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アイリス姫の殺人生  作者: クラウン
8/8

最終話・姫の好きなクライド

「ねえ」

クライドは、低い声でアイリスに話しかけます。

「このまま、逃げ続けるの?」

アイリスは、黙って新聞を見つめていました。

見出しは、『アイリス姫に懸賞金!?まさかの生死不問(デッドオアアライブ)』。

「国外逃亡する気?そんなことしたって国際手配されるだけよ」

ねえ、とまた。今度は少し明るい声。

「君が好き」

アイリスは大きく目を開き、バサリと新聞を落としました。

「クラ、イド…?」

「本気だよ」

真剣そのものの眼差しに、アイリスは戸惑いました。

でも、やがて一つ息を吸い込みました。

「私も」

すっと目を細め、微笑みます。

クライドも、幸せそうに微笑みました。

「ありがとう、私を好きでいてくれて」

勿論だよ、とクライドは笑います。

「だから、ずっと、一緒に居たい。その為には、まずそっちの問題を解決しないと」

それから一呼吸置いて、クライドは言いました。

「ねえ、心中しない?」

アイリスは、目を閉じて暫く考えました。

他の案など思いつかないし、何よりそれだともう追いかけられる心配はありません。

「いいかもね」

ゆっくりと同意しました。

「決まり?」

クライドは、質問します。

それにアイリスは肯定しました。

➖➖➖

それから二週間後、新聞には、こう書かれました。

『アイリス姫、男性と心中!?』

【今日未明、アイリス姫と思われる死体が、川で発見されました。アイリス姫の隣には男性が寄り添っており、警察は男性とアイリス姫の関係性を調べると共に、彼女らが連続殺人事件の犯人ではないかと調べている。】

アイリスは、幸せでした。

クライドも、幸せでした。

二人の幸せは、これで永遠に続くのです。

ずっとずっと、ずっと…

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