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第六章26 【12月29日/初等部4年生活動中】5/ラスボス?会いに来る?1

 【真緒】とは【芳一/弱転(じゃくてん)】/【唯野(ただの) 美架(みか)】(外で?)、

 【シェリア】とは【芳一/武賢(ぶけん)】/【唯野(ただの) 美撫(みな)】(護衛役?)、

 【祈清】とは【芳一/虚無(きょむ)】/【唯野(ただの) 美耶(みや)】(自宅?)、

 と大晦日に逢い、共に年越しをする約束をした【芳一】が自宅に戻るとそこには【祈清】の作った【隔離空間】に隠れていて【祈清】に転送してもらい、そこに現れたのは【男性版フェアリア】とも言える【絶世の美男子】だった。

 同性である【芳一】も惚れてしまいそうになる様な美形だった。

 【絶世の美男子】は、

『やぁ・・・君に逢いたくて、つい来てしまったよ』

 と告げた。

 【芳一】は、

「え、えっと・・・貴方が僕に逢いたいって人?・・・いや、人間離れし過ぎているから人間じゃないのかも知れないけど・・・」

 と聞いた。

『私は何者でもないよ。君の前に立つと言う役割を奪われ、私は何者でも無くなった。

 でも、それに対して恨み言を言うつもりは無いよ。

 逆に嬉しいかな?僕の前に出てくるハズの男は僕より大きな存在との縁が出来ていた。

 それはある意味、誇らしい事だと思えるんだ。

 ただ、私はこのまま消えるかと思うとちょっと寂しくてね。

 君の同居人達には申し訳ないが、君が就寝する前の僅かな時間を私と過ごしてもらおうと思ってね。

 ちょっと、【君の縁】を操作して、彼女達はしばらく戻って来れない様にさせていただいた。

 一応、君の【物語】の【ラスボス】という立場に居た者なんでね。

 それくらいの【力】はあるんだよ』

「な、何が狙いなのかな?」

『そう、身構えないで欲しい。私は君と話がしたかっただけだ。

 今日を最後に君との【縁】が切れる私の最後の我が儘と思ってしばらく付き合って欲しい』

「し、死んじゃうの?」

『いや、死ぬことは無いよ。ただ、君の代わりに別の相手が私に割り当てられる事になる。

 それがちょっと悔しいのかな?

 君と少しでも【縁】を感じたいと思ってね。

 少々、我が儘を言わせてもらって君に会いにきたんだ。

 君は私に対して魅力を感じていると受け取れるが、私からすれば君の方が魅力的だよ。

 意味は才能が溢れている。

 それが世の中に認められにくいがそれは世の中が君の力に追いついていないからだ。

 君の事がよく解らないから評価にまで至っていない。

 それだけ君の才能は飛び抜け過ぎている。

 本物は凡人には理解しにくい。

 正に君はそう思われている人間だ。私が保証しよう。

 だが、見ている人間は少なからず存在している。

 ただ、それを自分達の理解の範囲に収めるには君の力は余りにも大きいのだ。

 私はそれを君に伝えたかった』

「そ、それはどうも・・・」

『謙遜することはない。本当に力ある者はほとんど君を認めている。

 それを理解して欲しい。君はもっと君の実力を信じるべきだ。

 君が現在、よく見ている占いでもそう言う結果が出ているのだろう?』

「そ、そこまで解るんですか?」

『まぁね。君と話したいとは言ったけど、それにはまず、君が君の実力を理解するのが先だ。君は自分の力をかなり過小評価している。

 それを自覚してもらおうと思ってね。他の人間は君と同じ事は出来ない。

 君の真似をしようと思っても完璧には出来ない。なぜなら君の様にポンポン、何でも思い浮かばないからだ。

 それをふまえて少し話がしたい。

 まずは、君が本来歩むべきだった人生を語らせて欲しい。

 今では9割以上が塗り変わったため、これが現実化する事は無いが、君が本来歩むべきだった人生はこうだったと君に知って欲しい。

 その話をさせてくれ』

 と言う話になった。

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