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『では、次に収納について説明します。
今開いていステータスの右上に所持品と書かれた欄があります。
それをタッチして下さい。』
沙羅は言われた通り所持品と書かれた部分に触れた。
すると、お弁当、水筒など鞄の中に入れていた物が表示されている。
「あれ、私何もしてないのに何で入ってるの?」
『収納を使うには、扉を設定する必要があります。
いくつか設定できるため、沙羅様が所持していた鞄と繋げておきました。
後ほど解除することも可能ですが、この世界で収納を使える人はいません。収納袋と呼ばれる特殊な魔法が施された鞄はありますが、大変高価で貴重です。
収納袋と似ていますが、ステータスと連動した収納はより優れたものです。
表向きは収納袋を持っているとした方が良いでしょう。
もっとも、収納袋についてもできるだけ隠した方が良いです。』
(うわ便利ー。収納とかインベントリとかゲームじゃよくあるけど現実で考えたら結構すごいことだよね。見つかったら確かに大変そう)
「分かったよ、できるだけ隠すようにする。あとさ、これって鞄からしか取り出せないの?」
(もし、鞄が手元にないときとか困るよね。ステータス画面から出せないのかな?)
『ステータス画面からも出し入れ可能です。
試しにそこに落ちている木の実に向かって収納!と言って下さい。』
(木の実ってこの黄色いのかな。日本では見たことない食べ物だなぁ。)
手をかざして、
「収納!」
木の実は地面からなくなった。
『所持品の欄をご覧下さい。
木の実が増えているはずです。』
黄色い実1
なんの変哲もない木の実。
食べることもできるが味はそれなり。
売却価格 1銅貨
「おお!!すごい!説明分がついてる!」
(内容しょっぼいけど!)
『所持品の欄から説明分を読むこともできますが、所持していない状態でもステータスと対象に言えば見ることができます。
次に所持品から物を出すときは、扉が繋がっている鞄から取り出したい物を思い浮かべて出すか、所持品欄からドラッグさせればその場に取り出せます。』
(ドラッグってほんとゲームみたい。でも、あんま目立たない方が良いし、取り出すときは鞄の中からにしよう。)