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パンデミック・チルドレン  作者: 坂崎文明
第3章 ペストマスク

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7/8

ペストマスク

「美里、最近、あの<ペストマスク>流行ってるね。あれって、マスクをした人が皮膚病がなかなか治らないので、それを隠すためにも都合がいいから流行ってるらしいよ」


 同級生の千堂薫は鳥の(くちばし)型の<ペストマスク>に視線を送って、噂話を始めた。

 その日も、一度、帰宅してから制服でJR町田駅前の繁華街の商店街に繰り出していた。

 ペストマスクは中世ヨーロッパにおいて黒死病(ペスト)専門に治療していたペスト医師がつけてたマスクである。嘴部分にハーブなどを詰めて感染予防していた。

 14世紀から18世紀頃まで活躍したと言われている。 

 その日は2020年の10月31日でハロウィンの日でもあったので、仮装の衣装としてもインパクトがあるので特に多くなっていた。


「そうなんだ。私の病院の先生も言ってたけど、マスクを着けて出来た皮膚病は治療が厄介なので、一番いいのはマスクを外すことなんだよね」


 美里の顔のブツブツはマスクを外したことですぐに治っていた。

 だが、黒鉄美里が始めたマスクを外す運動にも関わらず、都内のマスク信者はいまだに人口の七割を占めていて、詐欺パンデミックの洗脳はテレビを中心に相変わらず繰り返されていた。

 満員電車の中では感染しないウイルスが飲食店、飲み屋のみで感染するという迷信を都知事は連呼し、多くの飲食店などが休業に追い込まれ、不自然にアルコールの提供を禁止するという政策が取られた。なのに、手の消毒にはアルコールを使用するという明らかな矛盾もあった。

 よく考えれば科学的根拠もない迷信のような処置だが、東京都医師会会長の尾島会長がテレビ「我慢のハロウィン!」とか訳のわからないフレーズを言って、マスク信者はそれを信じ込んでしまうという茶番が続いていた。

 海外では特にそうだったが、気づいた人々はマスクを外し、mRNA型の遺伝子ワクチンについても、世界初の遺伝子組み換えの治験的なワクチンに警鐘を鳴らす医者や研究者も多数いた。 

 海外ではワクチン後遺症の被害の帯状疱疹(たいじょうほうしん)、ベル麻痺という顔面の片側などの神経麻痺、心筋炎、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、血栓症などの突然死が増えていた。

 サッカー、テニス、野球などのスポーツ選手の突然死のニュースも目立っていた。


「おう、美里、薫、遅くなったよ」


 背後からイケメンの同級生の森山涼介がやってきた。

 スポーツバックを肩から下げていた。

 サッカーの部活でいつも遅れてくるのだが、今日は三人でハロウィンを過ごそうという約束になっていた。


「いつもながら、遅いよ、涼介。まあ、部活だから仕方ないけどね」


 薫が少し怒っている。

 ふくれっ面が少し可愛い。


「まあ、いつもの事だから、許してやりなよ」


 美里はいつもの展開だから、少し呆れて対応している。

 

「まあ、許してくれよ。薫、何か奢るからさ」


「ほんと! じゃ、許すから、あのクレープ欲しい」


 薫が指さしたクレープは、全部盛りの一番豪華なスペシャルクレープだった。

 薫は満足そうにクレープを頬張った。


「そういえば、この前の事件はネットで<ゾンビマスク事件>とか呼ばれて、結構、話題になってるよ」


 涼介はスマホ画面を美里に見せた。

 そこにはマスクをつけた100人あまりの群衆が突然、倒れて、また、不自然な動きで立ち上がる動画があった。

 おそらく、複数の監視カメラを編集した映像だろう。


「でもね。この映像、この後が問題なんだ。僕らの周囲の数十人の人間がまた倒れている。何かの怪異現象がかもしれないと言われてるよ」


 確かに奇妙である。

 でも、美里には何か起こってるのか、さっぱり分からなかった。


「それ以外にも説があって、これはあくまで、ネットの海外の研究者の情報なんどけど、マスクに含まれる酸化グラフェンという物質が、体内に入ると、それが電磁波などと反応して一種の電子回路を自己形成して、人間をゾンビの操り人形のように動かすことが出来ると言うんだ。そういうハイテク技術をあのロケットや電気自動車の会社で有名な資産家で、人間と人工知能(A I)の融合を目指すイーサン・マスクも開発中だというし」


「怖い話ね。涼介、この話、あまり深堀りするのはやめようよ」


 普段は強気な薫は意外とビビりだった。

 が、涼介は全部、話さないと気が済まない(たち)だった。


「この話に絡んで、日本の九州の熊本理科大学の酸化グラフェンの女性研究者が不審死したりしていて、酸化グラフェンは感染予防効果があるという話で、マスクとか下着、ワクチンにも注入されてる話まである。でもさ、酸化グラフェンってカーボンナノチューブで出来た薄い皮膜のようなものなのだし、いわば、カミソリのようなものなので、血栓症の原因になりそうだし、毒性を持つという研究もある。炎症を起こしたり、癌の原因にもなりそうだし。それを告発しようとした女性研究者が殺された説もあるからね」


「薫が怖がってるから、涼介、この辺でやめとこう」


「はいはい。分かったよ」


 涼介は渋々という感じで話を中断した。

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