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菖蒲の花  作者: naomitiara-tica
12/15

佳澄の妊娠

この物語は創作であり、モデルはありません。

佳澄が妊娠したらしい、と連絡してきた時、多佳子は再び血管が切れるかと思った。



多佳子と岩井、依子と田中、そして佳澄と年下スポーツマンの3組は、話し合ったわけでも何でもなく、同じ時期に結婚と相成った。



佳澄の相手以外は、それぞれに関わりがあった関係で、結婚式もお互い呼んだり呼ばれたりで、その後、多佳子、佳澄、依子は何となく付き合う関係になって行った。



多佳子、依子、佳澄の順番に結婚した。その後依子と佳澄は至って普通に妊娠したが、最初に結婚した多佳子はなかなか妊娠の兆しが無かった。



しかも、依子はともかくとして、佳澄はまだ妊娠したく無い、まだ働きながら遊んでいたい、うちの旦那はお宅達より一つ若いんだからさと、口癖のように言っていた。



なので、多佳子は依子が妊娠しても、あまり焦っていなかったし、正直、佳澄の事まで気にして無かった。



あれほど望んだ岩井と結婚したわけだし、佳澄は全く関係無い年下と結婚した。これで普通に岩井との子供さえ妊娠すれば、佳澄をうーんと自分より引き離せるだろうと、勝手に計算していたのだ。



朝からお腹が痛く、やっぱり今月も生理が来た。また一から頑張ろうなんて思っていた時の佳澄からの妊娠の報告だった。



多佳子は高校時代、佳澄が憧れの先輩が他の女の子に夢中なのが分かって大ショック、試験どころじゃ無いわぁと、大騒ぎした次の日、英語の試験でクラス1の成績だった事を思い出した。



そう、こいつは昔からこんなやつだった。



人を油断させといて自分だけあっさり王道を行く。なんて卑劣で汚いやつなんだ。



多佳子は思いっきり妊婦用の雑誌をドアに投げつけた。悔し涙が溢れた。




しかも....



佳澄は予想外に早く妊娠した事で、不貞腐れ切っていた。多佳子に電話して来たのは、嬉しくて報告したのではなく、もう遊べなくなったと言う愚痴だった。



こいつ、一回殺したろか?



いつまでたっても、本当にガキだよ。



多佳子は電話で佳澄に言ってやった。

『子供まだらいらなかったとか言っても声が笑ってるよ?私に対しての嫌味なワケ?』



さすがにのんびりやの佳澄も押し黙った。


まだ妊娠したく無さそうな佳澄があっさり妊娠してしまい、懐妊の兆しが無くて焦る多佳子。まあまあ落ち着いて!

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