とある冬の日の出逢い
昔々、大きな王国がありました。
自然豊かなその国はとても平和で、皆が仲良く暮らしていました。
そんなある冬の日、何人もの子供が何日も帰って来ないという事件が連続で起きました。
今まで大きな事件がなかったからさぁ大変。国は混乱してしまいました。
しかし、王様は冷静に国の混乱を鎮め、兵士達を森に向かわせて、子供を探し出すようにしました。
両親達は心配そうに毎日森の入り口で、無事に帰ってくるようにと祈り続けました。
一方兵士達は、森の中に家を見つけました。
どうしてこんな森の中に家があるのかと思っていると、ドアが開きました。
そこから出てきたのはなんと、探していた子供ではありませんか!
兵士は子供に近づきます。しかし、家からもう一人出てきました。
出てきたのは黒い服を着た魔女のお婆さんでした。
「お前は魔女か?」
と兵士が問うと
「私は人間さ。」
と答えました。しかしどうも信じられず、兵士は家の中を調べてみました。
家の中には大きな鍋があり、そこには不気味な色をした何かがぐつぐつと煮たっていました。
棚にはよく分からない薬瓶がいっぱいならんでいます。
「やはりお前は魔女だろう!」
家の中を見た兵士は言いました。
すると今度は
「ああ、そうさ。私は魔女だよ」
と、すんなり認めました。
「子供をどうする気だったんだ」
と聞くと、魔女はケタケタと笑いました。
「そりゃあ簡単さ。助けるフリをして私の使い魔にしようとしただけだよ。もし無理なら食べてしまうつもりだけどね」
それを聞いた兵士は子供の手を引いて駆け出します。そして子供に言いました。
「この先に私の仲間の兵士がいる。その人達に国まで連れていってもらうんだよ」
子供は素直に頷き、向こうにいた兵士達と合流しました。
その姿を見届けると、兵士は魔女の所まで戻りました。魔女は兵士を見ると、髪を逆立てながら怒鳴りました。
「よくも子供を逃がしてくれたね。ただで済むと思うなよ!」
「子供を使い魔や食べ物にしようとしたお前には言われたくない!この魔女め!」
さらに魔女は怒り、沢山の使い魔達を召喚しました。
猫や鴉、蛇といった動物から今まで拐ってきたのであろうと思われる子供もいました。
「魔女め!その子供達も返してもらおう!」
魔女と兵士は戦いました。
魔女と兵士の戦いは長く続き、魔女の家の中まで入ってしまいました。
そして、兵士は鍋の中に魔女を突き落としました。
「ぎゃああああああああああああああ!」
魔女の悲鳴が響き、それが消えるとたちまち家や鍋も全部消えてしまいました。
使い魔の動物たちも森の中に散っていき、操られていた子供達が残りました。
ここはどこだろうと困っている子供達に兵士は言いました。
「もう大丈夫だ。お家に帰れるよ。私についてきなさい」
国に戻ると、子供達はそれぞれの両親のもとに駆け出し、喜んでいました。
兵士は森の中に魔女がいたと王様に報告しました。
「なんと、魔女がいたのか!しかしお主が倒したのならもう大丈夫だろう。」
そう言って王様はその兵士を勇者と称えました。
その後、森には暗くなる前に家に帰るようにと決め、王国はもとの平和を取り戻したのでした。
めでたし、めでたし。
◆
「―……はい、"森と魔女"のお話しでした!」
母親が絵本を閉じながら娘に言うと、「面白かった!めでたし、めでたし!」とニコニコしながら答えた。
そんな我が子を愛おしそおに撫でると「ねぇ」と母親に問いかけた。
「明日、花を摘みに森に行っていい?」
母親は一度考えてから答えた。
「いいわよ。でも、日が暮れるまでには必ず帰ってくるのよ?サシャ」
娘――サシャはにっこりと笑いながら頷いた。
「はい!そうじゃないと魔女に拐われちゃうんでしょ?」
「そうね。…じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさーい」
