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第六章36 【12月31日/初等部4年生活動中】A1/【真緒】と過ごす大晦日1

 日が変わり、今日は大晦日、【12月31日 日曜日】である。

 この日の【芳一】は自分の本体から

 【芳一/弱転(じゃくてん)】/【唯野(ただの) 美架(みか)】、

 【芳一/武賢(ぶけん)】/【唯野(ただの) 美撫(みな)】、

 【芳一/虚無(きょむ)】/【唯野(ただの) 美耶(みや)】、

 を分離させて行動させて、3人の女性と会う約束をそれぞれ果たそうとしている。

 今回は、【石川(いしかわ) 真緒(まお)】ペンネーム/【小鳥遊(たかなし) 聖良(せいら)】と共に過ごす【芳一/弱転(じゃくてん)】/【唯野(ただの) 美架(みか)】を追ってみようと思う。

 まずは、【真緒】についてだ。

 彼女は常に悩んでいた。

(私は薄汚い人間だ。

 人の真似をして自分の手柄にしようと思って好きにやってきた・・・

 先輩ともそのつもりで近づき、一時、彼女にまでなった・・・

 全て打算で生きてきた。

 でも・・・先輩と付き合って行く内に、先輩のまっすぐさに自分が惨めになった気になっていた。

 それで先輩のアイディアをたくさん取った。

 自分の手柄としてしまった。

 結局、別れる事になって、しばらくして先輩が注目され始めたのを知って嫌がらせをしようとした。

 結局、運営に捕まった。

 反省を促され、私は再出発の機会を得た。

 でも、やっぱり、先輩とは天地の差がある事を実感させられる。

 先輩はどこまでもまっすぐだ。

 だから、自分の醜さを思い知らされる。

 だけど、もし、やり直せるのなら、先輩ともう少し、まっすぐに向き合いたい。

 純粋無垢なまま、先輩と出会い、恋をし直したい。

 そしたら、先輩ももっと自分の事を見てくれたかも知れない。

 修正したい・・・出逢い直して・・・)

 そんな事を思っていた。

 そんな彼女に、

《出来ない事もないよ・・・

 やってあげようか、人間のお嬢ちゃん・・・》

 と語りかける思念が届いた。

 【真緒】は、

「だ、誰っ?」

 と動揺した。

 自分の秘めたる思いが誰かに知られてしまったと思ったので出た言葉だ。

 それに対して、

《通りすがりの【神様】だよ。

 ちょっと君の思い人に興味があってね。

 全体はプロテクトかかっててさすがのこの【神様】も無理だったけど、どういう訳か、【分離】してくれたからね。

 部分的ならこの【神】でもアクセス出来ると思ってね。

 ちょっと実験に付き合ってもらおうと思って声をかけたんだ。

 君とこれから会う、【弱転】と呼ばれる【彼】の今のレベルなら、【もしも】の【シチュエーション】に取り込む事が出来る。

 まぁ、あんまり長引くと、彼の本体に怪しまれるから長くは無理だけど、今日1日だけなら、好きなシチュエーションで、【弱転】の彼と自由な恋愛をする事も出来るよ。

 ただし、彼の方の設定はあまりいじれない。

 【神】としては彼を観察したいからね。

 いじれるのは君の設定だ。

 今日の君は自由な設定で、彼と逢える。

 彼の前に着飾って逢いたいのだろう?

 お互いウィンウィンの関係だと思うけど?》

 と心に語りかける。

 【神様】?何を言っているの?とは思いつつ、もし、それが本当なら自分の望みが叶う事になる。

 だが、

「お断りします。それを選択したら、私は先輩の前に立てないと思います。

 だから、魅力的でも私はそれを自ら選ぶ事は出来ない」

 ときっぱりと断った。

 すると、

《おめでとう。君は試練をクリアした》

 と言う別の声の言葉が返ってきたのだった。

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