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ラクレイド話の世界設定③

Ⅳ ラクレイドの周辺国①


【隣国・デュクラ王国】


 ライオナールさんに嫁ぎ、彼の死後は弟のセイイールさんと再婚した悲劇の王妃・アンジェリン。

 彼女の出身国がデュクラ王国です。


 ラクレイドの人々が崇めている『この世を創り終わった後、座って長い眠りについた』神の姿とされている、神山ラクレイ。

 長大な山脈の急峻な最高峰で、冬季は雪を頂く姿が神々しい名峰です。

(夏場でも山頂に雪が残るが、麓からは見えにくい)

 その神山ラクレイをはさんだ隣国が、デュクラ王国。

 ラクレイドとは古くからの友好国で、民族的にも言語的にも文化的にも近く、宗教観も近い国でしょう。


 デュクラの王政は、天下布武!的な感じで国をまとめたラクレイドとは違います。

 各領主の合議で頭領(アタマ)を決めた……という形の王政を敷いているのが、『デュクラ』という国です。


 現王家は比較的長く『王』を務めてきていますが、『デュクラータン(王家の姓)』を名乗るのは、実は他の家でも可能!というシステムになっています。

 合議に参加できる『家』であるのなら(可能不可能を度外視するなら)どこの家であっても王になれる制度です。

 合議の場で『アンタの家、王になっていいよ』と決まれば、そこの家が『デュクラータン』さんになります。

(まあ、領主同士の政略結婚も進められてきていますし、合議に参加できる家はみんな、遠い近いの差はあるものの親戚みたいなものです)

 だから人望があれば、爵位としては最下位の男爵家であっても王になれます。

 ……現実的には無理ですが。


 つまり各領主の支持がある限り、国のトップを務めることが出来ます。

 この制度の良い点は、各家の独立不羈の意識が高くお上頼みにならないというか、地域の実情に沿った政策を取りやすいなど、地域(各領主)毎の自由度が高いこと。

 逆に、国が一つにまとまりにくいから外圧的な危機に弱い、内乱が発生しやすい、など、国としての弱みを抱えています。

 長所と短所は裏表なのです(笑)。



 宗教観もこの二国は似ています。


 『光の神 ラクレイアーン』を信仰するラクレイド。

 『光の神 デュズ』を信仰するデュクラ。

(『デュクラ』という国名は『デュズを崇める者たち』という意味合いがある)


 どちらも太陽信仰が基になっているでしょう。

 ただラクレイドでは『光』そのものに重点が置かれた信仰になっているかもしれません。

 太陽も月も『光をもたらすもの』として尊ぶラクレイドに比べれば、デュクラ側はもっとはっきり太陽信仰の形を残している様子。

 太陽そのものへの崇敬の念が強いといいますか、日本に昔からある『お天道様が見てる』的な感覚が強いのが、デュクラの『デュズ』信仰になります。


 デュクラでは、ラクレイドのように神山ラクレイを御神体として崇めるようなことはありません。

 太陽そのものを漠然と崇めていますが、神殿には『デュズ』神像や絵姿があるそうです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 宗教感というのは、大元の信仰が同じでも解釈と扱いが違うと、まったく別物になりますね。 それこそ、そのちょっとのズレでお互いに許せなくなり戦争に……。 例え同じ宗教でも、熱心な人とそうでない…
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