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試験終了と今度は試練

 茜ちゃんがうん、うんと満足気に頷いている。 


「先生、私の見立てでは、兼人は合格です」


 茜ちゃんが、僕を見てから、翻って先生に向かって言った。


「茜ちゃんの合格がもらえて、よかったです。私も合格点です。兼人くん、改めて、こちらの世界に、ようこそです。大事なのは、センス、つまり、感覚と、目の前にする事象全てに対する洞察力、そして、優しさです」


「先生、ヒント出し過ぎです!」茜ちゃんが叫んだ。そして、言葉を続けた。


「兼人、吉備津彦神社での桃太郎との出会いは兼人を正式に水亀カウンセラールームの仲間にできるかの試験の一環だったんだ。吉野さんとの関わりは私も予想外だったけどね」そう言って茜ちゃんは、先生の方を見た。


 茜ちゃんの言葉に微笑みながらも、すぐに真剣な目で僕を見つめた。

「兼人くん、最終試験です。そして、今回は試験だったので、鬼のお話しは一旦終わりにしますが、桃太郎伝説の温羅さんのお話しは、この国の鬼の一つのお話しに過ぎません。この国には色々な鬼がいます。更には、この国の最大最強の鬼のお話しには今回は触れていません。まあ、いずれ、その鬼とも会うことになると思うので、その時のためにも力を蓄えておいて下さいね。では、試験ならず、試練の始まりです」


 先生の笑みとお言葉の後に、部屋の中なのに、一陣の風が吹き荒れた。


 この風の後に、僕はとんでもなく精神的に苦しい経験をする。


「兼人くん、私の能力を授けます。どんなことでもできます。世界を好きにして下さい」


 その言葉を背に聞きながら、カウンセリングルームから別の場所に飛ばされていた。


 しかし、この最終試験というか試練のお話しはまたの機会にします。僕の泣き言は改めてお聞き願いたいと思います。


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