコースターに乗っていたと思う。
ただ、乗っている時の記憶は無い。
気づいたら7時になっていた。
俺たちは観覧車に乗っていた。
「いやっ〜、今日は楽しかったねー」
「俺は何度か死んでるけどな?」
ヒュ〜
「おっ、花火だぞ」
「綺麗だね〜」
「ねぇ、伝えたいことがあるのだけど」
「なんだ?」
「んー」
「?」
「やっぱ無理!」
「なんだそりゃ」
「あっ、花火が沢山あがってるよ!」
「ホントだ、綺麗だな」
「そうだね〜」
俺達はマンションに帰ってきていた。
「本当に今日はありがとう!」
「全然大丈夫、俺も楽しかったしな」
「んじゃな、また明日」
「うん!」
俺が家に入ろうとした瞬間、後ろに柔らかいものがってえぇ?
「!?」
抱きつかれていた。
「えへへ!また明日!」
「お、おう?」
今日は少し幸せな気分で眠れそうだな。
見てくれてありがとうございました。
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