第六章53 【12月31日/初等部4年生活動中】C4/【祈清】と過ごす大晦日4
【祈清】は、【芳一/虚無】&【唯野 美耶】を自宅に招き、【ゲーム】を作る事になった。
本来であればたった1日では大したものは作れないが、【芳一/虚無】の【時間工作】と言う異能により、【パラレルワールド/並行世界】の時間を借りてきて、【10日分の時間】を作り出し、元に戻る【スイッチ】として、共に【風呂】に浸かると言う設定をした。
そこで、【ゲーム】を作りながら、お互い腹の探り合いをする事になった。
まずは、【ゲーム制作部】で【部活】をしている【芳一/虚無】に共同で作る【ゲーム】の【コンセプト】や【テーマ】などを決めてと【祈清】は伝えたのだった。
【芳一/虚無】は、
『では、【デミウルゴス/デモゴルゴン】と言う名前のゲームを作りませんか?』
と言った。
【祈清】が、
「【デミウルゴス/デモゴルゴン】?・・・【造物主】って事?」
と聞いてきた。
『私は昔、【デミウルゴス】と【デモゴルゴン】をテーマにした小説を作った事があるんですよ。
そこから発想を転換して、考えたのですが、【プレイヤー】は、【デミウルゴス側】と【デモゴルゴン側】に分かれて、【カード】を作るんです。
基本となるのは、【イラスト】と【キャラクターの名前】が書かれた部分のみの【カード】を作って後は2人で半分ずつ、そのカードにどんな特性があるか考えて【設定】を作ります。
【土属性】、
【水属性】、
【火属性】、
【風属性】、
【雷属性】、
【光属性】、
【闇属性】、
と言う7つの属性の【ライフ】を作り、どれか1つでも相手の【ライフ】をゼロにしたら勝利という【カードゲーム】です。
それぞれの【プレイヤー】はカードを半分ずつ受け取りそれに、7つの【属性】のどの【ライフ】を削る力があると言うことや1つから3つまでの【特殊効果】を【カード】に想像して、描き込みます。
相手がどんな【能力】を持つ【カード】を作るのか作ってみるまで解らない。
極端な能力を作ってしまえばプレイはすぐに終了してしまい、おもしろくなくなる。
また、それぞれの【プレイヤー】が作った【カード】は自分だけが保持できる訳ではありません。
ある程度作り終えた後で、その中からシャッフルして同じ枚数だけ、まとめてそれを更にシャッフルして配り直します。
プレイはその配り直した【カード】でやりますから、相手の【カード】が多く自分の手持ちの手札についた場合、当然、不利になります。
つまり、この【ゲーム】はお互いのクリエイターとしての発想力とプレイヤー同士の息のあったコンビネーションが駄作にも傑作にも変える【ゲーム】となります。
お互いの気持ちを知るには良いゲームだと思いますが、いかがでしょうか?』
「ふ・・・さすがね・・・」
『何がでしょう?』
「瞬時に、こういう【ゲーム】を考えられる、その類い希な【超発想力】の事よ。
ゲームをする事になったのはつい今し方なのに、瞬時に私達の関係に最も適した様な【ゲーム】を発想する。
恐ろしいくらいだわ。
脅威に感じるわね、その発想力は・・・」
『それはお褒めいただいたみたいで恐縮ですね・・・』
「心にも思っていないことを・・・底が知れないわね、貴女は・・・」
『それはどうでしょう?』
「とぼけて・・・でも、、まぁそこが貴女の本質なのでしょうね・・・
解ったわ。そのゲーム、やりましょう。
・・・作りながら遊ぶ。
おもしろい発想だわ」
『ありがとうございます』
と言う話になったのだった。