◆
次の日
「それじゃあ、いってきまーす!」
「いってらっしゃい!気を付けてね!」
「はーい!」
母親に向かって手を振りながらサシャは森に向かった。
「さて…お母さんとお父さんがびっくりするするくらい沢山花を摘もう!」
わくわくしながらサシャは森の中へ入っていく。
今の季節は冬。森の木々の葉も落ち、花も殆ど咲いていない。
しかしこの森には花が一年中咲いている場所がある。その場所を知っている人は少なく、穴場となっている。
サシャはその場所を偶然知りいつもそこで花を摘んでいた。
ただそこに行くまで少し迷いやすく、明るいうちでないと帰る時に完全に迷ってしまう。
そのためか、サシャの歩くペースは速かった。
かさり、かさりと落ち葉を踏む音がリズムを刻む。
「……あれ?」
歩くのを止め、サシャは辺りを見回す。
どこを見ても似たような風景だ。
「…うそ………」
だんだん血の気が引いていく様な気がし、慌てて今来た道を引き返した。
だが余計にわからなくなった。寧ろ、見慣れない場所の様にも見える。
不安になってきたのか、サシャの目には涙が溜まってきていた。
「や、やだ…!お父さん、お母さん!ここどこ…!?」
とうとう地面に座り込み、泣き出してしまった。
静かな森の中にサシャの泣き声と落ち葉の舞う音と風の音だけが広がる。
かさり、とサシャのすぐ近くで音がした。
「……!」
その音はだんだん近づいて来る。
サシャは昨日の夜に聞いた「森と魔女」の童話を思い出した。
(もしかして……魔女?)
童話の中の魔女は、森にやって来た子供を使い魔にするか食べてしまうという。そのことを思い出すとサシャはブンブンと首を横に振った。
(や…やだ!使い魔されちゃうのも食べられちゃうのもいやだ!!)
ひとまずここから離れよう。そう思いながら立ち上がろうとした瞬間。
「どうかしたのかい?」
「ひっ…!」
不意に声を掛けられた事に驚き、サシャは転んでしまった。
「うわぁっ!」
「ちょっ…どうしたの?」
恐る恐る顔をあげると、金髪碧眼の青年が心配そうにサシャを見ていた。
サシャはというと、童話に出てきた魔女のお婆さんを想像していたので呆然としていた。
「お兄さんは…誰?」
青年を見ていると自然と恐怖心は消えた。代わりに興味が湧いたのかそう訊ねる。
「僕?僕は……レスト。君は?」
「わたしはサシャ!レストお兄さんはどうしてここにいるの?」
首を傾げながらサシャは更に訊いた。
「それは…誰かが泣いているのが聞こえたから…。もしかしてサシャだったの?」
そう青年は答えた。それを聞き、サシャ少し恥ずかしそうに頷いた。
「だって…怖かったし、どこだかわからなくなっちゃったんだもの。」
「…つまり迷ってしまった訳だね。」
「うん……それと、魔女が来たんだと思ってたから……」
サシャが言うとレストは「魔女?」と言いながら首を傾げる。
「そう!"森と魔女"っていうお話しがあってね……」
サシャは昨日読んでもらった絵本の内容をレストに話した。
聞き終えたレストは何故か考え込むように顔をしかめていた。
「どうしたの?」
「うーん……そのお話し、僕が知っている話しと似ているなって思ったんだ。」
「本当!?」
そう嬉しそうに言うサシャ。それを見たレストは目を細める。どこか悲しそうな目をしていた。
「……でもね。僕が知っている話しはサシャが言った話しの続きらしき部分もあるんだ。」
「そうなの!?わたし知りたい!」
興味津々とでもいうようにサシャは目を輝かせていた。それを見てレストは困ったように笑いながら頭を掻いた。
「いいけど……いい話しではないよ?」
「?それでもいいよ!聞かせて!聞かせて!」
…子供の好奇心は凄いな…と思いながらもレストは語り出した。
◆
ある国の兵士が魔女を退治したことにより、平和になったのは国だけではありませんでした。
魔女が住んでいた森には“森の精”と呼ばれる人達もいました。
