表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/62

〈六話〉日本に射す影と光

ブックマーク・感想・評価は執筆の励みになります。

 政府は治安出動に出動した自衛隊を一部除いて撤退をさせた。一部とは日本の中枢である東京や終息したが油断ならない大阪と言った主要都市、それらには自衛隊が庁舎や重要施設といった施設や場所を警備するために残された。砂で出来た城であり、ちょっとした要素で一気に崩れ去るのを防ぐためだった。


 そして暴動ではなく内乱になる危険性を含んだ問題が全国各地に点在していた。


 外国人が消えて打撃を受けるのが大きくいって二つある。外国人労働者と日本政府のいう抑止力そう在日米軍の存在だ。在日米軍の数五万五〇〇人以上駐留しており家族なども入れれば十万人以上が日本にいる。特に沖縄に集中している、故に沖縄が基地の島と言われるゆえんだ。もっとも三六五日常に駐留している訳ではなく、百日以上は海外に展開している。


 肝心の日本を攻めてくる相手が存在しないため、在日米軍の消失はそこまで問題ではない。問題なのは在日米軍の兵器と武器の存在だった。外国人(米軍軍人)が消えるということはそれを管理する者がいなくなることも意味する。


 戦闘機や軍艦などは素人に動かせないので安心だが、拳銃や小銃ならば誰でも扱える。もし沖縄で大阪のように暴動が発生し、それに乗じて独立運動の気運が高まり無人化した米軍基地に暴徒が侵入しその武器を強奪したら? 火を見るより明らかというのはこの事だ。


 さらに悪いことに米軍軍人の住宅には高確率で個人所有の銃が存在する。当然だがこれは違法行為だが日本政府は昔から黙認している。軍の銃ではなく米本土から持ち込んだもので、中には銃を暴力団などに売りつける軍人もいる。


 例え発覚したとしても日本の司法で裁かれず、悪くて本国へ帰還させられるだけ。最も銃に限らず米軍人が犯罪行為をしても日本の司法で裁かれることはない、例え殺人だったとしてもだ。軍人に限らずその家族でもこれは適用される。


 昔から日本の政治家は日米同盟とまるで日本と米国は対等のようにいうが、日米安保のそれはとてもじゃあないが同盟関係とは言い難い。同盟国ではなく保護国もっと酷い言い方をするなら属国の方が正解だろう。日米安保だけではなく米国と関係する全てにいえるだろうが。


 話がそれたので戻すが、沖縄にも陸海空自衛隊の基地があるが三自衛隊合わせても一万弱である。もし大阪のように過激派が暴徒を煽り米軍基地へと侵入しようというならばと

ても防ぎきれない。自分たちの基地も防衛しなければいけないからだ。警察は二五〇〇人いるが街の暴動などに駆り出されあてにはできない。


 政府は大阪の場合は本土つまり陸伝いに増援を送れるが沖縄は島だ、それこそ暴徒に空港や港を占領されたら増援が送れない。そのため政府は本土の暴動を鎮圧する際も沖縄でクーデターが起きないか気が気でなかった。


 政府の指示により沖縄では暴動発生前からクーデターや民衆を煽りそうな組織を“潰せ”という指示が沖縄県警や公安に出された。同時に沖縄にいる自衛隊に対しても米軍基地の制圧と武器確保が指示され、九州からも増援が送られた。


 警察や公安が以前から危険視していた組織や団体の事務所に突入すると、予想通りちょうどクーデターなどを計画していたところだった。警察や公安が踏み込む少し前に“偶然”にも沖縄本島全域で停電が起こり、なおかつ携帯電話も不通になってしまったのだ。携帯の基地局は非常時に備えて二四時間程度ならば自家発電装置がついているが、それもダウンしていたのだ。


 もちろん元日以降全てではないにしろ所要の基地局に限らず発電所は点検されていた。それなのにも関わらずダウンしたのだ。そのためクーデターを計画していた組織は他と連絡が取れなかったので簡単に抑えることができた。


 沖縄でも本土同様に暴動が起こったものの、死者は出ず軽傷者に止まり沖縄県警察と公安の動きによりクーデターは未然に防がれた。


小修正 9/17 10/2 12/1

中修正 4/24

大修正 4/30


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