怪しいエレベーター
奴らの仲間ではないという仮面の人物と別れてからしばらく経過した。
「何も進展がない」
そもそも、場所が分からないことにはどうしようもないわよね。
「指定された場所に行くしかないか」
私は院内を調べた中で特に怪しいと思った3階北側のエレベーターにもう一度、行ってみた。
「やっぱり広い」
エレベーターの中を調べてみる。
「それにしてもここってどれだけ広いのよ」
エレベーターの壁にあるボタンには1~50までの数学が書かれてある。
「ただの病院が50階っていうのも変だし、病院と何かの複合施設って考えた方が良さそうね」
それに、1階の端の方に施錠されている扉があった。恐らく、その扉も複数ある施設のうちの1つの入口なのだろう。
考え事をしてブツブツ呟きながら壁に付いている数字を押していると『パスワードを入力してください』という音声が鳴った。
よく見てみるとさっきまで何も無かったところにアルファベットの文字と『承認』という文字のボタンがそこにあった。
「まずは一歩進展ってとこね」
次に私がやるべき事は仮面の奴らを探してパスワードを聞き出すことだ。
「待ってなさい。仮面野郎。男か女かは分からないけど絶対聞き出してやるわ」