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乗せられやすい僕と、クール時々笑顔な君と。

乗せられやすい僕と、クール時々笑顔な君と。2

作者: 横山裕奈
掲載日:2017/07/30

前作もありますのでぜひお読みください!

「ごめん! 待った……よね」

 なにしてんだ! 初デートで()が遅れるか普通!?

「1分くらいね。大丈夫よ」

「……ごめん」


 もう一度謝ると駒野こまのさんは、にこっと笑った。

 ……かわいい。

「いいよ、別に。行こ?」

 仲のいい人にしか向けられない笑顔が、僕にも向けられるようになって2週間。

 かわいい。……じゃなくて!

 僕ら……いや、僕には大きな問題があった。


 手が繋げない!


 どんなタイミングで繋ぐの!? ねぇ教えて!

 ……だから、キスもしてない。

 せっかく初恋が実ったのに……。実ったのに……。


「うわぁ、すごい人混み! 流されちゃいそう。ね?」

 ……かわいい。「ね?」ってなに反則。

「ホントだ〜。やっぱ日曜日は人が多いんだね」


 ん? もしかして今……手を繋ぐチャンス? どう思う、親友よ。『行けるって』か。そうか。

 乗せられやすい僕は、架空の答えに乗せられることにした。そうしなきゃ無理だし?

 手汗OK。駒野さんの機嫌OK。僕? ……繋ぎたい。


「はぐれないでね?」

 ちゃんと笑えてるかな、引き攣ってないかな……。

 駒野さんの顔は、かなり赤くなっていた。珍しくてじーっと見てると、見返してきて目が合った。で、慌てて逸らされた。

 ……かわいい。普段のクールさどこ行ったの?



 今日一番の大事件が起こったのは、別れ際だった。かわいさに悶えつつ遊び回って、ほくほく気分で「じゃあね」と言おうとしたとき。


上田うえだくん」

 名前を呼ばれて、視線をやや下に向ける。駒野さんは背伸びをして、それで……。


 たぶん今、僕の顔は赤い。さっき慌てて去っていった駒野さんの顔も、赤かったけど。

 家に帰ったら、電話してみよう。直接話したいし、次の約束もしたいし。


「さっきはありがとう」って言ったら、どんな反応するかな?

 僕は少しニヤつきながら、家路を急いだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「手汗O.K、駒野さんの機嫌O.K…」この感じ凄く分かるよ(笑)。裕奈ちゃん、「乗せられやすい僕と〜」が今1番好きな作品です!なんでこんなに胸がキュンとするんだろう?何回も見ちゃうね。甘酸…
[良い点] 胸がキュンとしてしまいました(笑)素敵なカップルだなぁ。ありがとうございました!
[良い点] 違う視点から見ると、こう見えてたのか、と面白いです。 内面を知らなければ、かわいさもひとしおですね。とはいえ、内面を知っていた方が、魅力的かもです。 良い物語をありがとうございます。
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