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第六章29 【12月30日/初等部4年生活動中】1/【龍竜体】飛び立つ

 日が明け、今日は【12月30日 金曜日】だ。

 【芳一】はこの日、【制作活動】に勤しんでいた。

 なので、【創作活動】の内容は別として、特に際立った事をしていた訳ではない。

 そこで、今日は【芳一】以外の動きを追ってみようと思う。

 まずは、この日、11匹の【龍】が空を舞った。

 これは、【辰巫女(たつみこ)】が【龍竜体(りゅうたつたい)】と正式に契約を交わし、【龍竜体】が6核柱(ろっかくちゅう)の【化果体(けかたい)】を呼びに旅立った事を意味していた。

 【化果体】が顕現し、さらに24ずつ96の【世界観】を表現した4つの【秘匿(ひとく)大曼荼羅(だいまんだら)】が完成した時、【化果体(けかたい)】が合わさる事により【究極の姿】となる【真深体(しんしんたい)】が顕現される。

 そして世界が終わるとされている。

 世界が終わるとはどういう事を意味しているのか?

 それはすなわち、【超越】、【謎】、【出鱈目】の脅威が予定よりも早く来ると言う事を意味している。

 正確には、【超越】、【謎】、【出鱈目】のどの脅威にも属さない4番目の【脅威】となる【無有変(むゆうへん)】と言うものを呼び起こすとされている。

 そのため、【超越】、【謎】、【出鱈目】が、活性化するとされている。

 【無有変】とはそれまで【無】だったものから【有】へと変化して出てくる者を指す。

 元々は無なのだが、それだけではすまないもの、【無有変】とよばれるものである。

 例えば相殺して0になっていた2つの物が、プラスとマイナスのエネルギーとして顕現かされると言うものであり、【対消滅】などを引き起こすものとなっている。

 それは滅びを司るエネルギーとなると言われているのだ。

 プラスとマイナスが合わさり、ゼロになる現象に巻き込まれたら消滅してしまうという事である。

 そうなれば、それに対抗するための【選ばれし者】達の戦いも前倒しで始まる事も意味している。

 本来であれば、【5周目】の【選ばれし者】達の戦いは来年の暮れくらいに始まる予定であり、【6周目】は、それから2年後、【7周目】は、更に2年後くらいに始まる予定だった。

 だが、【化果体】の出現から【真深体】への顕現を引き起こせば、待った無しで、始まる可能性が出て来た。

 最近の未来予知では、【5周目】から【7周目】までの【選ばれし者】の戦いはほぼ同時に来年の【2月29日】になるのでは無いか?と言う予言まで出ている状況になっていた。

 それだけせっぱ詰まった状況になっており、今まで、【龍竜体】を【放置】し過ぎていたのである。

 逆に言えば、【龍竜体】の勢力は今まで身を潜めて来たと言うことである。

 漫画やアニメなどでは、野望を持つ者達は表で暴れて、ヒーローとぶつかり、そして退治されると言う展開が当たり前だが、現実的に考えれば、姿を現さず、その時が来るまで表に出ない方が、もっとも効率的に目的を果たす可能性が高いのはバカでも解る理論であり、【辰巫女】達はそれを実行しただけだった。

 【芳一】達も他にたくさんのやることがあったので、【辰巫女】や【龍竜体】を気にする事は出来なかった。

 その前に【禁断体】や【無冠の才覚者達】からなる【イリーガル(ILLEGAL)イグジスト(EXIST)/存在する非合法】達とのいざこざを少し解決したから終わったと思いこんでいたのだ。

 そう言う事で、【辰巫女】達はそれぞれ13種類の【特別な作品】をコツコツと作り上げ、【龍竜体】を呼び出し正式契約するまでになっていたのであった。

 そして、本日、【龍竜体】を飛ばし【化果体】を呼び出しに向かわせたのであった。

 何をやっているんだ【芳一】達はと思わないでいただきたい。

 【芳一】達は正義の味方では無い。

 よって、平和を守るために常に目を光らせていると言う訳ではない。

 彼等は【夢の実現】や、【覇王】となるために日々切磋琢磨しているのである。

 【世の中】を守るために行動している訳ではないのである。

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