第六章28 【12月29日/初等部4年生活動中】7/ラスボス?会いに来る?3
【芳一】は突然、訪ねてきた本来彼の人生における【ラスボス】になるはずだった【存在】と話をしていた。
どうやら、【芳一】は本来、【身体】と【名前】を奪われ、自分を取り戻すために自分の作った【作品】を力に変えて14の【異世界】を冒険する予定だった様だ。
そして、【ラスボス】になる予定だった者は【芳一】が冒険の最後に手にする予定だった【世界一美しい姿】だった様だ。
【ラスボスになる予定だった存在】はそのままの姿で【芳一】に会いに来る訳にはいかなかったので、【芳一】に渡す予定だった姿形となって会いに来ていた。
そのため、何者でもない者だと名乗っていたようだ。
【ラスボスになる予定だった存在】の話では、【芳一】の代わりに【身体】と【名前】を奪われた人間が居る様だが、身代わりと言うよりは【夢】をつかむ権利を【芳一】の代わりに手にした【ドリーマー】となったと言う事だったので少し安心した。
と同時に、【都立夢異世界部活学校】への入学が、【芳一】の運命を変えていた事にも衝撃を受けたのだった。
どうやら、【芳一】は本来の運命より難易度が極端に高い運命を歩んでいるらしいことが【ラスボスになる予定だった存在】の口から知ったのだった。
その後、【ラスボスになる予定だった存在】は、本来、こういう冒険になる予定だったと言う話を、
【右腕の異世界】、
【左腕の異世界】、
【胸部の異世界】、
【腹部の異世界】、
【臀部の異世界】、
【右脚の異世界】、
【左脚の異世界】、
【心臓の異世界】、
【顔の異世界】、
【頭部の異世界】、
【首の異世界】、
【右脳の異世界】、
【左脳の異世界】、
【名前の異世界】、
の順番に簡単にまとめて話して聞かせてくれた。
その話は無かった事になったので、話しても仕方ない事なのだが、その冒険も【芳一】にとってはかなりわくわくする【冒険】になっていたと言う事だけは確かだった。
【芳一】がその【冒険】に出なくなった事で本来出逢うべきはずだった存在の多くとは出逢う事は無くなってしまったがこれも【縁】の問題である。
出逢わなかったら出逢わなかったでそれもまた人生である。
その代わり、縁が無かったはずの【シェリア】や【祈清】達とも知り合えたのだがから、それはそれで感謝すべきことであると【芳一】は、思っていた。
占いにも出ていたのだが、【芳一】は基本的に後悔しない。
失敗も多いがそれはそれで受け入れるのだ。
だから、その失敗を元にして新たな道を進もうとする。
それが、【芳一】の強さである。
まっすぐに、そして誠実に生きる、その生き方を全うする事で、【芳一】には色んな救いの手がさしのべられて来た。
そう言う人生を歩んでいる。
道は本来のものとは違っても、それはそれで、彼は自分の思う通りにまっすぐに進めるのである。
【ラスボスになる予定だった存在】はその後も話して見たかった事を語った。
それには、まるで、何十年ぶりかに親友が訪ねて来てくれた様な錯覚を【芳一】は覚えたのだった。
最後に、【ラスボスになる予定だった存在】は、
『最後に、君と話せて良かった。
私は君の新たな冒険を応援している。
君なら、それでも【夢】を叶えるだろう。
私は君と対峙出来ていたかも知れなかった者として誇りに思うよ。
ありがとう。
君との縁はこれで切れるがどうか健やかに』
と言ってそのまま、消滅した。
【芳一】は、
「・・・こちらこそありがとう。
会いに来てくれて嬉しかった。
貴方も新たな出逢いと上手く行くことを祈っているよ。
バイバイ・・・」
とつぶやいた。
その後すぐに、
『やっと帰れたか。何だったのじゃ今日は?』
と言う声が響いた。
【芳果】の声だ。
どうやら、【芳一】の家族達が戻ってきた様だ。
【芳一】は家族を出迎え、
「お帰り、疲れたでしょ?たまには僕が料理を作るよ」
と彼女達をねぎらったのだった。




