第六章76 【1月3日/初等部4年生活動中】6/【内田 愛幸(うちだ あせち)】の準備6
【内田 愛幸】は【疑似運命の三女魔神】の【霞呼(過去)】、【依真(現在)】、【美蕾(未来)】と自分が新たにやった事の確認をする真似事をして遊んでいる。
1つ目として、【イマジネーション・バタフライ】を幼虫から蛹にしたと復唱させ、2つ目として【超品鑑定士】の【技能基準】がまとまった、3つ目として【獰猛浮遊金魚】を生み出したと伝えた。
【獰猛浮遊金魚】とは空を飛ぶ金魚で、何でもかんでも食べてしまう獰猛な金魚をさしていて、【内田 愛幸】はさらっと【意味も食べる】と言っている。
もしそれが本当なら恐ろしい力となる。
そして、こりもせずに4つ目について話を続ける様だ。
【内田 愛幸】は、
『じゃあ、4つ目行くよぉ~。
次は、長いからねぇ~。
【不可思議無垢悪戯架空創作病自由絵日記帳】だよぉ~。
はい、復唱、繰り返してぇ~』
と言った。
これまでなら同じ言葉を繰り返すのだが、今回は、
『え~長くて言えないよぉ~むずかしいもん』
『え~長くて言えないよぉ~むずかしいもん』
『え~長くて言えないよぉ~むずかしいもん』
と返ってきた。
さすがに名称が長すぎて、現時点で複雑な知能、知性を持っていない【三女魔神】には復唱は難しかった様だ。
【内田 愛幸】は、
『ごめん、ごめん。さすがに名前が長すぎたようだね。
じゃあ、【不思議病気落書き帳】でいいや。
これなら言えるかなぁ~?』
と言った。
どうやら【内田 愛幸】は【名称】にはあまりこだわっていないようだ。
すると、
『うん、言えるよぉ~【ふしぎびょーきらくがきちょー】』
『うん、言えるよぉ~【ふしぎびょーきらくがきちょー】』
『うん、言えるよぉ~【ふしぎびょーきらくがきちょー】』
と返してきた。
そしてやはり同じように、
『ねーねーねー、【ふしぎびょーきらくがきちょー】ってなぁに?かわいいの?』
『ねーねーねー、【ふしぎびょーきらくがきちょー】ってなぁに?かわいいの?』
『ねーねーねー、【ふしぎびょーきらくがきちょー】ってなぁに?かわいいの?』
と返ってきたので、
『【不思議病気落書き帳(/【不可思議無垢悪戯架空創作病自由絵日記帳】)】って言うのはねぇ~。
君達の様な純粋な子達だけが考えて作る悪戯病気の事だよ。
例えば、【おててとおててがくっついちゃう病】とか【怒ったら変なポーズとっちゃうぞ病】とか何でも良いんだよ。
その【落書き帳】に描くと誰かをそのおもしろい病気にする事が出来るんだ。
絵日記だから一日で終わっちゃうけどねぇ~。
これは悪い心を持つ大人には使えないから君達の様な可愛らしい子だけが使える【おもちゃ】だよ。
君達は可愛いから一冊ずつプレゼントしてあげるよ。
悪い気持ちで作っちゃったら駄目だからねぇ~。
そしたら自分自身がかかっちゃうから気をつけて使うんだよぉ~』
と言った。
子供に危ないおもちゃを渡す悪い大人である。
【内田 愛幸】の歪んだ教育は続くのだった。




