頼島くんは頼りになるね!
私、山本さやかのクラスメイト頼島くんはとても頼りになる人です。私が困っていたら必ず助けてくれるんです。
この前私が悪の組織に捕まってしまったときも、一人でアジトに乗り込んで助けてくれました。強くて優しくて、本当に頼りになる人です。
これはそんな頼島くんと私の日常です。
***
CASE:1
山本
「大変だわ! 明日隕石が日本を直撃するらしいの!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「たった今『小惑星破壊爆弾』を搭載したミサイルを発射しておいたから、隕石が落ちてくることは無い! 大気圏外で爆発するはずだ!」
山本
「さすが頼島くん! 地球の平和は守られたわ!」
解決☆
CASE:2
山本
「キャー! 大変! 台所にゴキブリが出たわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「たった今『小惑星破壊爆弾』を搭載したゴキブリホイホイをこの家に設置しておいたからもう大丈夫だ!」
山本
「すごいわ! この街ごとゴキブリを殲滅するのね! さすが頼島くん!」
解決☆
CASE:3
山本
「キャー大変! 自転車で時速200kmを出したところでブレーキが焼き切れてしまったわ! このままだと私はグチャグチャになってしまうわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん! 徒歩で並走してきているのね!」
頼島
「軽量化のためにハンドルを抜き取っておいたぞ!」
山本
「すごい! スピードに加えて方向性も失った私はとどまるところを知らないわ!」
解決☆
CASE:4
山本
「キャー大変! 私の頭に槍が刺さってしまったわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「痛いの痛いの飛んでいけー!!!」
山本
「すごいわ頼島くん! 槍は刺さったままだし痛いのも一切飛んでいかないわ!」
解決☆
CASE:5
山本
「大変だわ! スーパーで買ったお寿司にワサビが付いてないわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「代わりに俺が食べるぜ!」
山本
「すごい! 私のお腹は減る一方だわ!」
解決☆
CASE:6
山本
「キャー大変! イス取りゲームで負けてはじき飛ばされてしまったわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「イスにロケットエンジンを搭載しておいたから奴は宇宙へと旅立つことになるだろう」
山本
「すごい! ゴミは地球上にいてはいけないものね!」
解決☆
CASE:7
山本
「ああ! 私の机の上に花瓶が置いてあるわ! 私はイジめられているのね!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「毎日水をあげて大切に大切に育てよう」
山本
「すごい! 翌日にはすごい大きな食虫植物になってクラスメイト達を食べ始めたわ!」
解決☆
CASE:8
山本
「キャッ! クラスの生き残りの男子にスカートをめくられたわ!」
頼島
「食虫植物のエサにしよう!」
山本
「そうね!」
解決☆
CASE:9
山本
「大変! 文化祭でやるずだった演劇の主役が急きょ欠席しやがったわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「知り合いのイラン人俳優に代役を頼んでおいたぞ!」
山本
「さすが頼島くん! 俳優のお友達がいるのね!」
――演劇にて
ヒロイン
「私を愛しているというのは嘘だったの!?」
イラン人
「این دروغ نیست」
ヒロイン
「じゃあもう一度愛していると言ってよ!」
イラン人
「نمیتونم این کارو انجام بدم لطفا درک کنید」
解決☆
CASE:10
山本
「大変! 一発芸大会でスプーンを曲げようと思ったのに曲がらないわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「カレーを用意しておいたぞ!」
山本
「さすが頼島くん! こんなクソ不味いカレーをよく用意できたわね!」
解決☆
CASE:11
山本
「大変! 森でヒグマに遭遇してしまったわ! こういう時は死んだふりを!」
頼島
「死んだふりをしても意味ないぞ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「ヒグマは死んだふりしても襲ってくるんだ。試しに俺が死んだふりをしてみよう」
山本
「すごい頼島くん! すごい勢いでヒグマに噛みつかれてるわ!」
解決☆
CASE:12
山本
「キャー大変! 海で泳いでいたらサメに遭遇してしまったわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん! クマに食べられたはずじゃあ!」
頼島
「さっきそこで釣ってきた魚をエサにしてサメの気をひこう!」
山本
「すごいわ頼島くん! エサにつられた大型のサメが沢山集まって来て、真っ先に頼島くんに噛みついているわ!」
解決☆
CASE:13
山本
「キャー大変だわ! 肝試しで心霊スポットに来たらウッカリ霊に引きずり込まれそうになっているわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「チッ、中々しぶといわね!」
頼島
「ここは勢いで乗り切るんだ! 歌うぞ!」
山本
「歌うのね!」
頼島
「ドゴヴォゴ! ドボゴボゴヴァアアアアア!」
山本
「すごい! どっちが怨霊か分からないわ!」
解決☆
CASE:14
山本
「大変! 最近太って来たわ!」
頼島
「走れ」
山本
「走るわ!」
解決☆
CASE:15
山本
「大変! スキーでジャンプしている最中にスキー板が爆発してしまったわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん! どうやって飛んでるの!」
頼島
「今のうちに生命保険に加入しておこう」
山本
「すごい! こんな私でも家族に資産を残すことが出来るのね!」
解決☆
CASE:16
山本
「キャー大変! 何者かに体中にダイナマイトを巻き付けられて導火線に火を付けられてしまったわ!」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「手を縛っていた縄をほどいておいたぞ!」
山本
「ありがとう!」
頼島
「あと紙とペンを用意しておいたから急いで遺書を書くんだ!」
山本
「でも、爆発で遺書が粉々に……!」
頼島
「俺が命がけで持って逃げるから安心しろ!」
山本
「さすが頼島くん! これで爆発しても大丈夫ね!」
解決☆
CASE:17
山本
「はあ、告白したのに振られてしまったわ……」
頼島
「俺に任せろ!」
山本
「頼島くん!」
頼島
「俺と付き合おう」
山本
「さすが頼島くん!」
解決☆
おわり
お読みいただきありがとうございました!