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第4話 彼女の事情

本当に遅くなってすみません

ストレスと過労って怖いですよね

ーーーーーーーー巫園文香ーーーーーーーー

成り行きとはいえ男の人のお家にお邪魔してお食事も頂いてしまうなんておこがましい気がしてなりません

そんなことを悶々と私が考えている間にも翔夜さんは私の手を引っ張って進んで行きます

それにしても翔夜さんは昔合ったお方に雰囲気が似ています

確かあの時も確かこのように手を取って引っ張って貰ってましたね

「ついたぞ」

「えっ?………きゃあっ!」

考え事をしていたせいで翔夜さんが止まったのに気が付かずにぶつかってしまいました

「あ、す、すみません!」

「別に、謝んなくてもいいっての。ほら、さっさと入るぞ」

そういって、翔夜さんはご自宅の方へと足を運んでいくので私も急いでその背中を追います

それにしても一人暮らしと聞いていたのでてっきりアパートやマンションの一部屋を想像していたのですがどうやら一軒家のようです

けれどもこの家は一人で暮らすにしては大きすぎる気がします。

本当にご家族の方々はいないのでしょうか?

失礼になるかもしれませんが後で聞いてみましょう

そんな事を思いながら玄関をくぐります

「お邪魔いたします」

翔夜さんのお宅は外見どうりの広い家でした

本当に一人暮らしなのかと疑うほど綺麗に掃除されています

…………これぐらいなら聞いても大丈夫ですよね?

「翔夜さんはよくお家を掃除しなさるんですか?」

「ん?まあ二、三週間に一回はしてるけど?」

それがどうしたのか?と言わんばかりの視線と一緒に答えてくれました

「あの、一人で暮らしているとは思えないぐらいに綺麗になので気になってしまい」

翔夜さんは「あ〜、なるほど」と呟き頭を掻きながら質問に答えてくれました

「逆に一人暮らしだからこれだけ綺麗になるんだよゴミがあまり出ないから掃除は楽なんだ」

「それに、掃除するのは主に使ってない部屋の方だしな」と翔夜さんは付け加えました

確かにそう考えると納得がいきますね

「てゆうかさ何時まで廊下に突っ立てるわけ?そろそろ部屋に入ったら?」

「あ、それもそうですね……失礼します」

私は廊下を早足で行きリビングを見ました。

ーーそこには様々な家具などが広々と置いてありました

本当に広いリビングですね……一人暮しならここだけで暮らせていけるんではないんでしょうか?

ますます翔夜さんに関する謎は深まるばかりです。

初対面のはずなのに薄らと感じる懐かしさがいい例です

そんな事を延々と考えていますと

「何時までそこに立ってるつもりなんだよ……」

少し呆れたような翔夜さん声でハッと我に返りました

気になったら、ところ構わず物思いにふけってしまうのは、私の悪い癖ですねきちんと直さないといけません

気を取り直してリビングへと足を踏み入れます

「………広いんですね」

先程、思ったことをそのまま口にします

「まぁ、元々は家族と住んでたとこだからな」

「ご家族、とですか?」

「そ、今は俺以外海外に行ってる」

「失礼かも知れませんけど……あまりご家族の方々と、仲が良くないのでしょう?」

「別に悪くはないよ、ただ単に、俺がこっちの学校に行きたいって言っただけだしな」

「そう、なんですか」

翔夜さんはなんてことない、といった感じに喋りますが、私からしてみればとても失礼なことを聞きてしまった気分です。

「さて、何時までも立ってないで椅子にでも座って待ってろ、その間に飯作っちまうから」

「あの、私ばかり何もしないのは嫌なので、ご飯作るのを手伝わせて頂けませんか?」

お世話になりっぱなしでは翔夜さんに申し訳がたちません

「ダメだ、食器とか食材が置いてあるところも判らないのにどうやって手伝うんだよ?」

「そ、それは……」

「それに、お前ここまで来るのに結構体力つかって、疲れてるだろ?」

「そ、そうですけど……どうして判ったんでしょうか?」

確かに、翔夜さんの言う通り私はここに来るまで結構な距離を歩いているので、かなり疲れています。

だけど、そういう事を一切言ってないのにどうして分かったのでしょう?

