第六章17 【12月28日/初等部4年生活動中】3/選択されていない無効化される歴史3
さぁ、茶番劇を続けよう。
突然やって来た【男】は【女】の姿になり、【芳一】に対して、夢の一日を過ごしませんか?と言ってきた。
説明を求める【芳一】に対して、【女】は、
『今日の貴方は完全なる自由です。
仕事をしなくても良いし、最悪、大犯罪を犯したとしても今日一日、逃げ切れば明日には無かった事になります。
もちろん、貴方はそんな悪事をしないことは調査済みです。
その様な人間は当選者にはなりませんから。
当選者となる資格があるのは貴方の様に純粋に頑張っている人だけです。
貴方は今年の当選者になりました。
と言うわけで、何かしてみたい事ってありますか?
いつもだったら絶対に出来ない事も、今日だけはほぼ何でもありですよ。
どうせだから全く縁のない事をしてみませんか?』
と言ってきた。
【芳一】は、
「そんな事、急に言われても・・・」
と困惑する。
『何でも良いんですよ。
思い浮かべてください。貴方なら様々な発想が出来るはずです。
例えば、テレビで視聴している事で貴方には絶対に不可能な事とかありませんか?
それをやってみると言うのも1つの手ですよ』
「見ている番組ですか?まぁ、僕は参考にするため、まんべんなく色んなのを見てますけど、自分と全く縁がないと言えば、【アイドル】と番組をやる事ですかね?
まぁ、【Kポップスター】と配信番組は毎月、5日やっているんですけど、裏方をしているだけだから、共演って感じじゃないし。
例えば、【アイドル】を審査して選ぶとか、【アイドル】と同じ番組で共演するとかはこの先無いでしょうね」
『じゃあ、それやってみませんか?』
「やってみませんか?って、出来ないと今、言ったじゃないですか」
『出来ない事をやるのが今日なんですよ。
今日は無礼講。何でもありです。
特にやりたい事が思いつかないなら、それをやりましょう』
「やるって言われても、そんな都合の良い【アイドル】が居るわけ・・・」
『はい。もちろん存在しません。
少なくとも昨日以前と明日以降は。
ただし、今日は別です。
貴方のための【アイドル】が今日限定で存在します。
彼女達にとっては大切な一日です。
後悔のない様に、お過ごし下さいね』
「いやいやいや、ちょっとあんた、何言って・・・」
『先ほども言いましたが時間がもったいないです。
早速始めましょう。
私は僭越ながら貴方のサポートとしてつかせていただきますので、よろしくお願いします。
言ってみれば貴方の秘書の様なものなので何でもお申し付け下さいね』
「ちょっと、いきなり過ぎて心の準備が」
『待ったは無しです。行きますよぉ~』
「いやいやいや・・・」
と困惑する【芳一】を余所に【芳一】のための一日がスタートする。
始めに断っておくが、これは【虚構化】する一日である。
この一日は彼にとっては無かった事になる一日であると言うことは断言しておく。
彼が今日という日に関わった人間などは全てリセットされると思って貰えれば幸いである。




