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校了自慢


 2019 6 29


 ついにやった! ついにできた! なんて言ってるとゲーム完成と思われてしまいそうだがもちろんそんなことはない。とりあえず予定してた立ち絵の下描きが全部揃ったって程度の話。もちろんクオリティは超妥協した。これもいつものことなのでまあ構わないのだが、これを色塗りしてゲームに入れ込むのがまた面倒。とはいえ、そちらの作業は忍耐さえあればどうにかできるので、一番の山は越えたと言える。自分的に。


 もちろん、何枚か手直しや抜けもあるかも知れないので、まだ描かなくちゃなんないかも知れないのだが……それでも一番厄介な作業が終わった感慨はひとしおである。なんとなくゴールも見えてきたし、プレ完成記念パーティーでも開きたい気分だ。

 が、その完成しちゃった感が曲者なんである。これのためにまだ完成もしてないのに作った気になってるもんだからあとはサボり放題。事実、下描きが済んだあたりからもうゲームばっかり遊んで作業はそっちのけ。最初のヤル気はどこへやら。


 さらにさらに、その立ち絵にしたってもう手抜きとごまかしの湖。最初はそれなりに真面目に描いてたけど、今回上がったのはもう緊張感などカケラもなし。怒った顔と悲しい顔の区別なんかつきゃしない。服もテキトーだし、髪型なんかも全然違う。自分が監督だったら絶対OKなんぞ出さんぞ。いや、監督でもあるんだが。

 そもそもこの原画にそこまで過度な期待はしていない。予定では立ち絵はもっとあったはずなんだけど、容赦なく削りまくって、それでもまだおっつかないから今回仕上がった分でとりあえずのゴールにしたのである。そうでもしなきゃ嫌になって最後まで作り切るなんてできっこない。


 これがもし原画が別人ならハッパかけておだて上げて脅してでも納得いくまで描かせるのだが。

「どうしても描けません!」などとホザこうものなら一枚の立ち絵につき百枚くらい描かせて気に入ったものを俺が独断で採用、てな手法を取ると思う。まあ、自分は絶対描かんけど。

 人にはとことんまで厳しく、自分には果てしなく甘いのが俺なのである! 原画も自分である以上、合格ラインのクオリティも大甘になって当たり前なのである!


 ま、そこまでの期待は最初からしていなかったので予定調和ではある。ここからの作業は多少、自分的に厳しくいくので気を引き締めなければなるまい。そのへんは監督のバランス感覚だ。

 ……なんだけど、次の作業になかなか入れず遊んでばかり。下描きができたんならそれをさっさとスキャンしちまえば次の作業に即、入れるんだが、それがもう面倒。この、ほぼ完成しちゃったもんね感が一番の難敵なんである。


 最もテンションアガるのがシナリオ完成だろうか。シナリオが先にできると、もうこのゲームを早く作りたくってしょうがない。その時点でほぼ完成したようなもんなんだけど、なぜかやる気は逆に出る。次にゲームがある程度形になったあたり。このへんも結構なワクワク感がある。が、なぜか完成が近づくとやる気が減退する。普通に考えるとゴールが見えてくるとスパートかけたくなるもんなんだけどなあ。


 これは小説なんかで実際に自分も体験したことがある。結構長い作品で、途中でやめたくなった作品でも、校了間際、それこそクライマックスに差し掛かるとハイになって手が止まらなくなる。寝食も忘れるほど熱中してしまう。ゲームのシナリオもそんな感じ。掌編ノベルだと一気に書き上げないと気がすまない。


 が、ゲームの場合だと完成前にいろいろな作業が横たわってるから途中で退屈になるのだろう。そこに畳み掛けるように完成しちゃった感が襲ってくるから現実と向き合えなくなる。早い話が逃避して延々ゲーム遊んだりしちゃう。


 ま、一番の原因はゲーム自体のショボさにもあるんだけどね……

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