ダークヒーロー8
さて、次は店を構える場所だな。
重要施設が東側に多いので、城と教会とギルドと闘技場を結んだ中で一番城に近い東側の通りがベストだろう。
とにかく一度見学だ。
石畳の綺麗な道の両側には、
ショーウインドウに、武器防具が飾られているお店や
ドレスや洋服の飾られている店など
如何にも高級そうな店が立ち並ぶ区画だった。
庶民の店とは異なる雰囲気がある。
この外壁内部で生活出来るだけでも裕福なのだろうが、城付近に店を持つのは中々にして難しいだろう。
そこには、厳然たる格差が存在するようだ。
収める税金の違いにより、待遇に違いが出るのは当然だろう。
それはそうと、俺の横流し商法が、通用しないコロッサスで、対抗策として出した答え
それは、ブランドである。
マクスウェルとの、コネが出来たのは大きい。
近衛騎士団長なら、王の側近で身分も申し分ないし、人々に人気がある人物だからだ。
何故献上したのかは、これによる恩恵が計り知れない為である。
さて、下見は終わったが、上手くこの通りの店を、確保出来ればいいなと思ってたが
それは取り越し苦労に終わった。
商人ギルドへ書類を持ってくなりVIP待遇で、VIPの為の店を借りる事が出来た為だ。
それは主にマクスウェルの用意してくれた書類のお陰である。
王室御用達の商人だけが許される王家の紋章入りの書類だったからだ。
その為、商人ギルドの対応も素晴らしく、すぐに契約出来た。
さて店を確保したから、次は人を確保しに行くか
。
こんな日が来たときの為に、とっておきの魔法を開発しといたんだよね。
本当は、リヴァイア村のギルドに売り付けようと考えてたんだが、あそこはちょっとトラブったから見せられなかったが。
ここで使わずしてどこで使うのだろう。
二次元転移魔法で座標は、店の奥の休憩室でいいな。
よし完成、この場所の縦30cm横50cmの写真だが完成した。
こちらはオッケーだな。
「へいらっしゃいおっラインじゃねえか。久しぶりだなおい。今日は何の武器が必要何だ。」
2日かけてマサルドに戻った俺はダールさんの武器屋を訪れた。
店に入る前に店の写真を一枚取った。
しかしながら相変わらずの、体格の良さだ。
「今日はちょっと違います。ダールさんの腕を見込んで、店を一つお任せしたくてお願いに来ました。」
おれはそういうと、証明書を取り出し、ダールさんに見せた。
「おめえこれはコロッサスの王家の紋章入りじゃねえか。こんな大層なもんどこで手に入れたんだ。」
いやー、色々と苦労したんだよね。
俺はダールさんに経緯を説明し、コロッサスの店の写真をカウンターに広げ
「ダールさんちょっとこの写真に手をかざしてみて下さい。」
俺はダールさんにそう勧めると目の前からダールさんが消えたのだ。
ニヤリと笑い俺も後を追った。
戸惑うダールさんに対して俺は2次元転移魔法であると説明して再びマサルドに戻り、色々と説明した。
「それなら文句ねえ引き受けてやるよ。ただ、そうなると人が足んねえから、雇ってもいいんだろ。」
「ええ、好きにしてくれて大丈夫です。」
よし、最重要人物の人員確保が出来たな。
説明した内容だが、具体的には、こんな感じだ。
通信はリンカダールと、同じものを用意した。
通信技術は以外に発達してる為、マサルドやコロッサスでも魔法アイテムとして、購入が可能である。
武器の仕入れに関しては俺が調達する。ただ銃だけは、仕入れを頼んだが、他の武器は、簡単だ。
マサルドのそこら辺の、武器屋で色々な種類の武器を買ってくる。
材質は安い鉄の武器でいいので、それを石に接触させる。
ただこの時武器の重さと、同等分以上の石を接触させてしまうと、ストレンジ現象で石の性能をそのまま引き継いだ属性神シリーズの武器になってしまう。
俺が使っている闇属性武器もその一つだ。
