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第2話 自己紹介と事情説明

何が書いてあるかよく分からないところがやると思いますが段々と改善していく次第です

『おい、お主起きんか。』

…何かが俺を呼んでいる気がする。

『おい、お主そろそろ起きんか。』

呼んでるっていうより、頭の中に直接響いてくる感じだな、地味に五月蝿い。

『ええぃ!いい加減に起きんかぁ!』

なんだこの声はさっきから人の快眠を邪魔しやがって、ムカついたから文句の一つでも言ってやろう。

「…うるせぇ」

そう言いながら目を開けてみると、見知らぬ天井が目に入った

『む、ようやく起きたか。』

とりあえず頭の中に響く声を無視して辺りを見回してみると見慣れない医療機器がある事からここが病院とゆうことがかろうじでわかった。

しかし、ここにいても何がなんだかよく分かりそうもないので病室から出ようと思い、ベッドから降りようとすると。

『おいおい、まだ傷がちゃんと治っておらんのに無闇に動くな』

またもや頭の中に声が響いてくる。そういえばさっきから無視しているがこの声は一体どこから聞こえて来るのかと思い、俺は声の主に対して話しかけてみる

「なぁ、アンタさっきから俺の頭ん中に声が聞こえてくるんだけど誰なんだ?」

と聞いてみるとその声の主からこう返ってきた

『む?そうじゃのう…どう説明すればいいのかよう分からんのう。そんな事よりお主、自分の身に何が起こったか覚えておるかの?』

自分自身の身に起きたことかと聞かれて今の状況を再度確認してみる。

何故、自分が見知らぬ病室にいて謎の声が聞こえるのか…よく良く考えてみると変な状況だが心当たりがひとつあるため覚えてはいるのだろうだから俺はこう言った

「たぶん……覚えてる。」

そう言いながら窓の方を見る、窓の外はほんのりと薄暗く俺が倒れてからここに運び込まれて、こうして起きるまでそんなに時間はたっていないようだった。

さて、と思い状況を整理するために声を出しながら再確認してく。

「確か、あいつらと学校帰りにいろんなところを寄り道して帰る頃には暗くなり始めてて、やばいと思って普段あんまり使わない路地裏を使って急いで帰ってたんだっけな」

『そこまで詳しく説明先手もいいのにのぅ。』

「うるせぇ、俺が状況を整理するために言ってるんだよそれでその路地を歩いてたら、前からいかにも不審者ですよーって奴が出てきてナイフを取り出して俺を刺してきたんだっけな?」