「……昔から他人の顔色を見て、何を思っているのか、その人がどんな気分なのか、どんな体調なのかを、見破るのが得意だったんだよ」

「そうだったんですか、あの何か失礼な事を聞いてしまったようで」

先程の質問に翔夜さんはかなり喋りたくなさそうでした

「別にいいっての……わかったなら、お前は座って待ってろ」

「わ、わかりました」

ハァ……

私はため息をついてそのまま椅子に座りました

座った瞬間に緊張の糸が切れたのかドッと疲れが押し寄せてきました

どうやら、自分が思っている以上に疲れていたようです

それにしても、翔夜さんは凄い人です、私より少し上か、同じくらいの歳なのにきちんと自立なさっていて、しかも他人の事もちゃんと考えてい行動しています。

それに対して私は、自分の事ばかり考えていて他の人がどんな事を考えているのかも気にせずに身勝手な行動をとってしまいました。

よくよく考えると自分がどれだけ周りの人に迷惑を掛けているのかを再認識させられます。

今もこうして翔夜さんに迷惑を掛けてしまっていますけれど、私が一番迷惑をかけてしまっているのはきっと……

「………出来たぞ」

「えっ!?は、早いですね」

「別に、早くはないんだが」

翔夜さんにそう言われ壁にかけてある時計を見ると、結構な時間が経っていたようです

どうやら私が考え事に集中するあまり時間を忘れてしまっていたようです

「あの、せめて出来上がった料理を並べるのぐらい手伝わせて頂けませんか?」

「まあ、それくらいなら」

ハイ、っといったふうに翔夜さんが料理などを渡してきたので並べていきます

すべてーといっても少しでしたがーを並べ終えた所に、ちょうど翔夜さんがきて私の向かいの椅子に座ります

「それじゃ、食べるか」

「は、はい」

そのまま二人でいただきます、をして料理に手をつけます

食卓に上がった料理はお味噌汁、野菜炒め、ご飯、その全てが美味しく感じ、あっという間に食べ終わってしまいました

料理も全部食べ終え、食器を洗いーこの時はお皿拭くのを手伝いましたー食後のお茶を飲んでいる時です

「翔夜さんは、料理がお上手なんですね、どの料理も美味しかったです」

私が、作って頂けた料理の感想を言っていると

「それはどうも、自分が作った料理を美味いって言われるとこっちも作った甲斐があるってもんだ」

そう言って笑う翔夜さんに、少しドキッと来てしまいました

と、急に翔夜さんは真面目な顔になり

「さて、それじゃあお前が、どうして家出してきたのかを聞きたい所なんだが……ま、普通は言いたくないよな」

「い、いえ大丈夫です」

そう言ったら翔夜さんに意外そうな顔をされました。

「そうか、じゃあ聞くけどなんで家出しようとなんか思ったんだ?」

その質問に私は、何故家出をしようと思ったのか?という所から説明しました……自分が今、家でどんな立場・・にいあるのかを言わずに

「……なるほどね、要するに家にいると窮屈な思いをするから抜け出してきたと」

「はい、恥ずかしながら」

「その事はお前の父親とかに言ったのか?」

「いえ、父には到底言えません、母には色々と迷惑をかけているので、これ以上は」

「俺は、今この状況が一番母親に迷惑を掛けてると思うんだけどね」

「そ、その事を言われると、何も言い返せませんけどもっ」

翔夜さんの言う通り、いまこの状況が一番迷惑を掛けていますね

「まあ、あれだなとりあえず、明日お前を家に届ける。そんで、今俺に言った事を父親と母親に言ってこい」

「そ、そんな今からなんて私には無理ですよ……って明日?」

てっきり今から行かされるものだと思っていました

「今、何時かよく見てみろよ」

言われたとうりに時計を見て見ます、大体、八時ぐらいでした

「この時間から歩いて、お前の家まで行ったらどれくらいかかるんだ?」

「すみません、行くあてもなく歩いていたので、どれぐらい掛かるかわからないんです。」

