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これこそが本当の……永遠の、愛byヨリコ

 私をウララだと勘違いしているアツシを味方につけてみた。

 アツシはナリツグを取り押さえてくれたから、

もうちょっとでナリツグを刺してタイムリープさせて、

過去の私に再会させてあげられるとこだった。


 でもウララの魂に邪魔されちゃう。

 私の迷宮に閉じ込めておいたのに。

 私はウララの肉体から追い出され、気が付くとナリツグの中に居た。

 何か縁結びみたいな力が働いて、私はナリツグの魂に吸い寄せられたみたい。


 これってもしかして。

 私がワクワクしていると、知らない女の人がナリツグの前にやって来た。

 そして、ナリツグを銃で撃ち殺した。


 タイムリープは本人の魂以外を巻き戻す超能力。

 ヨシトモのくたびれた魂を見れば、幽霊の私ならそれくらい簡単に分かる。

 この強い縁結びの力なら相乗り出来そう。

 そして、そして今の私なら……わお!凄く良い事思い付いちゃった!


「……はっ!?」


「あービックリした。

 何よナリツグ、急に大きな声なんか出したりして」


「ここは……!?」


 右隣には本来の姿をした、黒髪ツインテの私。

 正面には自動車のシート。

 左を向くと、窓の外の夜景が高速で流れていく。

 この空間全てを私は忘れない。


 相乗りは大成功。

 私はナリツグの肉体から抜け出し、大急ぎでオサムの居る家へ飛んだ。

 場所は知ってる。

 昔はいきなりだったから時間がかかったけど、

幽霊にも慣れた今なら間に合うよ、きっと。


(あの家だ)


 入りやすい窓に近付くと、真顔のオサムと目が合った。

 まだ白髪じゃなくて黒髪だ。

 ただボーッとしてるだけで、幽霊の私にこれっぽっちも気付いてはいない。


(お邪魔しまーす)


 こんな風に放心状態なら魂のガードが緩くて、スルッと簡単に入れる。

 私は見慣れたお花畑に着地した。

 容赦無くお花を踏み潰し、大急ぎでベッドへと駆け寄る。


 絵本のお姫様の寝室に置いてあるような、高い天井付きのゴージャスなベッド。

 私もこんなベッドでナリツグと一緒にお休みしてみたい。


(よし!)


 オサムは仰向けで、胸の上に両手を重ねて静かに眠ってる。

 私は超能力可視化モードに入った。

 一度やったように、オサムのおでこから咲いてる小さなお花をもぎ取る。


 このお花をくっ付ければそれでシフト成功。

 お花畑に出口を『作り』、そこに飛び込んで肉体の外へ出た。

 またまた大急ぎでナリツグのところへ戻る。


(間に合うかな。

 いや、間に合って! 神様お願いっ!)


 幽霊だから空気抵抗なんかなくて、私は夜空をビューンとひとっ飛び。

 自動車は沢山並んでるけれど、ナリツグの居場所なんか一目で分かる。

 ホントだよ?


(あ……!)


 ナリツグの乗ってる白い自動車のずっと後ろから、赤い自動車がグングン追い上げてる。

 あれがぶつかって……大変、急がなきゃ!


(間に合え、間に合え間に合えっ!)


『ガシャァンッ』


(……間に合った)


 過去の私はシートベルトを外してたから吹っ飛んじゃったけど、

オサムからシフトした不死身のお陰ですぐに元通り。


「ナリツグ! ナリツグ!」


 つまり過去の私は幽霊にならないし、超能力者にもならない。

 だから過去のナリツグを不死身に出来ない。


「ナリツグ! ナリツグ返事して! ナリツグっ!」


 これでナリツグは死にかけになるから、そのうちタイムリープが発動する。


(良かったねナリツグ。

 これで過去の私、生きてる私とずっとずーっとお話出来るね)


 私は血まみれになったナリツグの顔を、じっとじーっと見つめていた。

 これこそが本当の……永遠の、愛。

 ホントだよ、ナリツグ。


「……はっ!?」


「あービックリした。

 何よナリツグ、急に大きな声なんか出したりして」


「またか……!?」


 右隣には本来の姿をした、黒髪ツインテの私。

 正面には自動車のシート。

 左を向くと、窓の外の夜景が高速で流れていく。

 この空間全てを私は忘れない。


 相乗りは大成功。 

 私はナリツグの肉体から抜け出し、大急ぎでオサムの居る家へ飛んだ。



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