第1話
朝……新しいボディでの記念すべき朝を迎えた、正直感動というモノは無く。何時も通りに朝食の支度をし手早くそれらを食べた後、洗面台に向かった。
鏡には金髪の小柄な貴族の様な美少女がPMC組織『AntiPsychic』の制服を着て立っていた、残念な事にこれが俺『不知火慎司』の新たなボディだ。
「たく……所長も男の義体をもっと沢山入れとけば良かったのに」
ぼやきながら、手早く歯を磨く。義体には必要無いのだが、長く生身の時間が長かったせいと言うか癖になっている。
俺は元々空に憧れ航空自衛隊に入隊しようとしたが入れなく、警察に就職し、それから三日後…つまり一昨日に超能力者の襲撃にあい殺され表向きは死んだ。
そして、AntiPsychic…通称APCの所長『アデル・アイリーン』に救われ、女の義体にされたのちAPCの職員になった。
ピンポーン
玄関の先からチャイムがなった、時間通り迎えが来たようだ。
「お迎えありがとうございます」
ドアを開けると同時に頭を深々と下げる。
「どすこい!そんなに頭下げなくて良いゴワス!」
「ひひっ…可愛い……ひひ」
頭をあげると其処には畏まっているAPCのエンブレムが入った着物を着た明らかに力士な男と性的な目で此方を舐め回している内気そうな見た目の女がいた。