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【い、痛い…③】

この物語はフィクションであり、実在する人物などとは関係がありません。

 「う~ん♡出口なんてパパッとこのあたしが見つけちゃうんだから~♡あっ!もしかして出口さんは、あたしに見つけてもらいたくてわざとこうしてたの~?も~、しょうがないな~♡」

 

 そう言いながら両手を広げながらルンルンと駆けて、二階の西出口に向かっていたのはジルだった。

 

 ジルは止まったエスカレーターを、ぴょんぴょんと片足ずつリズミカルに上っていく。

 

「さ~♡おまたせ~出口さ~ん♡見つけに来た———————」

 

 ジルはニコニコしながら出口を見るも、やはり二階の西出口もシャッターで閉め切られていた。

 

「えー!開いてないのー!?」

 ジルは表情をガラッと驚きに変える。片足を内側に90度曲げて両手を軽く上げる……ヘンテコなポーズをとりながら。

 

 

 

「もも、もし…全部の出口が閉まっていたらど、どうするのでしょうか…。か、帰れないなんて事はな、無いですよね…?」

 

 ネガティブなひとりごとを呟きながら廊下を進むのはミリア。ミリアは二階の南出口に向かっている。

 

「あ、あの南出口さん…、少しで良いので開いてくれてたりしませ———んよね…」

 

 ミリアは二階の南出口を見るも、やはり冷たくシャッターが閉じられていた。ミリアは両手の指先を体の前で合わせてしょんぼりとする。

 

「だ、誰か出口見つけられたでしょうか…」

 

 

 

 

 一人、三階の屋上扉に向かっていたのはハルだった。

 

「屋上なら、開いていたりしないかな?」

 僅かな期待を持ちつつ階段を上り、やがて屋上の扉が視界に入ってくる。

 しかし、その姿は期待通りでは無かった。やはりこちらもシャッターで閉め切られていた。

 

「うーん、ダメだったか。仕方ない、一度集合場所に戻ろう。誰かが出口を見つけてくれているかもしれないし」

 

 ハルは諦めて踵を返し、集合場所へと向かう。

 

 

 ——数分後、五人は一階の南出口に集合した。

 

「私の方はダメだったわー。ジルちゃんは?」

「なんと!この天才ジルちゃん♡出口を見つけ~~?…られませんでした」

 

 ジルは自分が出口を見つけたかったのだろう。たった一言でハイテンションからのローテンションに変わり、やや猫背になって腕をダランと下ろし、しょんぼりとする。

 

(わたくし)の方も閉め切られていました。ハルさんが見に行った、屋上の扉はどうでしたか?」

 

「うん。僕の方もシャッターで閉め切られていたよ。ミリアは?」

 

「わ、私が見に行った出口もシャッターで閉め切られていました…」

 

「ちょっと~、それってつまり全部閉まっているって事じゃ~ん。どうするの~?」

 

 そう、ジルの言った通り全ての出口が開いていないという事は、イコール閉じ込められた。と、本気で言えるだろう。

 

「うーん、どうすると言われても」

 ハルは腕を組んで悩む。

 

「け、携帯電話とかは使えないのでしょうか…?」

 

「はい。電話をかけても何処にも繋がらないのです」

 ルークはミリアの質問に答える。

 

「そ、そうですか…」

 

 五人は「うーん」と、何とか脱出出来る方法がないか、考えを巡らせる。

 そこで数分の沈黙を破ったのは、リリーだった。

 

「そうよ!私たちは魔法使いなのよ!出口なんて壊しちゃえばいいんだわ♩」

 

「こ、壊す…!?」

「わ~お!確かにそれしかないじゃんね~♡何で気づかなかったんだろ~♡」

「確かに、その方法なら可能性はありそうですね」

「よし!物は試しだ!やってみよう!」

 

 五人は一斉に杖を出す。同時に五つの長いローブが五人の背中に現れる。

 

「よーっし!行っくわよー♩」

「リ、リリーさん…、壊すって本当にですか…?」

「もっちろん♩」

 

 一瞬で終わった会話ラリーの後で、リリーは杖を南出口に向ける。

 

 

「ディーパルタート♩」

 リリーの杖は魔法陣を展開。すぐさまシャッターが炎に包まれ、姿が見えなくなる。

 

「さぁ!燃えて壊れちゃいなさい♩そしてみんなで脱出よー♩」

 

 数分炎を出し続けた所で、リリーが様子を見るため止めてみる。が、シャッターはまるで何も無かったかのように変化していなかった。

 

「あら?変化無し、ね」

「じゃあじゃあ、あたしやってみる~♡」

 

 次はジルが杖を構え詠唱。

「ヒワルブルーカデ♡」

 詠唱と共に魔法陣が展開。素早く数十個の氷の塊が、シャッターに向かって飛んで行く。

「カンカン、パリンパリン」

 氷の塊はぶつかっては割れ、ぶつかっては割れを繰り返した。が、やはりこちらもややキズがついた位でほとんど変化無し。

 

「ん~?おっかしいな~?」

 ジルは杖の調子が悪いのかと思っているのか、持っている杖の先をトントンと軽く叩いた。

 

「この際ですから、みんなで同時にやってみますか?」

 今までの様子を見ていたルークがそう口にした。

 

「確かに、そうしようか」

「えぇ!みんなでやればきっと脱出出来るわ♩」

「い~ね~♡やろやろ~♡」

 

「じゃあ、いくよ!せーのっ!テリエルオペガーサ!」

「ディーパルタート♩」

「ディーピアターファ♡」

「テリエルキリアスト」   

 

 四人は一斉に風魔法、炎魔法、雷魔法を詠唱。シャッターに集中攻撃という形で、炎が燃え盛り、風でより勢いを増して舞い、雷で衝撃を与える。

 しかし、シャッターはやはりビクともしない。かつてこんなに強度があるシャッターなどあったでしょうか…。

〖作品を読んでいただいた方、少しでも覗いてくださった方へ〗

読んでいただき、ありがとうございました。

小説を書くことに慣れていないため、拙い部分もあったと思います。

ですが、少しでもこの作品を読んで良かったと感じていただけたら幸いです。

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