その魔女が倒されたことにより、魔女のせいで同じく困っていた“森の精”達も喜び、森も平和になったのです。
“森の精”達もその国の勇者になった兵士にお礼をしようとしました。
しかし……
お礼をしに行った一人の“森の精”がボロボロになって帰ってきたのです。
その様子にびっくりした仲間達は何があったのかと訳を聞きました。
「私は…ただ…お礼がしたかっただけなのに……お前も魔女だろう…とか、魔女の意志を継いだ使い魔だろう…とか言われて……攻撃されたんだ…」
泣きながらその“森の精”は言いました。
その事に仲間達は怒りを覚えました。
我々は何もしていないのに、人間達へ感謝をしようとしただけなのに。どうしてこんな事にならなければいけないのだろう。
仲間を傷付けた勇者を倒そうと考えた“森の精”達が次々と準備を始めました。
このままでは人間と“森の精”達の戦争になってしまう。
そう考えた一族の長は、気の高ぶった“森の精”達を集めました。
「皆の者、よく聞きなさい。確かにあの兵士は我々の仲間を傷付けた。だが、それに対して復讐するのは良くない。それに我々は昔から人間達と関わることをしなかった。それも原因なのだろう。しかし我々“森の精”には森を守る義務がある。魔女がいなくなった今だからこそ、この森を守るべきではないのか?」
静かに長はそう語りかけます。復讐心に燃え上がった仲間達はその言葉で我に返りました。
そうだ。我々は“森の精”だ。我々は森を守る義務がある。
口々に仲間達はそう言い始めました。
長は続けます。
「もし人間と戦争が始まってしまったら、きっとこの森は焼き払われてしまうだろう。そしたら我々の住む場所も守るべき森もなくなってしまう。そんな事はあってはならないのだ。皆の者、わかってくれるか…?」
長の言葉に皆頷きました。それを見て長も頷きます。しかしすぐに悲しそうな顔をしてまた語り出します。
「よかった…。だが…こうなってしまった以上、我々が戦いに行かなくても人間が戦いにやって来るかもしれん。…悲しいが、この森は捨てるしかない。また新たな森に行き、その森を守ろうではないか。良いな?皆の衆。」
そう言うと、皆泣きながら頷きました。
魔女がいなくなり、平和になったこの森を守っていこう。
その思いは一族を守るために無くなってしまいました。
そしてすぐに“森の精”達は森を出て行きました。
その後、新しい森を見つけ、“森の精”達はそこを住み処とし、人間達にバレないようひっそりと森を守り続けました。
◆
「……という話さ。因みに、“森の精”の住む森は豊かになると言われているらしいよ。」
「へぇ!でも『めでたし、めでたし』で終わってないよ?」
その事が不満なのか、サシャは頬を膨らませレストを睨んだ。
「……あまり言いたくないけど、全ての物語が『めでたし、めでたし』で終わるとは限らないんだよ、サシャ。」
「そうなの?でも、なんかイヤ!」
怒り始めているサシャを宥めるようにレストは優しく頭を撫でた。
その目は何処か悲しそうにしていたが、サシャは気づかなかった。
少し落ち着いたのか、サシャは何か考え始めた。そして「そうだ!」と声をあげた。
「『めでたし、めでたし』で終わらないなら、そうなるようにすればいいんだよ!レストお兄さん!」
「え?」
サシャの言葉にきょとんとするレスト。あのね!とサシャは続ける。
「"めでたし"がないなら作ればいいんだよ!そうなるように!」
「…つまり、新しく結末を考えるってこと?」
「そうだよ!」
ニッコリと笑うサシャ。子供の想像力は凄いなぁ…と思いながらもレストは「成る程ね」と頷き返した。
「確かに良いかもしれない。物語とかは幸せな結末の方がいいからね…」
「でしょ?だからレストお兄さんも考えようよ!」
その言葉にレストは頷いた。
レストとサシャは先程の童話の結末を考え始める。