『ほぉ、それは災難じゃったのぅ』

よく良く考えてみるとなんで俺は刺されたんだろうな。まあ相手からしてみれば誰でも良かったんだろうな

「んで、とっさのこと過ぎてよけれずに刺されて刺されて死にかけのところにお前が来てなんか言ってきた。この後のことはお前の方がよく知ってるんじゃないか?」

その言葉をひきつぐかのように声が響く。

『ふむ、そうじゃの、その後ワシに憑かれた後すぐに散歩途中の老人に見つけられてこの病院と言うところで今まで寝てたというわけじゃよ。』

と簡単だがわかり易くせつめいしてくれた。

「なるほど、それじゃあその爺さんには感謝しとかないとな。」

『そうじゃなそれが良いじゃろう』

「まあそれはともかく俺はお前にもし目が覚めたらお前の事情とやらを説明してくれと頼んだ気がするんだが?」

『確かにそうじゃのう、だがお主よそのお前と呼ぶのやめてくれんかのぉ?』

「そういうお前も、お主っていうのやめろようざったらしい。」

『だがワシはお主の名を知らんぞ?』

「あー確かにそうかもしれないな。俺は、奥野翔夜だよお前は?」

『…あー翔夜よ実はワシには名というものが無くてのぅ、じゃから主がワシに名をつけれくれんかのぅ?』

実に面倒くさいことを頼んできたので一瞬思考が停止する

「……は?、いやお前いきなり名前つけろつったて困るんだが?てか俺に頼む事か?」

『今、翔夜はワシの宿主じゃろうワシにしてみれば宿主とは親みたいなものでの。じゃから翔夜には名をつける義務があるんじゃよ!!』

かなりの暴論過ぎてしばらく開いた口が閉じなかった。

だがコイツの事情を聞くためには俺が名前をつけなくちゃいけないわけだが……

そのとき俺は自分の中でとても大事なことに気付いてしまった。

「……なぁ、お前って男なの?それとも女なのか?」

そうコイツは全く性別を判断するものが圧倒的に少なかったのだ。

声からして女の声に近いことから俺はせめて女であるようにと思っておいた。

『性別か?一応女じゃが、何故そのようなことを聞いてきたのか?』

俺は内心の安心を押し込めて冷静な声で言う

「いや名前をつけるとしても男か女なのかで結構変わってくるからな。」

『そうゆうものなのかのう?』

「そうゆうものなんだよ」

『じゃがこのようなことを聞いてきたということは……翔夜がワシに名を付けてくれるのか!?』

「えっ?あ、あぁまあそのつもりだけど」

どうやら俺に名前を付けてもらえるのが相当嬉しいらしい声しか聞こえてこないからよく分からないが

とりあえず適当に名前をつけてさっさと事情を聞くとしよう

「……じゃあみやびってのはどうだろう?」

『……ミヤビかのう?』

「そう、雅だお前に結構合ってると思うんだがな?」

適当に言ったものの案外あってるのかも知れない

『そうか……そうか、そうか!ミヤビ……雅かぁ、うむ今日からワシの名は雅じゃ!!』

「喜んでもらえて何よりっ……」

雅が自分の名前を言った途端に俺の身体(からだ)の中から何かが抜け落ちるような感覚におちいる。

いや感覚とゆうよりかは実際に抜け落ちているんだろう

『む?翔夜どうしたのじゃ?』

「いや、なんかさっき雅が自分の名前を言った瞬間に身体の中から何か抜け落ちたような気がしてな。」

俺は簡潔に今さっき起こったことを話したら

『ふむ、もしかしたらワシに名をつけたのが原因かもしれんのう。』

「どういうことだ?」

起き上がっているのも辛いのでベッドに倒れ込みながら言う

『多分じゃがワシに雅という名を定着させるために翔夜の力……いや強いて言うなら精神力かの?それを使われたのじゃろ』

その言葉に俺は疑うような声をなげかける

「まさか、その事を知っていて俺に名前を付けさせたのか?」

『いやいや、それは偶然じゃよワシだって驚いているのじゃ』

本当に驚いているような様子の声だったので一応納得はしておく。

『じゃが心配する必要はないと思うぞ?なんせ翔夜とワシは一心同体なのじゃからな!』

説明になっていなかった。

「いや、全く説明になってねぇよ」

雅いわく今の俺と雅にはパスのようなものが出来ていて雅から自分の力の一部を俺に渡すこともできれば俺から雅に先程のように生命力などを与えられるということらしい。

「なるほど。じゃあこの気だるさもいずれは抜けるって事か?」

『うむ、一日程寝ていれば抜けると思うぞ』

「そうか、なら寝る前にとっとと雅の俺に取り憑くまでの事情を聞くとするか」

気だるさから来る眠気を払う

『だが、少し長くなると思うのじゃが平気か?』

俺の身体を心配しているのだろう声がすこし優しさを帯びている。

「大丈夫だそれに今聞かないと逆に気になって眠れなさそうだしな」

『了解した、それでは話すとしようかの』

そう切り出す雅の口調はふざけていたが声は真面目だったので俺は真剣に聞く

『そうじゃなぁ、あれはかなりの昔のことになるかのぅ―』

その内容はというと。

雅は数百年ほど前は様々な村や地域で、その村を守護し豊作をもたらす神様として信仰を集めていたらしい。

その時は土地神様と呼ばれていてきちんとした名前がなかったそうだ。

しかし数十年ほど前から科学技術や工業技術の発達により雅を信仰する地域が段々と無くなっていきここ数年ではほとんど信仰されていなくて(神様に言うのも失礼だが)路頭に迷っている時に死にかけの俺を見つけて今に至るとのことだ

