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第六章61 【1月1日/初等部4年生活動中】5/元旦での【天村 能活(あまむら よしかつ)】5

 最初に断言しよう。

 元旦のこの日、【能活】が【先人が残した10大修行苦行】の1つ、【百姫(ひゃっき)救出行(きゅうしゅつぎょう)】を完全にクリアする事は無い。

 彼がこれをクリアするのはもう少し先の話である。

 それでも元旦のこの日に、彼の試練の難易度は跳ね上がり、それに伴い、彼が超覚醒を繰り返した日である事は間違いない。

 この日を境に【能活】の実力はまるで別人の様に跳ね上がるのだ。

 その怒濤の16回連続覚醒の一回目が現在苦戦中の66番目の【異世界】で起こったのだった。

 【限定未来視(げんていみらいし)】と言う【異能力】に覚醒したのだった。

 これはどういった【異能】なのか?

 それは、【未来】に起こる事を知ることが出来ると言う【異能】だ。

 ただし、起きる事は【本人】であるとは限らない。

 近い立場の人間などに起きる【未来】の出来事などを知る場合もある。

 【覚醒時】は1つだけ、この【百姫救出行】を全てクリアする頃には7つまで【未来を知る力】を得たのである。

 この【力】の特徴は、知った【未来】を覚えているかどうか選択する事が出来ると言うものである。

 自分に必要ない【情報】だと思えば【情報】を消去する事によって、別の新しい【未来の情報】を知ることが出来ると言うものになる。

 ただし、これを【誰か】に話してしまうと【忘れる】事は不可能となるので、あくまでも自分の頭の中で覚えているかどうかを選択してと言う事になる。

 もちろん、メモなどに残しても同じ事である。

 知った【未来の情報】が第三者の目に触れる事が出来る状態にしている場合、【情報を消去】すると言う事にはならない。

 また、【未来の情報】は時間が経ち、その時が再現されたら【思考】から除去されるため、新たに【未来の情報】を得る事が出来る。

 こういう条件で、【未来の情報】をどう扱うかは本人次第である。

 今回の【覚醒時】に【限定未来視】で得た情報は、【想像人間(そうぞうにんげん)】である。

 これは【能活】が手にする【力】では無く【他者】が得る【力】となる。

 この【力】を得るのは、【6周目】の【選ばれし者】である【我柔(わやわ) 稜翔(りょうしょう)】で得るのは明日の【1月2日 火曜日】となっている。

 一見、自分の得る力では無いので切り捨てるべき情報の様にも思えるが、【選ばれし者】のライバルである【稜翔】が得る力を覚えておくと言うのは対抗するためにも必要な情報とも言える。

 【想像人間】と言うのはそれだけ【脅威】として考えられる【力】だった。

 【限定未来視】は得たばかりの【力】なので上手く、自分自身の【未来の情報】を得る事も遠い未来の事を見る事もまだ不可能だ。

 1日2日の近い未来の【未来視】であれば、そのまま【情報】を消去せず、放置しておけば、明日【稜翔】が実際に【想像人間】の【力】を得た時、この情報ストックは消去され、【稜翔】の新戦力、【想像人間】の情報も得たままなので、少ないストックを上手く利用するには、このまま情報を削除するのではなく、放置して情報を覚えておくという選択がベストと彼は判断した。

 この【限定未来視】は【異世界】での【異能】では無く【現実世界】に持ち帰れる【力】となっている。

 【稜翔】が手にする【想像人間】のエピソードは【1月2日】のエピソードで語る事になるが、【稜翔】がその対象となる【想像人間】の【肉体情報】を【想像】し、それが【想像人間】の【力】として現実化すると言う【生物超兵器】の事を指している。

 もし、これが本当なら、相当な戦力を【稜翔】は得る事になる。

 なので、このまま【忘れて良い情報】とは言えない。

 そのため、【覚えておくべき情報】として、【情報削除】は選択しなかった。

 これでこの時、【覚醒】した【力】を現在攻略中の【ミッションクリア】に利用出来ない事になるのだが、心配はいらない。

 前述した様に、これから【能活】は怒濤の16連続覚醒のフィーバーを体験するのだ。

 つまり、まだ1つ目の【覚醒】をしただけに過ぎず、後、15回分の覚醒連鎖が残っているのである。

 それだけあれば、彼は見事に前人未踏の【百姫救出行】クリアを達成するのに十分なのである。

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