「めでたし、めでたし」で終わるような物語にするために。
「…そうだ。こんなのはどうかな?」
◇
それから時は流れ、ある冬の日のこと。森の精の住む森に一人の子供が迷い込んでしまいました。
子供の泣く声に気づいた“森の精”の一人がその子に近づきました。
「どうして泣いているんだい?」
“森の精”は尋ねます。
子供はびっくりしたように“森の精”を見ます。
「あ…あのね、冬にしか咲かない花を摘みに来ていたんだけど、帰り道がわからなくなっちゃったの。」
恐る恐る、というような感じで子供は“森の精”にそう答えます。
“森の精”は困りました。
かつて仲間を傷付けた「人間」の子供をどうするべきかと。
しかし涙を流す子供を見て、“森の精”は子供を助けたいと思い、心を決めました。
「わかった。じゃあ、一緒に森から出ようか」
「いいの?」
“森の精”は頷きます。
「うん。それと、ちょっとした"おまじない"をするからね。」
「おまじない?」
「そう、"おまじない"だよ。だから目を閉じてね…」
言われた通りに子供は目を閉じる。
“森の精”は魔法をかけました。森の出口に行けるようにするために。それともう一つ。
その子供が幸せになれるように、という魔法をかけました。
「さぁ、もう目を開けていいよ。」
子供は言われた通りに目を開けます。
「なんのおまじないなの?」
「それはね、君が森から出られるようにするためにかけたんだよ。それともう一つ。君が……幸せになれるように。」
“森の精”はそう言って出口の方角を指差します。
「この方向に向かって歩いていけば出られるよ。迷いそうになった時は森の木を見て、光る葉っぱを探して。葉っぱからまっすぐ歩いていけば出口に行けるはずだからね。」
子供は「うん!」と元気よく頷きました。
◇
「ねぇねぇ、レストお兄さん!どうして幸せになれる"おまじない"をその子も“森の精”さんにもやらないの?」
「え?」
「その子だけじゃなくて“森の精”さんも幸せにならなきゃダメだよ!」
サシャの言葉にレストは目を見開いた。だがすぐに微笑み、頷く。
「そう……だね。」
サシャの指摘に驚きつつも、レストは話を続ける。
◇
「わたしもおまじないするよ!」
子供が“森の精”に向かってそう言いました。
そして、“森の精”が子供にした時のように「目を瞑って!」と子供は言います。
少し驚きながらも“森の精”は言われた通りに目を閉じました。
「お兄さんも幸せになあれ、幸せになあれ!」
子供は一生懸命におまじないをかけると「目を開けて!」と“森の精”に言いました。
“森の精”は言われた通りに目を開けます。子供はニコニコと笑っていました。
「これでお兄さんも幸せになれるよ!」
「……ありがとう。」
“森の精”は笑いながらお礼を言います。
「どういたしまして!」
子供も笑いながらそう言いました。
その後二人は別れ、子供は無事森から出ることができました。
そして“森の精”の"おまじない"通り、幸せに暮らしました。
“森の精”もまた幸せに暮らしたそうです。
めでたし、めでたし。
◇
「…うん、どうかな。」
「めでたし、めでたし。だ!」
サシャは嬉しそうに何度も頷いた。
それを見てレストも目を細めて微笑む。
「確かに、こっちの方がいいよね。サシャ」
「うん!」
笑顔で頷くサシャを見て、レストもまた頷いた。
そしてサシャの手を取った。
「レストお兄さん?」
「…目を閉じて。さっきの話しの真似だけど、僕も"おまじない"をかけてみるよ。」
サシャは言われた通りに目を閉じる。
レストは聞き慣れない言葉を呟き始める。その手から僅かに光が溢れていた。
光が収まるのを確認したあと、「もう大丈夫だよ」と声をかけた。
「ありがとう!レストお兄さん!」
目を開けるなり、サシャはレストにそう言って礼をした。レストもまた頷く。
するとサシャは、ポケットからリボンを出した。
