七曜の物語 月曜日のお茶会
ある町の一角でそのお茶会は開かれていた。
夜光会と呼ばれるそのお茶会は、決まって月曜日の夜に開かれていた。
「やぁ今日も参加ですかな?」
「もちろんですわ。こちらで飲むお茶が最高でしてよ」
そこに現れたのは、ここら辺を収めている貴族の一人娘で彼女を迎えたのは、夜光会の主催者である初老の男性だ。
「おっ貴族の姉ちゃんじゃねーか! いやーお召し物が違うのなんのって!」
彼女を見かけるまり一気にすり寄ってきたのは、この夜光会の常連の一人で主に貴族向けの服を卸しているいる男だ。
「あら、お分かりかしら……いくら控えていても見る人が見ればわかるものですわね」
「えぇ! 貴方様はまとっているオーラが違いますので!」
「そう? やっぱりわたくしは民とは違うということですわね! ホーホッホッホッホッ!」
お嬢様は、扇子を口に当てて大笑いする。その光景を見ていた交通人は眉をひそめるが、文句などいえるわけもなく通り過ぎていく。
会場は王都の中心部にある広場の端。いつの間にか並べられた机には豪華展覧なティーセットが置いてある。
「そうそう。主催者さん。今日は、どのようなものがございますの?」
「今日ですか? そうですな……西部より仕入れた紅茶と南部で生産されているこちらの菓子の組み合わせがお勧めですな。北部で採れた木の実も仕入れておりますぞ」
主催者は誇らしげにお茶とお茶請けを出していく。
カップに注がれた品のいい香りがする紅茶と花形のクッキー、今が旬である高価な木の実……どれも良品ばかりであった。
民衆は、次々とテーブルに出現するものに目を奪われるが、それもほんの一握りだろう。
もともと、この町に住んでいる人間としては嫌というほど目にしている光景だ。今頃珍しがる必要などないからだ。
「さぁてメンバーもお茶もお菓子もそろいましたのでお茶会を始めましょうか?」
「えぇ! もちのろんですわ!」
「あっしともして文句話ですぜ!」
そんな会話とともに優雅とは言い難いが、それなりのお茶会が始まる。
しかしながら、町の住民にしては一つだけ大きな疑問がある。何故、このようなメンバーがそろったのかという点だ。
主催者の男は、普段は王国各地から届いた品を焦点に卸している卸売商でもう一人の男は服屋。紅一点となっている女性に至っては貴族の娘である。
前者二人はまだしも二人とお嬢様のつながりが理解できなかったのだ。
しかし、そんな民衆の目線なおものともせず、のんびりとしたお茶会は朝になるまで続いていた。