第六章42 【12月31日/初等部4年生活動中】A7/【真緒】と過ごす大晦日7
【真緒】は、【芳一/弱転】&【美架】と共に戦っている。
【祈清】の定義によれば【亡恐謎】と言う【謎】と人の思念が混ざった存在として、【真緒】がかつて【芳一】から【原案】を貰って作ろうとした【マイセルフ・エネミー/自分自身の敵】と言う未完成の作品の【世界】に閉じこめられたが、自分の敵を一瞬にして倒して来た【芳一/弱転】&【美架】のアドバイスに従って、【真緒】の7人の【敵】の内、
【泥棒猫娘】、
【嘘つき狐】、
【臆病亀】、
【逃げ足脱兎】、
【諦めイルカ】、
と言う5人の敵を撃破した。
残る2人はモザイクがかかっており、【真緒】には認識する事が出来ない。
そこで、彼女は、
「先輩、アイディア下さい。私の駄目なとこ後、何がありますか?正直に教えて下さい。
直しますんで」
と叫んだ。
【芳一/弱転】は、すかさず、
『た、多分、ズルをする事だよ。
答えをすぐ聞くから、薄っぺらいものが出来るんだ。
自分で考えないと・・・』
と【アドバイス】を送った。
【真緒】は、
「はっきり言いますね、先輩。
でも、的確なアドバイス、ありがとうございます。
それで、自分の欠点が1つ見えました。
6人目。
お前の名前は【ズルねずみ】よ」
と言った。
すると、モザイクが掛かっていた1人の姿がはっきりと映し出される。
どうやら、正解の様だ。
姿がはっきりした以上、後はこれまでの5人と同じ要領で倒した。
そして、7人目については自分で考える事にする。
自分で考える事が大事だ。
それを【先輩】は教えてくれている。
自分には何が足りない?
考えるのよ。
何が足りない?、
何が足りない?、何が足りない?、
何が足りない?、何が足りない?、何が足りない?、
何が足りない?、何が足りない?、何が足りない?、何が足りない?、
考える。
その時、ひらめいた。
自分自身を信じる気持ち。
自分にはそれが足りない。
それに気付いた【真緒】は、
「最後のあんた。
お前の名前は【自信なしライオン】よ」
と言った。
するとそれに合わせて7人目も姿を現す。
後は同じ要領で倒すだけである。
この7人の【敵】であるが、簡単に言えば、7つの欠点を見つけてそれを克服すれば解決するのである。
なので【真緒】には、【配慮が足りない】、【空気が読めなかった】、【人のせいにする】など他にも欠点はある。
要するに自分の7つの欠点を見つけてそれに対処すれば、解決する【物語】なのである。
絡繰りが見えたなら、後は解決するのみである。
敵は【真緒】とどっこいどっこいのレベルなのであえて語るほどの戦闘にはならない。
無事に7人の【敵】を倒し、【真緒】と【芳一/弱転】&【美架】は元の世界、と言っても【神】と【悪魔】が作ったかりそめの世界に戻る事が出来た。
そして、そのかりそめの世界での一時も終わりの時間が来た様だ。
除夜の鐘も鳴っている。
もうすぐ、魔法は解けてしまう。
特別に108回なるまでの時間は貰えた様だ。
その間に煩悩を落とすのではなく、最後の会話を楽しんだ。
【真緒】は、
「先輩、今日はありがとうございます。
これで明日から推し活、再開です」
と言った。
【芳一/弱転】は、
『推し活?』
と聞いたが、
「何でもありません、こっちの話です」
と誤魔化した。
そこで、108回目の鐘が鳴り、魔法が解けたのだった。
【芳一/弱転】&【美架】は本体に戻り、【真緒】は一緒に【芳一】と過ごせた事を感謝したのだった。




