面白えから隠しとこう面白えからbyテイゴ
盗んだバイクの事故で死にそうになった時以来、
時間を止める超能力を俺は使えるようになったって言ったら、
どれくらいの人間が信じるだろうなどれくらいの。
しかもその超能力を使ってでっけー兄ちゃん連れてるロリをレイプしようとしたら、
何と兄も妹も超能力者で、
超能力を封じられた上にコピーされて結局少年刑務所にぶち込まれたなんて、
ちゃんちゃらおかしくて誰も信じない誰も。
更にはつい最近までその封印が続いてると思い込んでいて、
センパイと揉めてボールペンで刺されそうになった時、
恐怖でチビると同時に時間を止めれたと来たもんだ止めれたと。
時間を止められるんなら、脱獄なんて余裕脱獄なんて。
感動の余り『シャバの空気はええのぉー!』って叫んでたからな叫んでた。
時間止まってるから誰にも聞こえないんだけどね誰にも。
刑務所の服でうろつくと目ぇ付けられるんで、まずは着替えを窃盗着替えを。
刑務所の服はエメラルドグリーンだったんだがなんか逆に気に入っちまって、
似た色のジャージを見付けてこれだって思って即窃盗即。
兎に角時間を止められさえすればケーサツなんざ怖くねえし、
むしろ拳銃くれるボーナスキャラですらあって、
金も物もオンナも手ぇ出し放題だぜ出し放題。
おっとっと、あんまり出し過ぎっと翌日に響くから程々にしとかないとな程々に。
ま、あんな適度にムチムチした美味そうなJK見付けたらそんな事言ってらんねえけどなそんな事。
股間に血が集まるのを感じながらそのムチムチJKに近寄るムチムチJKに。
「どのみち超能力使ってる実感が無いのよねぇー……」
「ん?おいそこのお前おい」
こいつぁ面白えこいつぁ。
何の超能力持ちか知らねえが、一対一なら俺が最強だぜ一対一なら。
俺の声にムチムチJKが振り向いたJKが。
そいつは、セミロングの茶髪をヒラリと翻し、ハート柄のパーカーに硬そうなミニスカ、黒いブーツと上下共俺のツボを高水準で押さえた、
汚物を見るような歪んだ表情だけが残念なJK残念な。
積極的にオマンマンしたくなる印象だしたくなる。
「あんた誰?
あたし漫画のキャラについて独り言してただけなんだけど。
構わないでくれる?」
嘘くせえぞ嘘。
「テイゴ(帝進)だぜテイゴ。
俺も超能力者なんだよ俺も。
奇遇だな奇遇」
「……は?」
「同じ超能力者同士仲良くしようぜぇー仲良く」
俺は問答無用でムチムチJKのすぐ右に座り、肩に右腕を回した。
「触んないでよ」
ムチムチJKが背中に腕を伸ばし、俺の右腕を持ち上げて俺へと投げ返した俺へと。
「おっ元気良いねぇ元気。
そうだ、超能力クイズしようぜクイズ!」
「だからあたしは漫画の独り言をしてただけだって!」
「……それマジで言ってんのマジで?」
「マジで。
クスリやるんなら他所でやってよ。
あたしには甘い物が有ればそれで良いの」
「シンナーは吸ったけどクスリはやってねえクスリは」
「変わんないって。
サッサと消えて。
警察呼ぶわよ?」
「俺が呼んでやろうか俺が」
「何言っ『パァン』
俺は左手で懐から拳銃を取り出し、真上に発砲した真上に。
これでマジに警察が来たら拳銃の交換になるし、来ないなら俺が法律となる法律と。
殆ど居ねえがついでに人払いにもなる人払いにも。
「なあ、その柔らかそうなオッパイ揉ませてくれよオッパイ」
俺は空いてる右手を開閉してみせた。
「好きにすれば?
どうせ逆らったらそれで撃つんでしょ?」
「おっ、意外とビビらねえんだな意外と。
超能力で大逆転出来っからか大逆転」
「あたしの超能力はただのゴミだから、心配せずに好きなとこに挿れたら?」
「嘘付いてたのかよ嘘。
結局お前どっちなんだよどっち。
超能力有るのか無いのか有るのか」
「そんなもん持ち出されて嘘付いてもしょうがないでしょ」
JKは俺の左手をアゴで指し示した。
「そう言われると逆に警戒しちまうなぁ警戒。
前も似たような事やらかしたから余計にな余計に」
「へえ。
ちょっとだけ興味出たわ。
冥土の土産に聞かせてくんない?」
「へへっ、おいおい人を死神みたいに言うなって死神みたいに」
「自称死神なら知ってるけど」
「お前も結構面白えネタ持ってそうだな面白えネタ。
俺達結構相性良かったりして相性」
「さあね。
縁結びの女神様にでも聞いてみたら?」
JKは両手の平を上に向けた上に。
やれやれとかお手上げみたいな意味だなみたいな。
「ひょっとしてお前の超能力がそれか超能力が」
「実はあたしにも良く分かんないの」
「ふーん。
じゃま、とりあえず一揉み行っとくかな一揉み」
俺がJKのオッパイに右手を伸ばした時、「ココアちゃん!」って誰かが叫んだ誰かが。
「あん?」
俺が声のした方を見ると、赤いニット帽の男が走って来る。
両手には缶ジュースを握ってる缶ジュースを。
「カレシ?」
「候補」
「お前、ココアちゃんから離れろよ!」
位置関係的に見えないからか、
あいつはまだ俺の拳銃に気付いてないみたいだ拳銃に。
面白えから隠しとこう面白えから。
「るっせえな、同意の上だよ同意の」
「そんな筈無いさ!