「なるほどそれは災難だったな」

先程言われた事をそのまま返す

『うむ、本当に危なくてのう。あの時、翔夜を見つけていなかったらそのまま消えていたかもしれないからのう。』

本当に災難だったようだ

ふと、そこでスマートフォンがあることに気づき電源を入れる。

どうやら壊れてはいないようだった。

すこしホッとしていると

『翔夜よ、そのお主の持っている薄い箱みたいなものはなんじゃ?』

どうやら雅はスマートフォンの事を知らないようだ。

まあ当たり前のことだが。

「これはスマートフォンって言って遠くに離れてる人と連絡しあえる便利な機械なんだよ。」

『ほぉ、それはそれは便利なものじゃのう』

雅の現代科学の進歩に驚嘆しているのを聞き流しながらメールを見てみる。

案の定、自分の数少ない友人たちから自分の様態を心配する旨のメールが届いていた。

その内容に苦笑しながらも返信していると

『そういえば翔夜よひとつ言い忘れておった』

「ん、なんだ?」

文字を打つ手を止めて話を聞く姿勢に入る

『実は声に出して言わなくてもワシに念じるように言えば大丈夫じゃぞ?』

「そういう大事なことは先に言ってくれ……」

そう言いつつも試してみる

(えっと雅に念じるように言えばいいんだっけな?)

多少の不安を感じながらも念じてみる

『えーっとこんな感じか?』

『おぉ流石は翔夜じゃの飲み込みが速いのう』

『そりゃどうも。』

それにしてもと思う

『これってかなり便利だな』

『そうゆうものかのう』

『あぁ、実は俺そこまで話すの得意じゃないんだけどこっちなら、思ったことがすぐ言葉に出来るからその文普通に喋るよりかマシだな』

この会話の仕方とかがあれば誰にも聞かれたくない事などとかを気づかれずに話すことが出来るだろう。

問題は俺と雅にしか効果が無いのかどうなのかだが

『なぁ雅これって俺と雅以外の人とも出来たりするのか?』

『うぅーむ』

雅はどうやら考えているようだ

『多分ワシの力が戻ってくれば可能だが』

『マジか!?』

『マジじゃ』

よしっと俺は小さくガッツポーズをする

『じゃがワシの力を戻すには翔夜の協力が必要じゃぞ?』

『………は?』

どうゆうことなのかと思い俺が困惑していると

『いまワシは自分自身で信仰を集められなくての、じゃが今ひワシの宿主である翔夜が信仰されればされるほどワシにも翔夜を通じて力が戻って来るのじゃよ』

『なるほど要するに俺が世間から良い方面で人気になればなるほど雅は力を取り戻せるという事か?』

『まあ、簡単に言えばそうなるのう』

『ならある程度の今後の目標は決まったな』

『ほう?それは何じゃ?』

『ある程度雅の力を取り戻すのに尽力するって目標』

さて、今後の目標も決まったしそろそろ寝ようと思った時病室の扉を誰かが開けて入ってきた。

誰かなと思い怪訝な顔をしていると

「あっ、奥野おうのさん起きていらっしゃったんですね」

どうやら看護師さんのようだった。

『そういえばここ病院だったな』

『なんじゃお主忘れておったのか?』

『いろんな話聞いてたせいですっかり忘れてたよ』

看護師さんが何か言って病室を出ていく。

どうやらまだ眠れないそうだと俺は肩を下ろした


その数時間後医師の人と警察の人から身体の状態と刺されてからここに来るまでの経緯を簡単に教えてもらった。

警察の人は後日また来るそうだ

『翔夜よ、あのケーサツとかいうのまた来ると言っていたがあれはどういう意味かのう?』

『また来て俺を刺したやつの特徴とか聞きに来るんだよ』

あくびをかみ殺しながら言う

『流石にそろそろ寝ないとまずいかもな』

『うむ、翔夜もそろそろ寝て生命力の回復に務めた方がいいじゃろう』

『言われなくてもそのつもりだよ』

はっきりいって医師たちの説明を聞いてる間も意識が飛ばないようにするので精一杯だった

寝るために目を閉じ意識を手放そうとしてる時

『のう翔夜』

『ん?なんだ?』

雅が何か言ってきた

『その、感謝すぞ、ありがとう』

『なんだよそれ』

ついつい笑ってしまった

『笑うことはないだろうにっ』

『いや、スマンスマンそれに感謝するなら俺の方だって』

『む?なぜじゃ?』

『なに、俺の命を偶然とはいえ助けてくれてありがとうってさ』

『なんか改めて言われると照れくさいのう』

『まあお互い感謝してるってことでいいだろ』

『それもそうじゃの』

俺達はお互いに笑いあった

『それじゃあ今度こそお休み雅』

『おやすみじゃ翔夜』

俺はそう言って意識を手放した

五千文字書くのでも辛く感じてしまう、今度は八千文字に挑戦してそれが出来たら一万文字で安定して書けるようにして行きたいです

次も2週間以内に頑張ります

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