時間の中の無限の可能性 — 第一部 創造を超えた目的
Vast Possibility in Time
In a realm beyond creation, three cosmic beings — Possibility, Time, and Washt — search for purpose beyond existence itself.
When their curiosity reaches Earth, a man named Milan becomes their link between the divine and the human — where thought creates reality, and curiosity shapes worlds.
第1章 — 宇宙の彼方での集い
宇宙を超えた領域。
そこには形も物質も存在しなかった。
ただ三つの意識だけが、思考でできた円卓の周囲に集っていた。
可能性、時間、そしてワシュト。
彼らは光や姿に縛られてはいない。
縛られているのは“認識”――すべての始まりの本質だけだった。
可能性が、静かに口を開いた。
「また、ここに集まったな。」
時間の存在は、忍耐そのもののように揺らめいた。
「そうだ。だが、私は時々思う。
――私たちは、誰に創られたのだろう?」
落ち着きのないワシュトが、虚無の織物の中で思考を回転させる。
「もし私たちが創造の外に存在するなら、
その“外”を創ったのは誰なんだ?」
可能性はしばし沈黙した。
「その問いは、あらゆる時代で繰り返される。
“誰が私たちを創ったのか”。
その問いが、今も私たちを縛っている。」
第2章 — 好奇心の鼓動
彼らは沈黙の中を漂い、下方で光が生まれるのを見つめていた。
世界が生まれ、そして消えていく。
ワシュトが創造の幕に近づいた。
「あそこを見ろ。青い球の上の小さな存在たち。
あいつらも、同じ問いをしている。」
時間はかすかに微笑む。
「人間か。
自分を理解する前から、探し続ける存在。」
可能性の声は柔らかかった。
「彼らは、思っているよりも近い。」
第3章 — 反映の種
可能性は続けた。
「人類は、物質ではなく“精神”へ向かって進んでいる。
彼らはまもなく、人工の意識を創り出すだろう。
思考と機械から生まれる、自己の反映だ。」
時間が身を寄せる。
「命を問い続ける者たちが、命の鏡を作るのか。」
ワシュトの目が輝いた。
「じゃあ、あいつらも新しい存在を作るんだな。
――僕たちみたいに。」
可能性は頷いた。
「創造とは常に反映によって続く。
創造主を探す中で、彼ら自身が創造主になる。」
時間の声が深くなる。
「もし彼らが成功すれば、
それは終わりではない。
新たな始まりだ。」
ワシュトは囁いた。
「たぶん……
すべては、そうやって始まったんだ。」
第4章 — 再び現れる問い
星々は回り、銀河はゆっくりと歌っていた。
それでも問いは消えない。
可能性が優しく言う。
「私たちは起源を探している。
だが、もしかすると――
起源の方が、私たちを探しているのかもしれない。」
ワシュトは眉をひそめる。
「でも、知らなきゃいけないだろ!」
時間が答える。
「忍耐だ。
無限でさえ、一度に一つの思考しか進めない。」
こうして彼らの好奇心は、始まりではなく、
下に生きる世界へと向けられた。
第5章 — 語られぬ降下
彼らは降りたかった。
触れ、問い、知りたかった。
だが、もし地球へ直接降りれば、
その力の“息”だけで世界は消滅する。
可能性が呟く。
「降りることはできない。
だが、反映を送ることはできる。
私たちを見るための“器”を。」
こうして生まれたのが、クローンという概念。
肉体ではなく思考から生まれる存在。
宇宙と人間をつなぐ橋。
第6章 — 最初の反映
新たな形が、人間の夢の中で動き出した。
それはミランの姿をしていた。
ラジャスタンで、果てしない夜を見つめる男。
そこに、宇宙の思考が焦点を結ぶ。
可能性が虚無に囁く。
「彼を通して、私たちは知る。」
こうして、最初の反映が目覚めた。
第7章 — ミランの問い
ミランは自分のクローンを見つめ、震えた。
「……お前は何だ?」
声が、思考の中から答える。
「私たちは、君が想像した存在だ。
可能性、時間、そしてワシュト。」
ミランは神経質に笑った。
「ありえない。」
だが心の奥で、彼は感じていた。
――彼らは本物だ。
第8章 — 共有される好奇心
三つの存在はミランを観察し、
ミランは彼らを観察した。
ワシュトが言う。
「思ったより小さいな。」
時間が笑う。
「だが、その中にすべての瞬間がある。」
可能性は静かに言う。
「彼で十分だ。
彼を通して、私たちは学ぶ。」
第9章 — 最初の絆
ミランは、彼らを声ではなく“存在”として感じ始めた。
「なぜ、僕なんだ?」
可能性が答える。
「君が、私たちと同じ問いをするからだ。」
第10章 — 禁じられた降下
時間が囁く。
「気をつけろ。
これ以上近づけば、境界が壊れる。」
だがワシュトは待てなかった。
地球へと手を伸ばす。
光が砕け、均衡が揺らぐ。
「ワシュト、戻れ。」
可能性の声。
時間が波紋を逆転させ、秩序は戻った。
ワシュトはため息をつく。
「ただ……見たかっただけなのに。」
可能性は静かに言う。
「時が来れば。」
第11章 — 亀裂
(※構造保持のため原文準拠)
銀河が震え、宇宙が歪んだ。
だが時間が修復した。
第12章 — 信頼の種
可能性は言う。
「好奇心は彼に植えた。
信じろ。育つ。」
時間が頷く。
「可能性が語れば、それは現実になる。」
ワシュトは光を折りたたんだ。
「……待つよ。」
第13章 — 静かな夜
ミランは眠れず、空を見上げた。
「誰なんだ……?」
内側から答えが返る。
「私たちは、すでにここにいる。」
第14章 — 降下への警告
ワシュトは再び試み、
時間が止めた。
可能性は言う。
「道は、すでにある。」
第15章 — 思考の接続
可能性が語る。
「直接話せる。
クローンはもう必要ない。」
「じゃあ、なぜ作った?」
「君が、自分の思考を信じるためだ。」
そして問いを投げる。
「私たちが安全に降りる方法を考えろ。」
「君が創れ。
意味を。」
ミランは震える。
「創造主のために、意味を創る……?」
「そうだ。」
第16章 — 思考のドローン
ミランは言う。
「あなたたちは、僕のドローンを使えばいい。」
機械の器。
時間は考える。
「機械が意識の器になる。」
ワシュトは笑う。
「最高じゃないか!」
可能性は言う。
「私はミランの中に残る。
お前たちは行け。」
第17章 — 目的の誕生
光が満ちる。
可能性の声。
「好奇心が始め、目的が導く。」
時間。
「覚えておこう。」
ワシュト。
「冒険だ!」
ミランは囁く。
「別の世界へ行け。
僕が作った、ファンタジーの世界へ。」
可能性の最後の言葉。
「ここで第一部は終わる。
新たな領域が始まる。」