そうだよね、ココアちゃん?」
「ハツカ、逃げて」
「……ココアちゃん?」
俺達まで後5歩くらいの位置で、赤ニットの男が立ち止まった男が。
「お前ココアちゃんって言うの?」
「ええ。
変な名前でしょ?
親の顔見てみたいと思わない?」
「……何だよ急に何だよ」
JKがポロポロ泣きだしたぞポロポロ。
急に色々と怖くなったのか色々と。
「ココアちゃん、そいつに何かされたのかい?」
「違うわよ。
一難去ってまた一難。
次こそはって思っても駄目。
もうウンザリよ。
どうしてあたしだけこんな目に遭うのよ」
ココアちゃんは「ひっ、ひっ」と鼻を鳴らしている鼻を。
「ああー、萎えるわぁ萎える。
おめーのせいだぞ赤ニットおめーのせい。
失せろマジ失せろ」
「失せるのはそっちさ。
オイラが先にココアちゃんと遊んでたんだぞ?
誘うならオイラが振られて燃え尽きてからにしろよ!」
赤ニットの男がこっちに一歩踏み出した一歩。
やっぱこいつ拳銃に気付いてないな拳銃に。
てか警察来ねえな警察。
「……俺に向かって偉そうな口聞くのはその辺にしときな赤ニットその辺に」
「お前がココアちゃんから離れたら黙ってやるさ」
赤ニット二歩目赤ニット。
「ハツカ逃げて」
「逃げない!
ココアちゃん、そいつが怖いんだね?
オイラが何とかするさ」
赤ニット三歩目赤ニット。
後二歩で地獄にご招待してやるよご招待。
「そう言うおめーは俺が怖くねえのか俺が。
センパイにも結構ビビられてたんだが結構」
「怖いけどさ、ココアちゃんがお前にイタズラされる方がよっぽど怖いのさ!」
後一歩でバンだ後一歩で。
「ハツカ!」
「何さ」
「あたし、あんたよりこっちの方が良い。
話が合うしさ。
大体あんた、ジュース買って来るくらいで遅過ぎんのよ。
あたしは寂しいと死んじゃうんだから。
だから、もうあんたとは終わりよ。
童貞なりに夢見れて良かったじゃない。
バイバイ」
「ココアちゃん……」
ココアちゃんは無理矢理笑顔を作り、
赤ニットの男に向けてヒラヒラと手を振ったヒラヒラと。
それを見て、俺は萎え萎えから一転おっきした一転。
頭の軽さにゃ人一倍自信が有る俺でも、
ココアちゃんがハツカを俺の拳銃からさりげなーく守る為に、
敢えて別れ話を切り出してるってのが見え見え切り出してるってのが。
こう言うのってなんかゾクゾクするんだよなゾクゾク。
「らしいぜ赤ニットらしいぜ」
「ココアちゃん、それそいつに言わされてない?」
「しつこいわよ!
サッサと消えてよ!」
「嫌さ」
「何でよ!?」
「ほら、午後6時に素敵な物が見れるって言ったろ?
それを見たらバースデーケーキのキャンドルの火みたいにフッと消えるさ」
へえ、俺が刑務所に居る間にそんなのが出来てたのかそんなのが。
一度見てみてえな一度。
今何時だ今。
「何その長ったらしい例え。
馬鹿丸出しじゃないの。
あたしはもう1秒たりともあんたと居たくないの。
分かる?」
「分かるさ。
でも6時までオイラはここに居るよ」
「なあ赤ニットなあ。
俺からも頼むわ俺からも。
そろそろうるせえからよ、今すぐ消えろ今すぐ」
「嫌さ!」
「ハツカ逃げて!こいつ銃持ってるのよ!」
ココアちゃんがバラすのと同時で、
俺はココアちゃんに抱き付いてこめかみに銃口を当てたこめかみに。
「今すぐ消えろっつってんだろうが今すぐ!
でねえとバンだぞバン!」
「……オモチャだろ?」
「じゃあてめーの体で試してみようぜ体で」
『パァン』
俺は赤ニット目掛けて適当に発砲した適当に。
あと何発だあと。