そこで60%帝シリーズ・・・アダマン製+ミスリルの長所を併せ持つの材質に、自己再生、完全記憶、永久不変、効果のある武器になった。
40%王シリーズ・・・鉄よりちょっと軽いアダマン製相当の材質に自己再生、完全記憶の効果を持つようになった。
永久不変がないので剣の手入れを怠ると、錆びたり、経年劣化で自己再生や完全記憶が効果が少なくなると行った具合だ。
20%魔シリーズ・・・普通のミスリルより少し丈夫で更に軽いミスリル製相当の材質に、自己再生、完全記憶の効果を持つようになった。
80%以上はオーダーメイド属性シリーズ、使用者の適性属性に合わせる事で、アダマン製+ミスリルの材質相当に加え、全身体能力アップ小、自己再生、完全記憶、永久不変が付く
属性神シリーズ・王室専用、アダマン+ミスリルの材質相当に加え、全身体能力アップ大、術式増幅、自己再生、完全記憶、永久不変を持つ。
魔法火薬式の銃だけは、特別な構造なのでダールさんが調達したものを、俺が上のシリーズに変化させる形にしたので、オーダーメイド並みの時間が必要になる。
オーダーメイドの武器の形状も、ダールさんが契約してる鍛冶屋に頼めば、オーダーした人の好みで、どんな飾りも出来るので、オリジナリティー溢れる形状になりそうだ。
次に防具は、危険な結果を招いた。
属性神シリーズで試したが、恐ろしいことに、特技や魔法によるダメージが、2倍以上になるというとんでもない弱点になってしまったのだ。
伝導性が高い物質を防具にしても、駄目って事だ。
ラインナップは、盾だけだ。
伝導性を活かして避雷針のように、使える。
ただし身体能力アップと、術式増幅の相乗効果はなかった。
属性神の武器と属性神の盾を装備しても、術式増幅は4倍とかにはならない。2倍以上~3倍以下のままだ。
ただし属性神剣と属性盾なら、効果の高い方だけが残る。
もちろん、ダールさんの計らいで、チタン合金製の防具は、取り扱う事になっている。
ただしやっぱりフルプレートに近づく程、寸法の誤差で、使用者の負担が(足が痛いだの、肩が窮屈だの)増す為、オーダーメイドになる。
もちろんカスタムメイルの為の、ばら売りも可能にした。
カスタムメイルとは
人によって、肘当ては、入らないがガントレットは、欲しいとか
肩当ては、欲しいが、ヘルメットは入らないとか、
自由に選べるように、なっている。
もちろん、カスタムメイルのオーダーメイドも可能だ。
この世界において、最高級の防具といえばチタン合金製の防具だ。
軽くて丈夫な上、錆びたりはしない。
またマナを通しにくい性質があるため、ブレストプレートには、魔法軽減効果が生まれる。
防具としては最適と言えるだろう。
武器でチタンを使うと魔法軽減が、発生するためあんまり宜しくないとされている。
大体このようになった。
勿論普通のアダマン製武器やミスリル製武器には、自己再生や完全記憶などついてない。
この優位性がブランドになる。
アダマン製武器の特徴だが、特技系の術者にとっては、相性が良い。
反面魔法剣など、魔法との相性が悪い。
魔法伝導性がさほど高くないが、とにかく硬く、しなやかで、パワー系の者がガンガン使ってもけっこう大丈夫だったりするが鉄より、ちょっと重たい特徴がある。
因みに王シリーズは、性質もちょっと強化されており鉄の80%位の軽さになっている。
例えば、武器でガッチリ受け止めてもOKだったりする。
ミスリル製武器の特徴は、魔法伝導性が高く、魔法剣などの相性が抜群にいい、反面特技系の技との相性は悪く、耐久性で言えば実用には至る者のさほど高くないが、チタン合金に匹敵する位軽い特徴がある。
因みに魔シリーズはちょっと耐久性が、向上していて鉄より50%軽い、因みにチタン合金は、60%くらいだ。
扱いにはテクニックが必要なのが特徴で、例えば武器で受け止めるのではなく、受け流すなどの技術である。
