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菖蒲の花  作者: naomitiara-tica
10/15

岩井を取り戻す決心

この物語は創作です。モデルはありません。

多佳子は佳澄に会い、その後の様子を何気なく聞き出した。



多『あれから、岩井と会ったりした?』



佳『田中に聞いたよ。岩井と別れちゃったんだってね、今頃結婚してるかもなって思ってた....』

と、ちょっと佳澄はその後の言葉を飲み込んだ。



多『いや、お互い就職活動で忙しくて、自然に。そっちは?もしかして結婚するの田中君なの?』



佳『いや、私、別に結婚決まってないかんね?』



多『そーなの?ほら、姉と会ったって聞いたから。式場出てきたとこで』



佳『あー。あの時かぁ。イベントに招待されただけだし』



多佳子はなぜかまた不安になった。



どうして私はいつまでたってもこの女の男関係で不安なのだろう?



別に揉めた事など無いのに....



岩井だって、結局、多佳子のものに一時期はなってたし、佳澄は多佳子の知らないところで別の恋人がいたのに。



この暗雲のようにつきまとう嫉妬と焦りは何なんだろう?



あの中学の同窓会の時だって、岩井は確かに佳澄に久々に会って嬉しそうだった。中学時代のライバルの田中が佳澄に急接近していた事が不服そうだった。



しかし、だからと言って、岩井が多佳子と別れて佳澄とやり直したいと言ったわけでも、ましてや佳澄が岩井と付き合いたい、それ以前に岩井を好きだなんて言った事はただの一度も無いのだ。



ただ、あの頃の多佳子は、そんな岩井を近くで見てるのが辛かった。関西に行ってしまって高校時代の仲間と縁の切れた佳澄に会えて素直に喜こんでる岩井が憎たらしかった。



田中が佳澄の側にいるのが1本取られた的な、悔しい顔を見たくなかった。



佳『岩井、こっちに戻って来るって聞いた?多佳子と同じグループ会社でしょ?よく知らないけど』



どうやら、佳澄は田中とその仲間からいろいろ話しを聞いているようだった。



多『え?そうなの⁉️』



佳『連絡して見たら?ってし辛いか。気まずくなかったら今度みんなで、会わない?それこそこの前岩井から連絡来て、今度地元に戻るけど、私の働いている英会話教室のビジネスコースに通うか迷ってる、どう思うと言われたばかりなんだ?』




多佳子は岩井が佳澄と話をしたのだと言う事を聞いだけで超イライラして来た。



今までこいつらと疎遠になって、のんびり生活していたのに。また私の前に現れるってか?




佳『そー言えばさ、依子って人知ってるよね?中学時代美人で有名だった。多佳子、友達だって言ってなかった?』



昔、佳澄と田中を見張ってくれと頼まれたっけな。



佳『田中と結婚決まったんだって。最近偶然会って、2人とも失恋したばかりですぐに決めたらしいよ』



多佳子はなぜかまた腹が立って来た。なんて狭い世界でみんな付き合ってんのさ?バカじゃ無いの?



多『佳澄、田中とは何も無かったの?田中が失恋した相手、あんたじゃ無いの?あんたが岩井と田中天秤にかけたんじゃ無いの?』



多佳子は一気にたたみかけた。



佳澄は黙った。



多『あんたの彼氏誰なのよ?』



佳『久々に会ったのに、何か凄い戦闘モードだね?いや、昔から言ってるけど、岩井とは友達だし。ほら田中とはお兄さんと付き合ってたから彼氏にするには気まずいよね、さすがに』

と、少しあきれて、佳澄は笑いながら答えた。



佳『ねぇ多佳子、前から気になってたんだけど、岩井が私に中学の時告った事、もしかしてまだ気にしてるの?私、あれ以来一度も岩井にそんな話しされた事無いし、高校ん時から多佳子の彼氏だったんじゃん?』



多佳子はカッ〜となって怒鳴りそうになった。



あんたがいつまでも周りに気を持たせているから私が岩井と幸せになれなかったのだと、無茶苦茶な事を考えた。



とにかく‼️



佳澄が会うんなら、多佳子も岩井に会わねば。英会話教室になんて通わせてたまるか‼️



多佳子はその昔、自分から疎遠にした岩井を取り戻す気満々だった。佳澄にだけは近づけさせるものか!

いつまでも佳澄と岩井から離れられ無い多佳子。これも宿命でしょうか?

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