「道もわからなくて、この暗い時にどうやっていくんだ?」

「あっ……」

翔夜さんに言われてようやく気づきました

私は、行くあてもなくただ、家からできる限り離れたい一心で歩いていた為、全く帰り方がわかりません、翔夜さんはそもそも、私の家を知らないでしょうし。

「だから、お前の家の住所を聞いて、明日の明るいうちに行こうと思うんだが?」

「……解りました」

こんな時に嫌だとか、言っている場合じゃありませんね。

それに、いい加減自分の事は、自分でどうにか出来るようにならなくちゃいけませんもんね

そう決心をして、翔夜さんに住所を教えました

「……よし、それじゃあ、色々と考えることが出来たから、少し自分の部屋に篭る。その間にお前は風呂に入るなり寝るなりして、疲れを取っとけ」

「えっ?」

「そうそう、寝るなら客間を使ってくれ、二階の一番奥の部屋だから」

「え?は、はい」

「なにか、わからないことがあるなら俺の部屋まで聞きに来い、二階の手前の部屋だから」

そう言って翔夜さんは自分の部屋へと行ってしまいました

「ど、どうしましょう」

いきなり過ぎて何をしたらいいのか全くわかりません。

と、とりあえず翔夜さんの部屋に行ってお風呂の場所でも聞いた方がいいのでしょうか?

そう思い翔夜さんの部屋へと向かいます

二階に上がり先程言われたことを思い出します

(ええと、確か一番手前の部屋ですよね)

とりおえず、一番近くにあった部屋の扉をノックしてみます、すると……

『はーい?』

扉の向こうから少しくぐもった声が聞こえ、その少しあとに扉が開かれました

「あの、お風呂場の場所を聞こうと思ったのですけど、お邪魔でしたか?」

「いや、別に……風呂ならこっちだよ」

翔夜さんはそう言ってついて来いと言わんばかりに部屋を出たので私も急いで追いかけます。

「そういえば、お前着替えって持ってるのか?」

「あっ……」

「………ないんだな」

翔夜さんに言われるまで全く気づきませんでした

「ハァ……後でジャージか何か持ってきてやるよ、下着は無いけどな」

「い、いえ上着だけでも充分過ぎますって!」

「あ、そ」

そう言うと部屋へと戻り服を取ってきてくれました

「サイズは合うはずないから、気をつけろよ」

「は、はい。ありがとうございます」

ずいぶんと厚かましいと思いますがお風呂に入らせて頂きます。

……あ、汗のにおいも酷いと思いますし

そう思いながらお風呂とへ入ります

久しぶりのーといっても数時間前ですがーお風呂は体の疲れを癒してくれます

その後も、お風呂を充分に堪能させて頂き翔夜さんが言っていた客間部屋へと行きベッドえと寝転びます。

(それにしても、今日は本当に色々な事がありましたね……)

家にいるのが耐え切れなくて、家出をして

行き場もなくさまよっている所を、翔夜さんに助けていただいて

その人からは昔、一度だけあった人と雰囲気が似ていて……

おっと、これ以上考え事をしてしまうと明日に響いてしまいそうです

よく寝て明日に備えましょう……明日は私、巫園文香にとって大切な日になるはずですから……

そう思いながら、私は眠りにつきました



つい先日まで携帯がご臨終してしまい、全く小説が書けないという事態に、パソコンを買っていなかった自分が憎いです。あと、携帯の壊れ方が尋常じゃなかったです、いきなり電源が切れて永遠と震え続ける……ホラーかと思いましたね((((;゜Д゜))))

今回は文香視点でやってみました、女性キャラの感情を作るのって辛いですね

皆さんもストレスの管理と働きすぎや運動のし過ぎにはお気を付けてください

次は出来ることなら1週間以内に出したいです(多分無理ですすみません)

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