アダマン+ミスリルは、チタン合金以上に、軽く両方の長所を更に強化した特徴があるが1、神シリーズ2、属性シリーズ3、帝シリーズと序列がある。
伝導性はミスリルが90、帝が95、属性シリーズが100となっている。
神シリーズだけに付いてる術式増幅は、伝導性が100%以上になったもので、術者の術を2倍以上3倍以下にしてくれる特徴がある。
元が安物の武器だけに、一つ売れるだけで、ボロ儲け出来てしまう。
値段に関してはダールさんのが詳しいので任せる。
一番ネックだったのは移動だ。
ダール店の休憩室に、俺の店の写真と新たにマサルドで購入した武器庫の写真を飾って。
俺の店の休憩室に、ダール店の写真と武器庫の写真を飾って、
武器庫の奥の部屋に、ダール店の写真と、俺の店の写真を飾る。
これで移動は、一瞬に出来るようにした。
これには流石に驚いたみたいだが、使い方を理解すれば使い勝手は、抜群にいいので、これで移動の問題は解決した。
こうする事で俺は、武器庫だけで在庫管理と、コロッサス間の移動が、出来るようになった。
武器庫の中の武器は、保管されている間だけ手入れ無しで、永久不変効果を得られるようにしたので、王シリーズや魔シリーズの劣化を、防げるようにした。
俺の店は、在庫を置かないでいいよう工夫してあるので、店内はかなりスッキリしたし、その分、武器を魅力的に魅せる為の、ライトアップなどのスペースも十分にある。展示会場みたいな感じだ。
後はダールさんや、従業員の工夫次第で、魅力の演出を考えさせればいい。
勿論閣下には、相談済みで武器の売り出しは、概ねOKをいただいた。
広報は任せろとのことだったので、それは有難い限りだ。
次に閣下から送られてきた書状。
属性神シリーズを1本又は、王と魔シリーズの武器10本を交互に納品する結果になった。
属性神シリーズは、指揮官用で王と魔シリーズは、一般兵向けだろう。
値段は2500万G
武器の種類は毎回変わるので、ダールさんと通信でやりとりして貰うことにした。
店の利益は、全てダールさんの働き分だ。
仕入れの金額が安いからこれにはダールさん、大張り切りだ。
ダールさんが、一番得するだろう。
仕入れ値が、4万~15万の物を、400万G以上で売ると利益率がとんでもない事になる。
ぼったくりも、びっくりする程の反則技だ。
まあ品質は証明されているから、問題ない。
移動も格段に楽なので、両方の店に対応出来るのが大きな利点だろう。
俺の取り分は、毎月2500万Gから従業員の給料と、店の家賃を引いた金額になった。
何だかんだで差し引くと、多く見積もって1500万G位は残る計算になるが、全然問題ない。リンダールさんの経営が概ね順調+ヘドリックさんの取引も順調だからだ。
1、ダールさん用に、フライングボートをと、思ったんだけど、断られてしまった。
どうも、高所恐怖症らしく、それだけは、勘弁してくれって事になった。
怖いものは、怖いから無理にやるのは、不味いが、一応使えるようには、してある。
いつか使ってくれる事を祈ろう。
2、共通の特殊布袋と、ダールさん用の特殊布袋を用意した。
格段に荷物運びが、楽になるはずだろう。
店の方は、ほとんどダールさんに丸投げしたので
大分暇が出来た。
段々と俺の不労収入が増えてきた。
俺の当分の仕事場は、武器庫の管理になる。
問題は、この武器庫の管理が、俺しか出来ない事だが、
考えがあるので、後回しでいいだろう。
武器庫は、すぐに買い取ったから、俺の所有になっているしな。
暇なうちに、武器庫の事務所で、例の書類を片付けるかと思ったが、中々膨大な量の為手間取ってる状況だ。
予想した記述の資料が、今の所記載されて無いからだ。
だがかれこれ1時間だがまだ全体の、1割程度の書類しか見てない為
大分骨のかかる作業に、なってしまった。