第六章16 【12月28日/初等部4年生活動中】2/選択されていない無効化される歴史2
さあ、たった1日の茶番劇を続けよう。
【芳一】はこの日、何の脈絡も無く、【アカシックレコード・アーク】と名乗る、人類応援団の何者かに声をかけられ彼が今年の【当選者】と言われたが全く意味がわからなかった。
当然、
「は?」
と言う反応になり、困惑する。
どういう事か仲間に尋ねようとしたが、そこには一緒に住んでいるはずの者達、
【唯野 芳果/4体目の御神体】、
【唯野 芳寿/4体目の怨魔体】、
【唯野 美和/リアライズ・イマジナリー・フレンド】、
【万能識のフィナレエンデ/七無神】、
【化門】/【抜狐】の【姫都音】、
【化門】/【祟狸】の【譚抜祈】、
の6名の姿がない。
ちょっと探してみたが何処にも居ない。
【芳一】は、
「みんな・・・どこ行ったんだ?」
とつぶやく。
それに対して、
『まぁまぁ。しがらみは一旦忘れましょう。
せっかくだからまっさらな状態で楽しみましょう。
貴方は何をしてみたいですか?
どうせだから、絶対に出来ない事をしてみましょうよ』
と男が声をかける。
【芳一】は、
「いやいやいや、意味わかんないから。
そもそも、貴方誰なんです?」
と聞く。
男は、
『私は何者でもありませんよ。
どうせこれは一日だけの事。
明日には記憶から抹消される事なのです。
だから私の名前を知っても意味がありません。
なので名乗る事はありません。
適当に、【男】でも【女】でもお好きにお呼びください』
と言った。
「いや、さすがに【女】って訳には」
『行きますよ。なりましょうか?(声が男声から女声に変わり)ほらっどうですか?
貴方は女性好きみたいですから、【女】として接しましょうか』
「な、何者ですか、貴女?」
『ですから何者でもかまいません。
どうせ、覚えていないのですから。
そんな事よりもこうしている間も刻一刻と時間は過ぎているのですよ。
せっかくの夢の一日です。
もっと楽しみませんか?
とりあえず、どういった一日を過ごせるか、説明をさせてください。
時間がもったいないです』
「は、はぁ・・・」
と言う話になったのだった。
突然やってきた【男】、改め、【女】。
彼女は何を説明するのだろうか?
茶番劇はまだ続く。