「あのねレストお兄さん!目、瞑って!」
「え?いいけど…」
目を閉じるとサシャはレストの手を取り、その手首にリボンを巻いた。
「いいよー!」
レストが目を開けると、手首に空色のリボンが結ばれていた。
「これは……」
「わたしのおまじない!さっきのお話しの“森の精”さんと同じように、幸せになれるようにって!」
満足そうに笑いながらサシャは言った。
「……そうか。ありがとう、サシャ」
どこか寂しそうな微笑みを浮かべながらレストはそう言った。
「…さて、サシャ。森に迷ったって言っていたよね?それと、花を探している、と。」
「うん。」
「僕が摘んだ花だけど……いいかな?」
そう言ってレストは白いコスモスに似た花を差し出した。
「うわぁ!かわいいお花!…いいの?」
「うん」
レストが頷くとサシャは嬉しそうに受け取った。
その様子を目を細めて見つめ「そうそう」と口を開いた。
「森の出口なんだけどね、ここからまっすぐ行くと出られるけど……一緒に行こうか?」
「うん!」
元気よくサシャは頷いた。
そして二人は手を繋いで森の出口に向かって歩き始めた。
◆
しばらく歩き続けると、見慣れた所までやって来ることができた。
それに気づいたサシャが声をあげる。
「レストお兄さん!ここからならもうわかるよ!」
「そう?」
レストが言い終わらない内に、手を繋いだままサシャは駆け出す。
森の出入り口近くに来ると、レストはサシャの手を離した。
「出口、だね」
「うん!ありがとうございました、レストお兄さん!」
元気よくサシャは言った。
「どういたしまして。」
レストは少し寂しそうに微笑む。
サシャは出口に向かって歩き出す。そしてレストの方を向いて、手を振った。
「ばいばーい!レストお兄さん!本当にありがとー!」
小さくだが、レストも手を振った。
「……こちらこそありがとう、サシャ。」
サシャの姿が見えなくなるまで彼はそこにいた。
見えなくなると同時に、別の気配を感じ取る。
彼はその気配がする方に向き直る。
「ご無事で何よりです。…長。」
気配の主の男が跪きながら言った。その言葉にレストは静かに頷く。
「……僕達“森の精”と人間は共存できるような存在ではないかもしれない。でも、何もしなければ変わらないんだ。」
男はレストの言葉の意味を理解できないのか、首を傾げる。
凛とした表情でレストは面を上げた。
「……この森に留まろう。そして、人間と共存していこうじゃないか。」
サシャに着けて貰ったリボンに触れ、男の返事を待つ。
男は驚いた表情をしたが、すぐに頷いた。
レストは続ける。
「過去に縛られたままではいけない。…僕はサシャに出会って、そう思ったんだ。……それに、あの“魔女”の話はもう…お伽話のような扱いだ。きっと僕達“森の精”も同じだ。でも…」
一度言葉を切り、空を仰ぐ。
「僕達はまだ生きている。…人間と共存することによって、なにか変わるかもしれない。それが…全て良い事とも限らないかもしれない。それでも……僕達は変わるべきなんだ。その時は……きっと今なんだよ。」
その言葉は男に、隠れている“森の精”達に。
そして……レスト自身に向けた言葉。
「切り開いて行くんだ。……未来を。」
レストの言葉に頷くように、森の木々は葉を揺らした。
◆
“森の精”と別れた子供は無事に家に帰ることが出来ました。
その後、その子が住む国は平和に、そして豊かになりました。
“森の精”達もまた同じで、人間と交流を始め、仲よくなりました。
“森の精”と子供は再び出会い、友達になりました。
その子供だけでなく、他の人間と“森の精”も友達を作ることが出来たのです。
"森の精"の願いは叶い、人間と共存し、共に幸せに暮らしていきました。
めでたし、めでたし
Fin
童話を書くのは初めてなので、大変でした。
とても長い話になってしまいましたが、ここまで読んで下さった方々、ありがとうございました。