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アイリス姫の殺人生  作者: クラウン
7/8

アイリス姫の殺人生〜日常・アイリス視点〜

クライドは、頬杖をついて私を見ていた。

そんな彼を少しだけ鬱陶しく思いながら、ページをめくる。

クライドと暮らし始めてから、すっかり日課になってしまった。

今日読んでいるのは、推理小説。

最近同じシリーズのものばかり読んでいる。

はぁ、と嘆息し、本を閉じた。

「暇、なの?」

クライドは、姿勢を崩さずに頷いた。

「うん、暇」

なら、と私。

「掃除でもしておいて」

私は次の本を出し、開いた。

「暇」

彼は再度そう言った。

私はそれを聞き流した。

「ねえ、暇」

ぱらりとページをめくる。

「暇だなぁー」

……

「暇」

聞こえない聞こえない。

「ひ・ま。暇。暇暇暇暇暇ぁー!」

「あぁーもう煩い!」

私はとうとうクライドを怒鳴りつけた。

「そんなに暇なら掃除!それが嫌なら暇って言わないで!」

こんなやり取りも日常だけど、それが私には幸せ。

クライドと、こうして居られるだけで幸せ。

「ちぇ」

舌打ち。

その後、クライドは気だるそうに欠伸を漏らした。

また頬杖をついて私を見ている。

さっきは鬱陶しいなんて思ったけれど、嫌いという訳でもない。

この眼差しには、暖かさがこもっている。

決して不快ということはない。

でもやはり少し恥ずかしいので、私は再度暇なのかと問いかけた。

「アイリスを見るのに忙しい」

また新たな言い訳を、と呆れる。

それと同時にちょっと顔を逸らした。

「あれ、照れた?」

「う、煩い!」

正直なところ図星である。

「なんか理不尽」

頬を膨らませるクライドを、少しだけ可愛いなんて思ってみたり。

ああ、やっぱり私は。

この日常が、大好きだ。



アイリス姫と殺人生は、短いながらももうすぐで終わらせる予定です。

当初は短編として出すつもりだったのですが、こうして連載として出すこととなりました。

この話は、番外編のようなものだと思って間違いないでしょう。

読んでくださり、ありがとうございます。

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