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菖蒲の花  作者: naomitiara-tica
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佳澄の噂

この物事は創作です。モデルはありません。

その田中に告った美人-依子に言わせると、まだ高校入学が決まったばかりなのに、同じ高校に好きな人がいる?それは同じ中学に好きな子がいて、一緒に進学した子に違い無いと言うものだった。



それがT1高に10人進学した女子の中の何故、佳澄なのか?



中学時代、田中、岩井、佳澄の3人は2年時に一度同じクラスだった。3人はクラスの中で常に成績のトップを争っており、英語が佳澄、数学が田中、社会科一般は岩井という風に得意科目も別れ、学年の総合順位も激しく3人で競っており、クラスの中で3人は全く口もきかず、依子や他の生徒や担任も面白がっていたと言う。



多佳子と同じ高校に進学した田中と佳澄をこれからも見張って欲しいと、依子から呼び出されて頼まれた多佳子は、

『じゃ、田中君は佳澄さんに、ただのライバル意識持ってるだけじゃ無いの?』

と、聞くと依子は



『私、一度見てたんだよね。岩井って良く佳澄にバスケボールぶつけたりしていじめてたんだけど、一回ボールが顔に当たって佳澄が泣いちゃって、岩井を罵っしたの。そしたら田中が、お前もいつもやられっぱなしになってないで自分をも守れよって、佳澄を怒鳴ったんだよ。』



それがどうして、岩井も田中も佳澄を好きな事になるのか?と多佳子が突っ込むと、



『いや、これは女の勘なんだけど、岩井は超照れ屋だからボールぶつけたりして、気になる佳澄をいじめてたのは分かるでしょ?で、田中はそれをいつも見てて、好きな佳澄が岩井にいつか魅かれるんじゃ無いかってハラハラしていたと思うんだな』



そっかなぁ。いつも3人で成績争ってたから仲間意識じゃ無いの?と、多佳子が、また反論すると、多佳子みたいなお子ちゃまに恋愛の機微は分からないのだとバカにされた。



まず多佳子はやはり同じT1高校に進学したSSTの1人、鈴木と同じクラスで、バス通学が一緒になる事が多かったので、一度、田中の事を聞いて見た。



『田中君って、佳澄さんと噂あるけど、本当にあの2人付き合ってんの?バスケ部の岩井君と取り合ってたって聞いたけど』



すると鈴木は、かっこ良くカットした髪をちょっと横に撫でながら

『いや俺も、田中が依子を振ったって話の後、結構いろんなやつから聞かれたよ。中学時代、田中は佳澄と何かあったのかってね。』



ふーん?



『でもさ、俺達の中学一美人だった依子を振るほど、田中が佳澄に執着してたとも思えないけど?俺は田中も依子が好きなのかとずっと思ってたからさ。だって佳澄なんて勉強出来るだけのガリガリ女じゃん?』



なんじゃそれ?



多佳子はイライラして来た。自分に関係ない話で、周りが盛り上がるのが面白く無かった。多佳子は挨拶しかした事無い佳澄のスラリとした容姿を思い出してメラメラと勝手に闘志を燃やした。



なんだよ、男の噂ばかりあって嫌な女。絶対成績で叩きのめすわ。進学校に来て同じ有名なら、うちのお姉ちゃんぐらい、成績で有名になれよ⁉️



そして田中も岩井も、佳澄とその後どうなったかなんてすっかり忘れるぐらい、進学校での勉強について行くのは大変で、姉が女の東大と言われるO女子大に進学した年、多佳子も2年生に進級した。



多佳子は佳澄と岩井と同じクラスになった。



これが、有名な(中学仲間で)佳澄かよ?依子とかに比べて顔とか全然大した事無いじゃん?一年の成績だって普通だったし。負ける気しないわ!



多佳子は佳澄に噛み付きたくて内心ギラギラしていた。



そして、その時からの腐れ縁で、後々多佳子は、何故か佳澄に振り回される事になる。



女の戦いの幕開けだった。


妙に周りが騒がしい佳澄。多佳子とこれからどんな関係になるのか?

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