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【アストラルとしての第一歩①】

この物語はフィクションであり、実在する人物などとは関係がありません。

ミリアが(創作の)完全詠唱魔女となってから数日後のお昼。アストラルのみんなは食堂で一緒に昼食をとっていた。

 

「リリーっち~、グリーンピースあげるからミニトマトと交換して~♡」

 

「いいわよー♩…って!言うわけないでしょ!」

 

「え~ん。グリーンピースちゃんが可哀想だよ~。そんな事言わずに食べて~(泣)」

 

「ジルさん、好き嫌いは良くないですよ。一口くらいは食べてください」

 

「え~ルークっちまで~(泣)じゃあじゃあ!ハルっち交換して~♡」

 

「ごめんねジル。ちょうど今食べ終わったところなんだ」

 

「うぅ~。一歩遅かったか(泣)」

 

『ジルさんはグリーンピースが苦手なんだなぁ…』

 

 一人一人にグリーンピース交換の交渉をしているジルを見て、口をもぐもぐさせながらそんな事をミリアは思っていた。しかし、ミリアにまで順番がまわってくるとは…。薄々思ってはいたが現実になってしまった。

 

「ミリアっち!頼む!あたしのグリーンピースと何か!交換して!最後の砦だよ~(泣)」

 

「わ、私!?さ、最後の砦と言われましても…」

 

「ちょっと!私のミリアちゃんにまで交渉しないの!」

 

「わ~ん。リリーっち、なんだか今日は無駄に大人だよ~(泣)」

 

「『無駄に』じゃないでしょ!それに、私はいつだって大人のレディーよ~♩ジルちゃんみたいに半べそかいたりしないわっ♩」

 

 …この間ミリアに抱きついて来た半べその女の子はリリーではなかっただろうか…。

 

 それにしても、ジルの苦手な食べ物を回避したい気持ちも分かる。でも好き嫌いが良くないのも分かる。みんなの目線を集めたミリアが返事に戸惑っていたその時──

 

 〖ピンポンパンポーン〗

 

「緊急連絡です。アストラルの皆さんに魔物退治の要請です。直ちに出動願います。

 繰り返します。緊急連絡です。アストラルの皆さんに魔物退治の要請です。直ちに出動願います」

 

 〖ピンポンパンポーン〗

 

「みんな、昼食の途中ですまないが、緊急要請だ。直ちに行くぞ!」

 

「了解です。すぐ行きましょう」

「おっけー♩任せてっ♩」

「は、はい…!って、い、今からですか…!?」

 

「そうだよミリアちゃん♩ほらっ!急いで急いで~♩」

 

「わっ…待ってください~!」

 

 ミリアたちは下の街に出た魔物退治に向かい走り出した。

 

「ちょっと~、あたしのグリーンピースは~?(泣)」

 そう言いながらも置いていかれないよう、ジルも走り出した。

 

 

 下の街に着くと雷雲のように濃い灰色の雲が一面に広がっていて、見た目はイノシシに近い魔物が翼を生やして飛んでいた。全身は黒色で、目はつり上がり紫色に光っていた。

 

「この前見たドラゴンと雰囲気が似ている…」

 

「そうよミリアちゃん。魔物は何故かみんな黒色の体をして、目が紫色に光っているの。特徴とも言えるわね」

 

 リリーがミリアの呟いた疑問に答えてくれた。

 

「今日はイノシシですか」

「うっわ~。今回も大きいねぇ~。でもあたしにかかれば、どぉって事ないよ~♡」

 

「みんな、油断せず気をつけて行くよ!」

 

 ハルの掛け声で一斉に魔物に近づく。

 

「魔物さ~ん♡あたしはこっちだよ~♡」

 

 魔物は自分を誘うジルを見る。

 

「ファデアラール!」

 その隙に真後ろからルークが雷魔法を放つ。

 ビリビリとした電気を体に纏い、魔物は大きな唸り声をあげた。

 

 魔物が(うずくま)っている所でリリーが炎魔法を放つ。

 

「ディーパルタート!」

 リリーの放った炎は大きな魔物を包みこんだ。

 魔物はまたしてもメラメラと燃え盛る炎の中で唸り声をあげた。

 

「どぉ?リリーっちー。倒した~?」

「いえ、恐らくまだよ」

 

 魔物は一瞬静まり返ったが、すぐさま怒りの態度を見せるように片方の前足を犬かきのように空中で二回空気をかき、一気にリリーに向かって走ってきた。まさに猪突猛進というスピードで。

〖作品を読んでいただいた方、少しでも覗いてくださった方へ〗

読んでいただき、ありがとうございました。

小説を書くことに慣れていないため、拙い部分もあったと思います。

ですが、少しでもこの作品を読んで良かったと感じていただけたら幸いです。

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